2006-5-1

ブログ 化学業界の話題 knakのデータベースから      目次

これは下記のブログを月ごとにまとめたものです。

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2016/4/1 CJ第一製糖、中国の機能性アミノ酸メーカーを買収

韓国の総合食品メーカーのCJ 第一製糖は3月21日、機能性アミノ酸の製造・開発を手掛ける中国の寧波市鎮海海徳生化科技(Ningbo Zhenhai Haide Biochem)の発行済み株式のすべてを360億ウォン(約34億円)で買収する契約を結んだと発表した。

海徳は 、L-メチオニンやL-アルギニンなど健康食品や化粧品向けなどに使われる約40種の機能性アミノ酸を手掛け、浙江省寧波に2つの工場を持つ。

CJ 第一製糖はこれまで、リシン、トリプトファンなどの飼料用アミノ酸事業に集中し世界1位に立ったが、機能性アミノ酸市場には全く手をつけずにいた。
この分野では味の素、協和発酵などの日本のアミノ酸メーカーが70%以上のシェアを占めている。

今回、世界に約300の顧客ネットワークを有する海徳を傘下に収め、医薬用など事業領域を広げ、全世界で現在1兆ウォン規模とされる機能性アミノ酸事業で2020年には35%のシェア で3位以内に入り、売上高4000億ウォンを目指す。

同社では、「これまで、リシン、メチオニンなどの飼料用アミノ酸事業に集中投資し、後発だが、高速技術開発などで味の素と協和発酵を抜き、世界一となり、5大飼料用アミノ酸を生産する世界初の企業になった。今回の買収で、人類の健康に役立つ機能性アミノ酸市場でも世界的に競争力を持つ企業になれるよう努力する」としている。

リシン、トレオニン、トリプトファン、メチオニンに続き、2013年に新規飼料用必須アミノ酸で、味の素が唯一のメーカーであった「バリン」の開発に成功、2014年にインドネシアで生産を開始した。

ーーー

CJ 第一製糖は韓国1位の総合食品会社で、CJ グループの食品とバイオテクノロジー事業部門を担当 し、過去60年間、韓国国内食品産業の発展を先導し、バイオテクノロジー産業の発展にも貢献してきた。

CJ 第一精糖(当初、第一精糖)は、1953年にSamsung Group初の製造業として設立された。
その後、
素材食品から始まり、加工食品に事業エリアを拡大してきた。

Samsung の創始者の李孟熙の長男の李在賢が1993年に第一精糖を率いてグループを離脱、第一精糖グループとなった。

2002年にCJ グループと改称、2007年に会社分割で、持株会社をCJ、事業会社をCJ 第一精糖とした。

現在、食品事業部門の加工食品、素材食品事業とバイオテクノロジー事業部門(バイオ、生物資源、製薬事業)で、量的拡大、質的成長を成し遂げている。

2012年以降、M&Aの相手を探しており、本年1月に、中国の食品添加剤メーカーで、グルタミン酸ナトリウム(MSG)で中国でトップシェアの梅花集団(Meihua Group)の買収交渉に入った。

梅花集団が中国のCJ 第一製糖の2工場を買収する見返りに、CJ 第一製糖が梅花集団 の経営支配持分を購入するという構想で、本年第2四半期に実現すべく、梅花集団の大株主との交渉を行っている。



2016/4/2   公取委、コンデンサーメーカーに課徴金納付命令

公取委 は3月29日、家電や自動車に使われる2種類のコンデンサーの価格でカルテルを結んだとして、独禁法違反で、ニチコン、日本ケミコン、ルビコン、松尾電機、NECトーキンのメーカー5社に計約67億円の課徴金納付命令を出した。

日立AICとビシェイポリテックは違反を自主申告したため課徴金を免除された。ビシェイは排除命令は受けている。
なお、NECトーキンは50%の減額措置を受けた。

日本ケミコン、ニチコン、ルビコン、日立AICは、円高で輸出による利益確保が難しくなったため、2010年2月〜2011年11月にアルミ電解コンデンサーの販売価格を値上げすることで合意した。ニチコンとNECトーキン、ビシェイポリテック、松尾電機は、原材料費の高騰を理由に、2010年6月〜2011年10月にタンタル電解コンデンサーで価格カルテルを結んだ。

公取委は2014年6月24日、疑いが強まったなどとして、メーカー10社程度に立ち入り調査を行った。
その結果、2015年12月に、コンデンサー7社の独禁法違反を認定し、うち5社に計約67億円の課徴金の納付を命じる方針を固めていた。
 

    日本 
(2016/3/29)
台湾
(2015/12/19)

千円

減免 排除命令

百万円

アルミ電解
 コンデンサー
日本ケミコン 1,435,240   8,307
ルビコン 1,067,740   4,618
エルナー 283
三洋電機 3,115
ニチコン 3,362,230   412
日立AIC 0

免除

   
小計 5,865,210   3社 16,735
タンタル電解
 コンデンサー
NECトーキン 127,150 50% 4,507
ニチコン 277,950    
ビシェイポリテック 0 免除 115
松尾電機 427,650   90
小計 832,750  

3社

4,712
合計 6,697,960  

6社

21,447

 

コンデンサー業界は日本のほか、中国、台湾、米国、韓国でカルテルの調査を受けている。

中国の国家発展改革委員会(NDRC) は2014年、他国の競争当局に先がけてコンデンサーの価格カルテルの調査を開始した。

ーーー

台湾の公平交易委員会(公取委に相当)は2015年12月9日、スマートフォンなどに使う電子部品のコンデンサーについて、日本ケミコンなど日 本企業とその海外子会社10社が価格カルテルを結んでいたとして、総額約215億円の課徴金を科すと発表した。台湾でのカルテルに対する課徴金としては過去最高額。

2015/12/15 台湾、日系などのコンデンサーメーカーの価格カルテルに多額の課徴金

ーーー

米当局も現在、キャパシタ(電解コンデンサー)業界のカルテルの調査を行っている。

司法省は2015年9月2日、NEC TOKIN が罪を認め、1380万ドルの罰金を支払うと発表した。
合わせて、同社は今後の調査への協力を約束しており、今後、広がる可能性がある。

付記

2015年3月2日にキャパシタのメーカーの1社のT. I. を起訴した。

2016年4月27日、日立化成が有罪を認めた。同社は6月20日、罰金380万ドルが確定したと発表した。

 

ーーー

韓国の公正取引委員会は、2015年秋に、日本のコンデンサーメーカー8社が最大4兆ウォン(約4100億円)台の価格カルテルを結んでいた疑いで調査に入った。

調査対象はパナソニック、ニチコン、日本ケミコン、日立化成、NECトーキンなどの8社。

2015/10/3 韓国公取委、日本のコンデンサーメーカーの価格カルテル調査  

ーーー

各社の概要は以下の通り。

日本ケミコン:1931年 佐藤電気工業所として設立(日本発の電解蓄電器の製品化)

ルビコン:1952年 日本電解製作所として設立、アルミ電解コンデンサ製造開始

エルナー:1929年 本田製作所として創業、1934年 アルミ電解コンデンサの採算・販売

三洋電機:2009年に事業(サン電子で製造)をサン電子に売却

ニチコン:1950年 関西二井製作所設立、1956年 アルミ電解コンデンサ製造開始

NECトーキン:1938年 東北金属工業設立、1988年トーキンに改称、2002年NEC・電子部品事業と統合、改称

日立AIC:1965年に日立化成が神奈川工場を分離、日立コンデンサを設立、のち改称

Vishay Polytec:米のVishay Intertechnologyは2014年に日立コンデンサの三春工場のタンタル・ニオブコンデンサ事業を取得
       (
2010年に台湾の禾伸堂企業が日本に設立したホリストン ポリテック鰍ノ事業譲渡、ホリストンがVishayに譲渡)

松尾電機:1949年設立

 


2016/4/4 Ineos、本社を英国に戻す

IneosのCEOのJim Ratcliffeはこのたび、英紙に対し、3年以内に本社をスイスから英国に戻すと述べた。

多額の負債を抱え再建中であった同社は2010年に本社を英国からスイスのレマン湖沿岸のヴォー州 Rolleに移転した。

当時の英国の法人税率は28%で、増税が検討されており、税金の負担が増えるとし、英国よりももっと低税率の国に本社を置く他の主要化学会社と競争していくためにスイスに本社を移すとし た。

移転により2014年までの間で450百万英ポンドの節税になると見込んだ。

2010/3/5  INEOS、節税のためスイスへの移転を検討 

その後、英国は法人税率を2013年4月以降に30万ポンド以下の所得について20%に引き下げ、2015年4月以降は課税所得に関わらず20%となった。
更に、2017年4月以降は19%に、2020年4月以降は18%に引き下げられる予定となった。

英国の方が税率が低くなったため、再度英国に本社を移すもの。

各国の実効税率は下記の通り。スイスの場合、地方税は州により異なるが、ヴォー州は地区により20.75〜23.6%となっている。

日本については、2015/12/7 実効税率の引き下げ 

ーーー

Ineosは本社はスイスに移したものの、最近は英国への投資を増やしている。

同社は英国でのシェール開発を拡大している。

2014/8/22  Ineos、スコットランドのシェールガス開発に参加

2014/10/3  Ineos、英国でのシェール開発反対を抑えるため大盤振る舞い

2014/10/18   Ineos、英国で更にシェールガスの権益を取得

LetterOne Groupの子会社のDEA Deutsche Erdoel AGから英国の北海ガス田全ての権益を買収することで合意した。

スコットランドのGrangemouth 石油精製・石油化学基地を含め、全英に4千人の従業員を抱えている。


今回、英国への再移転を決めたが、Ratcliffe は英国の税率に満足しておらず、英国産業の破滅的な没落を避けるため、税負担を更に下げるよう求めている。
英紙への投稿で、保守党に対し、1桁台の税率を導入するよう求めた。現状は英国の製造業の緩やかな死を防ぐために十分ではないとしている。


 

2016/4/5 豪州唯一の塩ビメーカーが生産停止

豪州でただ1社 PVCを生産していたAustralian Vinyls が2月初めに生産を停止した。

メルボルン近郊のLaverton の年産14万トンのプラントで、原料のVCMは輸入しており、年末に輸入したVCMを使い切った段階で停止した。

2015年9月に発表していたもので、塩ビ事業の実績と今後の見通しから戦略的に判断したもの。豪州の需要が減少しつつあるなかで、世界的な供給過剰でレジン価格は下落しており、今後長期的に赤字が続くと予想した。

ーーー

Australian Vinyls は化学品、肥料、鉱山関連サービスなど豪州で幅広い事業を展開するCSBP Limited の100%子会社で、苛性ソーダも生産している。(但し、VCMは生産していない)

CSBPは、アンモニア・硫安、青酸ソーダ(金の採掘用)、木材・プラスチックコンポジット(木粉と回収牛乳パックのHDPEでつくる木材代替品)、化学製品などを扱っている。

Australian Vinyls は1997年8月に豪州のPVC メーカー2社(ICI AustraliaとAuseon ) が合併して設立された。

ICI Australia はICIの構造改革の一部として1997年に分離・上場され、Oricaとなった。LavertonにPVC 14万トンプラントを持つ。
Auseon はGeon(当初名 BFGoodrich)の子会社。Altonaに9万トンのプラントを持っていた。
出資比率はICI Australiaが62.6%、Auseonが37.4%であった。

2002年9月に CSBP Limitedが Australian Vinyls を買収、Altonaプラントを停止した。

なお、当初のAustralian Vinyls の事業のうちのPVCコンパウンド事業は、Orica がPolyoneとのJVのメーカーのWelvic Australia で引き継いだ。
Oricaは2003年にPolyoneの37.4%の持分を買収した。

Orica の現在の主事業は鉱山用の火薬や爆破技術である。


2016/4/6 住友金属鉱山と三井物産、ニューカレドニアのニッケル事業から撤退 

住友金属鉱山は3月29日、ニューカレドニアのGoro Nickel Cobalt Project を進めているVale Nouvelle Calédonie S.A.Sの全株式をVale Canada Limitedに譲渡する売買契約を締結した。譲渡金額は約80億円。
共同で出資する三井物産も同様に売却した。

住友金属鉱山と三井物産は、SUMIC Nickel Netherlands(住友 52.38%、三井 47.62%)を設立して2005年よりGoro Nickel Cobalt Projectに参加しているが、2015年12月末までに商業生産目標を達成できない場合には、株式をVale Canadaに売却することとしており、商業生産条件を達成することができなかったため、撤退する。

住友金属鉱山は長期ビジョンの中で、ニッケル生産量15万トン/年をターゲットに掲げている。既存プロジェクトの拡張や新規プロジェクトの戦力化等により、ターゲットの達成に向けて引き続き取り組むとしている。

ーーー

Goro Nickel Cobalt Project はカナダのInco Ltd が主体となって開発計画を推進してきたニッケル開発事業で、フランス領ニューカレドニア島の南端に位置するGoro地区、Prony地区にある大規模ニッケル酸化鉱床を対象に、高圧酸浸出法(High Pressure Acid Leach=HPAL法)によるニッケル製錬法で、酸化ニッケルおよび炭酸コバルトの生産を計画している。

ニッケル資源量については世界最大規模のものが期待されており、プラント建設工事が完了する2007年秋以降、年間約4百万トンの鉱石採掘・処理を行い、酸化ニッケル約60千トン/年(ニッケル地金換算)および炭酸コバルト約4〜5千トン/年(コバルト地金換算)を生産する計画であった。

住友金属鉱山と三井物産は2005年4月8日、Goro Nickel Cobalt Project (当時の総事業費約18.78億ドル)への参画について本契約を締結した。

このプロジェクトへの出資を目的として、オランダに新会社「Sumic Nickel Netherlands b.v.」(住友52.38%、三井47.62%)を設立し、これを通じて運営主体であるGoro Nickel SA に21%出資した。

このプロジェクトへの参加により、住友および三井は、出資比率相当分のニッケルおよびコバルト製品を引き取る権利を保有し、今後発生するプロジェクト開発費もこの比率で負担する。

その後、試運転段階での設備トラブルもあり、本格的な生産開始が遅れ、補修・改良工事の費用が多額に及んだことから、2012年10月に、総事業費46億ドルを超える費用負担のための追加出資に応じないこととし、これにより出資比率は14.5%に低下した。
(プロジェクトへの参加比率は、住友が7.6%、三井が6.9%となる。)

全体の出資の推移は下記の通り。

  当初 2005/4 2012/10
Goro Nickel SA 90% 74% 80.5%
Suminic Nickel 21% 14.5%
SPMSC 10%  5% 5.0%
合計 100% 100% 100%

SPMSC (Société de Participation Minière du Sud Calédonien)はニューカレドニア政府の権益で、ニューカレドニア南部州が 50%、北部州が 25%、島嶼州が 25%出資する。

計画主体のカナダのInco Ltd の前身はカナダのSudbury地域でニッケル生産を行う米国企業 International Nickel Companyで、他企業の買収などを通してニッケル・銅・PGM(白金族金属)の生産シェアを拡大し、1961年には米国・マニトバ州のThompson鉱山のフル生産を開始し、ロシアのNorilsk Nickel に次いで世界第2位のニッケル生産企業となった。

1960年代後半にはインドネシアでのニッケル事業に参入し、PT International Nickel Indonesia(PT Inco)を設立。1970年代後半にはニッケル生産を開始し、カナダ以外での主力となった。

1988年にPT Incoの権益20.09%を住友金属鉱山に売却した。(Inco 59.28%、その他 20.63%)

1992年にはニューカレドニアのGoro鉱床の鉱業権を取得した。

2005年にニッケル生産シェアのさらなる拡大を目指し、カナダのニッケル生産大手Falconbridgeに買収を仕掛けたが、交渉が難航している間に複数の他企業から買収提案を受け、2006年にブラジルのValeに買収された。
 

2007年にはValeの100%子会社となり、社名をVale Incoに改称した。Valeが従来より所有していたブラジルのニッケルプロジェクトも管理下に置く。
ニューカレドニアの運営主体であるGoro Nickel SA もVale Nouvelle Calédonie S.A.Sに改称した。
インドネシアのPT IncoはPT Vale Indonesia となっている。

ーーー

住友金属鉱山のニッケル事業については下記参照

2009/8/22 住友金属鉱山、比最大手ニッケル鉱山会社の株式を取得


2016/4/7   GlaxoSmithKline、低所得国で医薬品の特許申請せず 

GlaxoSmithKline (GSK) のCEOのSir Andrew Witty はこのたび、貧困国で医薬品を手に入れやすくするため、特許を申請しない方針を明らかにした。

これにより、他の企業が特許を心配せずにこれらの地域でGSK の医薬品を製造販売し、民衆が手に入れやすくなるのを望むとしている。
アフリカがもっとも恩恵を受けることを望んでいる。

具体的には、下記の方針を決めた。

国連と世界銀行の分類による「後発開発途上国」(LDCs:Least Developed Countries) と「低所得国」(LICs:Low Income Countries) では医薬品の特許を申請しない。
対象となるのは、50カ国で、合計の人口は10億人。

「低中所得国」(LMICs:Lower Middle Income Countries)では特許は引き続き申請するが、ジェネリックメーカーに対し少額のロイヤリティで10年間のライセンスする。
期間中に経済成長で「低中所得国」から独立した国に対しても適用する。

「高中所得国」(UMICs:Upper Middle Income Countries) とその他諸国では、従来どおりフルに特許保護を求める。

特許申請せず LDC 国連開発政策委員会が設定した基準に基づき、国連総会の決議で認定(当該国の同意を条件)
 ・1999〜2000年の1人当たりGNI平[email protected]ドル以下
 ・Human Asset Index  55未満 
     (カロリー、乳幼児死亡率、教育水準を指標化したもの)
 ・Economic Vulnerability Index  37超
 (輸出集中度、輸出による所得不安定度、農業生産不安定度、GDPに対する製造業・サービス業比率、人口規模を指標化)
LIC 2013年の1人当たり GNI が1,045ドル以下
少額ロイヤリティ LMIC 同 1,046〜4,125ドル
  UMIC 同 4,126〜12,745ドル

具体的には、OECDによる最新のLDC、LIC、LMICのリスト 参照。
リストは3年ごとに更新され、3年連続で一人あたりGNIが上限の基準を超えると除外される。

同社はまた、開発途上国での増大する癌の負担に対応するため、将来の抗がん剤全てを「医薬品特許プール」(Medicines Patent Pool)に入れたいとしている。
「医薬品特許プール」に入れることで、GSK の医薬品のジェネリックの貧困国での生産・流通が可能となる。

医薬品特許プールは世界保健機関(WHO)が採択した「公衆衛生と技術革新、知的財産権に関するグローバル戦略」の一貫として2010年に発足した。
医薬品の特許を所有している企業や大学、研究機関などが、自ら所有する特許権を提供し、第三者による製造や製品改良のための仕組みで、HIVや結核、C型肝炎などの治療
へのアクセスを高めてきた。

特許権の保有者がプールにその権利を提供することで、ジェネリック薬(後発医薬品)のメーカーは特許期間が満期になる以前に対象となる医薬品の開発に着手できる。
また、プールのライセンスが指定した国に対しては、開発した医薬品を輸出することもできる。
特許保有者は利用者から特許権料を受けるが、プールの運営には特許プール管理機構があたり、提供者と利用者の間の使用交渉や特許料の支払い、受け取りの管理を行う。

GSKはPfizer と塩野義製薬とのJVのViiV HealthcareでHIV治療薬を開発しているが、2014年4月2日、医薬品特許プールとの間で HIV治療薬に関する新たなコラボレーションを発表し、成人および小児医療向けの新しい有望な抗レトロウイルス薬(ARV)、ドルテグラビル(DTG)へのアクセス強化に対する2つの契約を結んだ。
この契約によってジェネリック医薬品メーカーは、最も大きなHIV負担国で、HIVにかかった成人の93%、子供の99%が住んでいる発展途上国に向けて、低コストのDTG治療薬を製造することができる。

今後、癌治療薬を加えることでGSKの貢献は高まる。



2016/4/7 Pfizer とAllergan、合併計画断念 

Pfizer は4月6日、Allerganとの合併を両社の合意で中止すると発表した。

米財務省が4月4日、税率の低い国へ本社を移転する税逃れ行為「インバージョン」をめぐり追加措置を発表したが、これが合併契約書に規定している「不利な税制変更」に該当すると看做した。

Pfizer はAllergan に対し、取引に関する費用の補償として150 百万ドルを支払う。

PfizerはAllergan買収を通じて本社を税率の低いアイルランドに移す考えだったが、米国の新たな税制では本社移転による恩恵がなくなる。

ーーー

Pfizerとアイルランドに拠点を置く同業のAllerganの両取締役会は2015年11月23日、満場一致で両社の合併を承認した。

株式交換方式で合併する。実質的に、Pfizerによる1600億ドルでのAllergan 買収となる。

形式的には、Pfizerの事業とAllerganの事業は Allergan plc に統合され、アイルランド法での企業となるが、社名を“Pfizer plc” に改称し、New York Stock Exchangeに上場する。
実務上の本拠はNew Yorkに置く。

この買収は過去最大の“inversion”(納税拠点の低税率国への移転)」となる。

米国は連邦法人税率が35%だが、アイルランドは12.5%と低く、形式的には、Pfizerの事業とAllerganの事業 を Allergan plc に統合し、アイルランド法での企業となることで、年間で約20億ドルの節税効果があると言われている。

2015/11/26    Pfizer、アイルランドのAllerganを買収    

Tax Haven や低税率の国を利用して法人税を回避する動きについては、各国で問題になっていた。

2013年6月に北アイルランドで開かれたG8サミットは、首脳宣言に多国籍企業の税逃れを防ぐための国際協調などを盛り込んだ。
経済協力開発機構(OECD)と連携し、「多国籍企業がどこで利益を生み、税を払っているか」を把握する仕組み作りを進めることで合意した。

米財務省は2014年9月22日、節税のための本社移転の抑制を狙った新規則を発表した。

税率の低い国へ本社を移転する "
inversions" と呼ばれる行為について税制上の恩恵を減らすとともに、新たな本社移転をこれまでよりも困難にするもの。
新規則は即日適用された。

新規制の概要は以下の通り。

1)"hopscotch" loans (石蹴りローン)の禁止

2) "De-controlling" 戦略の禁止

3)抜け道の禁止

4)規定の厳格化による"inversions"の禁止

2004年の改正税法では、海外企業との合併による海外への本社移転を認めているが、その条件として、元の米国企業の株主が新しい海外親会社の80%未満を所有するということになっている。(80%以上の場合は米国の税法を適用する。)

2014/10/20 買収・合併による節税目的の海外移転禁止の動き強まる  

PfizerはAllergan買収に当たり、Pfizerの株主は誕生する合併企業の株式56%を保有する ため、この新規制をクリアする予定であった。

しかし、米財務省などは4月4日、「インバージョン」を抑制するための新たな措置を発表した。

最近のインバージョン行為に関し、元の米国企業の株主が新しい海外親会社の80%未満を所有するという要件を回避するため大量の米国資産を抱えた外国企業に 、3年間の制限を課すこととした。

具体的には、課税のために外国企業の規模を判断する際、直近の3年間に行った米企業との合併で得た米国内資産の価値を差し引くこととした。

Allerganの発行済み株式総数は395百万株であるが、同社は最近に買収のため約267百万株を発行している。

Allergan plc は元の社名はWatson Pharmaceuticalsで、Actavis Groupを買収してActavis と改称、2014年11月にAllergan plc を買収してAllerganと改称した。

Actavis は 2013年10月、 Warner Chilcott を買収した。(40百万株を発行)
Actavis 2014年7月にForest Laboratoryを買収した。(99百万株を発行)
2014年11月にAllerganを買収した。(128百万株を発行)

Allerganが直近の3年間で買収のために発行した267百万株が除外されると、残りは128百万株に減ってしまう。

この結果、Pfizerの株主は誕生する合併企業の株式56%ではなく、80%強を保有することになり、新会社は米法の適用を受けることとなる。

AllerganはPfizerとの合併のため、80%ルールに合うよう、3社を買収したのではなく、たまたま3年内に3社を買収したAllergan をPfizerが買収したもの。
新ルールが「3年内」と決めたこともあり、PfizerのCEOは「我々の案件が標的になったようだ」と不満を述べた。

Wall Street Journal より


財務省はまた、米国子会社にかかる関連債務に新たな制限を課すことで、インバージョン後の利益圧縮問題(米国での課税利益を縮小させる幅広い金融取引)に対処することとした。


2016/4/8   日本政府、反ダンピング課税申請要件を緩和 

政府は4月5日の閣議で関税定率法の政令改正を決めた。5月にも実施する。

反ダンピング課税の申請が出来るのは、一定条件を満たす生産者とその団体であるが、団体についての要件を変更する。

この改正により、団体による申請がし易くなるとしている。

ーーー

反ダンピング課税は、関税定率法の第八条で規定されているが、その第四項では、次のとおりとなっている。

本邦の産業に利害関係を有する者は、ーーー 当該貨物に対し不当廉売関税を課することを求めることができる。

不当廉売関税に関する政令の第五条では、「利害関係を有する者」を以下の通りとしている。

1) 生産企業で、生産高が日本の総生産高の1/4 以上

2) 生産企業の団体で、メンバーの過半数がその製品を生産、生産高合計が日本の総生産高の1/4以上

 1) の場合は、生産高が日本の総生産高の1/4 以上という条件を満たすよう、企業が集まる必要がある。

これまで、TDIと電解二酸化マンガンは実質1社で申請できたが、カットシート の場合は8社、ポリエステル短繊維の場合は5社が集まる必要があった。

 2) の場合、例えば石油化学工業協会や日本化学工業協会の場合、対象製品を「構成員の過半数」が生産しているケースは少なく、協会として「利害関係を有する者」になれ るケースは少なかった。

経済産業省によると、申請段階でこうした厳しい条件を設けている国はないという。

今回の改正により、ハードルを海外並みに下げ、被害を受ける企業が業界団体の一部にとどまる場合でも、業界団体として申請ができるようになる。

政府は、反ダンピング措置をできるだけ取らずにきた従来の方針を転換し、中国などから安い製品の輸出攻勢を受ける鉄鋼や化学業界に活発な利用を促す。

申請手続きの面でも、日本の場合は複雑であった。

このため経済産業省は昨秋、必要な申請書類をこれまでの4分の1に減らすほか、書類の記入例を明示して企業や業界団体が申請しやすくした。
申請に必要な費用を約10分の1に軽減するほか、審査期間も従来の14カ月間から10カ月間に短縮した。

ーーー

政府は4月5日、韓国と中国原産の水酸化カリウムに対して暫定的な不当廉売関税を賦課する政令を閣議決定した。

2015年4月にカリ電解工業会から申請を受け、5月から調査を実施してきた。この結果、本年3月5日に日本産業への実質的損害等の事実を推定する仮決定を行った。
4月9日から8月8日までの間、暫定的な不当廉売関税が課せられる。

付記

7月11日開催された関税・外国為替等審議会関税分科会特殊関税部会において、韓国及び中国産の水酸化カリウムに対する不当廉売関税を5年間賦課することが適当であるとの答申がとりまとめられた。

8月2日に閣議決定。8月9日から5年間課税、中国産 73.7%、韓国産 49.5%。

しかし、これを含めても、1993年以降で反ダンピング調査を行ったのは7件で、うち1件はシロとなっている。

製品 対象国 申請者 調査開始 仮決定 最終決定 税率 終了
水酸化カリウム 韓国
中国
カリ電解工業会 2015/5/26 2016/4/5 仮 韓国 49.5%
  中国 73.7%
 
TDI 中国 三井化学 2014/2/14 2014/12/25 2015/4/25 69.4% 2020/4/24
カットシート インドネシア 製紙 8社 2012/6/29   2013/6/26 賦課せず
電解二酸化マンガン
スペイン
中国
南ア
東ソー
東ソー日向
2007/4/27 2008/6/14 2008/9/1

豪    29.3%
スペイン   14.0%
中国1社  34.3%
  他     46.5%
南ア          14.5%


2013/8/31

スペイン
中国
南ア
2012/10/30   2014/3/5

2019/3/4

ポリエステル短繊維 韓国
台湾
合繊5社 2001/4/23   2002/7/26 韓国1社         6.0%
        4社     ゼロ
        他  13.5%
台湾         10.3%
 
2006/8/31   2007/6/29 2012/6/28
綿糸20番手等 パキスタン 日本紡績協会 1994/2/18   1995/8/4 9社     2.1〜7.9%
8社             ゼロ
他            9.9%
1999/7/31
フェロシリコマンガン 中国 日本フェロアロイ協会 1991/11/29   1993/2/3 5社      4.4〜19.1%
他              27.2%
新規事業者 8.9%
2社 価格約束 
1998/1/31

付記

経済産業省と財務省は9月30日、中国産の高重合度ポリエチレンテレフタレート(PET)の不当廉売関税課税について調査を開始したと発表した。
三井化学、三菱化学、日本ユニペット、越前ポリーマーの4社から要請を受け「不当廉売関税の要否」を調査する。

ーーー

これに対し、中国は1997年12月10日の第一号の新聞用紙の調査開始以降、91件90品目の調査を行っ ている。

結果は下記の通り。

ダンピング税を徴収  73
  同上のうち、国務院決定で取り消し ( 1
損害なし裁定で調査取り止め   4
提訴取り下げで調査取り止め   8
ダンピング率が2%未満で調査終了   1
調査中:暫定反ダンピング措置   3
調査開始   2
計(ビスフェノールA、提訴取り下げ後、再審)  91


 


2016/4/9 「イソジン®」の承継完了 

ムンディファーマは3月31日、Meiji Seikaファルマより殺菌消毒薬「イソジン®」ブランド製品の一般用医薬品について、承継(製造販売承認の移管)を完了したと発表した。明治への「イソジン」商標ライセンス契約も終了する。
「イソジン」は4月からシオノギヘルスケアが国内における販売・流通を行う。

なお、医療用医薬品の承継は2016年8月1日に行う。(動物用医薬品については、詳細を協議中)

4月の発売時点では、現存のイソジンブランドのイメージを踏襲したパッケージで展開するが、秋の新製品発売に合わせ、8月末までにキャラクターを変更する。

これまで、医療用医薬品はMeiji Seikaファルマが、一般用医薬品については竃セ治が販売してきたが、明治も4月1日から、同社が商標登録するキャラクターである「カバくん」を用いたパッケージで、「明治うがい薬」をはじめとするポビドンヨード製剤16品目を発売した。

ムンディファーマと明治は、それぞれ東京地方裁判所に不正競争行為等の差止仮処分命令申立を行っていたが、3月18日に円満な合意に至り、和解によって解決したことを受けたもの。

ーーー

イソジン®は、グローバルに展開する製薬企業 Mundipharma が所有する殺菌消毒薬のブランドで、海外では主にBetadine®として販売されている。

ポリビニルピロリドンとヨウ素の化合物のポビドンヨードを有効成分とするもので、ポビドンヨードは1952年、ポリビニルピロリドンの解毒力に注目したアメリカのShelanski により特許申請された。(1956年に登録)
1955年にMundipharmaが世界で初めてBetadineとして製品化した。

日本では1961年に明治製菓がMundipharmaと技術提携し、殺菌消毒剤及びうがい薬として医薬品としての承認を取得、Mundiの商標「イソジン」で販売を開始した。(当初はMundipharmaが有効成分の供給を行った。)

また、一般家庭への普及を目的に、薬局薬店向けのOTC医薬品としてうがい薬を開発し、1983年1月に発売した。
1985年からは明治製菓の登録商標のマスコットキャラクターの「カバくん」の使用を開始した

明治製菓は明治乳業と統合し、2011年に事業再編で食品事業の竃セ治と薬品事業のMeiji Seika ファルマが設立された。

1895 大日本製糖設立   1996 大日本明治製糖 三菱商事全額出資子会社で、明治ホールディングスとの関係はない。
1906 明治製糖設立  
  

  

1916 東京菓子設立 → 1924 明治製菓 2009  
  共同持株会社
 明治ホールディングス設立
2011 事業再編 食品事業「竃セ治」
1917 極東練乳設立 → 1940 明治乳業 薬品事業「Meiji Seika ファルマ」

現在、Meiji Seikaファルマが製造し、医療用医薬品ではMeiji Seika ファルマが、一般用医薬品(OTC)では竃セ治が販売している。

他方、Mundipharmaはそれ以来、塩野義製薬など、日本の製薬企業との提携を通じて、さまざまな製品を供給してきた。
1991年に日本法人ムンディファーマが設立された。

「疼痛」、「がん」、「コンシューマーヘルスケア」をムンディファーマの三つの事業の柱ととらえ、更にパイプラインの充実や活動の拡大を計画している。

ーーー

数年前にムンディファーマと明治の契約更新のタイミングを迎え、明治側は長期的な提携関係の維持を望んでいたが、2015年3月にムンディファーマがイソジンブランドのライセンス契約解消の通知を出し、同年8月に明治がそれを了承した。

Mundipharmaは慢性腰痛やがんに伴う痛みの治療薬などを欧米中心に販売してきたが、昨年から日本を重点地域に定め、積極投資を開始している。その一環で、日本市場に浸透したイソジンブランドの自社展開を決断した。

ムンディファーマは販売・流通に塩野義製薬を起用することとし、塩野義はこれを機にヘルスケア事業を分割し、コンシューマーヘルスケア事業を行うシオノギヘルスケアを設立した。

しかし、明治がこれまでの「明治イソジンうがい薬」と同じデザインの「明治うがい薬」を発売することとし、ムンディファーマ/シオノギが「カバくん」に似たキャラクターを使った「イソジンうがい薬」を発売することが分かり、 紛糾した。

明治は「イソジン」の商標は返還したが、新しく販売する製品の名称を「明治うがい薬」とし、これまで使ってきたキャラクターの「カバくん」は自社の登録商標であるため、引き続き使用することとした。

これに対し、ムンディファーマ(販売元シオノギヘルスケア)は「カバくん」に似たキャラクターを使用した。

これまでのもの (明治 2016/4/1〜) (ムンディ 2016/4/1〜)

明治側は、ムンディに対し、明治グループが長期にわたり使用し、商標登録している「カバくん」に類似したキャラクターを使用した商品の製造販売を行わないように求めたが、ムンディとの2度にわたる書面でのやりとりを通じても、申し入れは実現されないと判断し、2月9日にムンディファーマとシオノギヘルスケアに対し、不正競争行為差止等仮処分命令の申立てを行った。

これに対しムンディ側は、「提携関係を終了するにあたり、認識のちがいが生じた場合には信義誠実の原則にもとづき、話し合いで解決することを合意している」として、明治の申立に反発、2月26日に不正競争防止法に基づく差止請求、契約に基づく競業行為差止請求、商標権に基づく差止請求等で仮処分命令の申立てを行ったもの。

和解の内容は発表されなかったが、結果として、明治は当初の案をそのまま使用、ムンディ/シオノギ側は当初の案は8月末までの使用に限り、それ以降は新しいデザインに変更する。

付記

ムンディファーマは7月6日、9月からの「イソジン」のキャラクターを発表した。

 

経緯まとめ:

  明治 ムンディ
2015/12/9 「イソジン®」に関する提携関係を解消
「イソジン®」製品の一般用医薬品製造販売承認を2016/3/31にムンディファーマに移管
医薬用医薬品については2016/8/1に移管。
一般用医薬品「明治うがい薬」を、2016年4月1日から全国で発売すると発表
(新包装を発表)
「イソジン®」の一般用医薬品について、塩野義と日本国内における独占的な販売提携契約を締結
(新包装を発表)
2015/12/21   医療用医薬品についても、塩野義と日本国内における独占的な販売提携契約を締結
シュガーパスタ軟膏は2016/2/12、その他は2016/8/1以降
2016/1/15   塩野義製薬、シオノギヘルスケアを設立
2016/2/9 ムンディファーマとシオノギヘルスケアに対し、東京地裁に不正競争行為差止等仮処分命令の申立て
 
 
2016/2/26   明治に対し、東京地裁に仮処分申立
2016/3/18

各申立てが和解によって解決

 

なお、ムンディファーマは4月4日から10日まで、新宿歌舞伎町の「新宿東宝ビル」の8階テラスにそびえるゴジラを使用した「イソジン」のPRを行った。

 


2016/4/11 米司法省、油田サービス会社2位のHalliburton による 同業3位のBaker Hughes 買収 を認めず 

米司法省の反トラスト局は4月6日、米油田サービス会社2位のHalliburton による 同業3位のBaker Hughes 買収 は競争を脅かす恐れがあるとして、Halliburtonを提訴した。 米司法省は1年半近くにわたって競争上の問題がないかを審査してきた。

司法省は、買収は石油探査で使用する23種類の製品・サービスにおいて直接的な競争を失う恐れがあると主張した。
洋上掘削仕上げや油井を強固にする工程などで両社を合わせた市場シェアは5割を超え、首位の
米のSchlumberger を加えると、占有率は99%に達するという。
Halliburtonが対策として提案している事業売却案は不十分であると看做した。

司法長官は「計画されているHalliburton とBaker Hughes の合併は必要不可欠な競争を消滅させ、エネルギー市場をゆがめ、米国の消費者に損害をもたらすだろう」と述べた。

これに対し、Halliburton とBakr Hughes は強く抗議すると発表した。司法省の結論は取引の評価を誤ったものであり、エネルギー産業が直面する問題のもとで反生産的行動であるとしている。

両社の統合は競争を促進するものであり、今よりも柔軟で、イノベーティブで、効率のよい油田サービス会社となり、需要家は高品質で、もっと効率のよい製品・サービスの供給を受け、コストダウンを得られるとしている。

付記

Halliburton とBaker Hughes は5月1日、合併を取り止めると発表した。米国や欧州の監督当局からの強い反対に直面していた。
両社は、規制上の承認を得る問題から合意破棄が最善策との結論につながったと述べた。

Halliburton がBaker Hughes に契約解除金35億ドルを支払う。

ーーー

Halliburton Co は2014年11月17日、Baker Hughes を現金と株式で買収すると発表した。買収総額は346億ドルに上る。

当初、Halliburtonは10月13日に提案したが、協議が難航し、敵対的買収に向けた動きも浮上したが、一転、合意した。

原油安を受けて世界的に石油開発のピッチが鈍化する可能性が出てきており、互いの重複部門を整理するなどしてコスト競争力を高める。年間20億ドルのコストダウンを目指す。

2013年の売り上げ規模は単純合計で518億ドルとなり、1位の米のSchlumberger の453億ドルを上回り業界トップの専業企業となる見通しだが、2社の事業では、少なくとも7つの主要製品ラインが重複している。

独禁法上で問題となるのは確実なため、Halliburton はこれを避けるため、75億ドル相当の事業の売却を行うとした。(但し、当局はこれを大きく下回る事業の売却を求めると想定した。)

Halliburton は、 独禁法をクリアできない場合、Baker Hughes に35億ドルを支払う用意があると表明した。

2015年3月末に両社の株主総会は本件を承認した。

Halliburton は2015年4月7日、ドリルビット掘削(Fixed Cutter and Roller Cone Drill Bits)事業、傾斜掘削(Directional Drilling)事業,  同時測定・掘削工法(Logging-While-Drilling /Measurement-While-Drilling) 事業の3つを個別に売却すると発表した。売却契約の正式成立は、規制当局からBaker Hughesの買収の承認を得た後になるとした。

GE Oil & Gasがこれに 大きな関心を示し、交渉を行ってきたと報じられたが、現時点ではまとまっていない。

米国でもEUでも公取当局の審査は難航した。

両社は米国のシェールオイルからブラジル沖の深海まで、多くの同じ地域で掘削を行っている。両社の事業所は北米、欧州、中国、中東からラテンアメリカまで重複している。

各当局は油田開発・サービスの2位と3位の合併による独禁法上の影響について懸念し、次々と資料を要求した。
対策として
Halliburtonが行う事業売却が、合併で失われる競争を補うことになるのかどうかも疑問視され た。

欧州委は2016年1月、合併が「深刻な競争上の懸念」を引き起こす可能性があるとして、本格調査を開始した。

欧州委は、業界の上位4社のうち1社がこの買収で消滅することになると懸念している。(4位は米のWeatherford International)

「EU域内で競争上の選択肢を減らしたり、石油・ガス開発・生産サービスの価格を押し上げたりしない」ようにするため、同合併計画を「注意深く調べる」必要があると述べた。

両社は2015年12月15日、司法省の懸念事項に対応するため、合併の完了時期を2016年4月30日に延期すると発表した。

Halliburtonは2016年1月、米司法省に新しい計画を提出したと説明したが、売却を計画する資産の内容は明らかにしていない。

両社は、Halliburton案は司法省の競争面での懸念を解決するには十分すぎるものだとしているが、司法省の今回のHalliburton提訴は、Halliburton案が十分納得できる案でないことを示している。

両社は今後、司法省が、油田サービス事業の競争性が高いこと、統合計画の多くのメリット、事業売却案が十分なことを過小評価していることを示していきたいとしている。

ーーー

油田サービス業界で2位のHalliburton と3位のBaker Hughes の合併が難航する一方で、1位のSchlumberger は掘削機材メーカーのCameron International の買収に成功している。

Schlumberger は2015年8月26日、掘削機材メーカーのCameron International を約127億4000万ドルで買収すると発表した。

Cameron株主は1株につき現金14.44ドルとSchlumbergerの0.716株を受け取り、統合後の会社の約10%を握ることとなる。

2015/9/1 油田開発・サービス世界最大手のSchlumberger、Cameron International を買収

こちらについては独禁法上で問題とされず、Schlumbergerは本年4月1日にCameron買収を完了したと発表し た。

ーーー

HalliburtonとCameronはともに、2010年4月20日に発生した海洋掘削プラットフォームDeepwater Horizon rig の爆発事故に関与している。 

Deepwater Horizon rig 関連

  ・設計:R&B Falcon
  ・建設:韓国の現代重工業
  ・所有:Transocean(R&B Falconを買収)
  ・リース:BP Exploration and Production

  ・コントラクター 
    Transocean:掘削作業
    Halliburton:セメント作業(井戸内、または井戸と鉄管との間のセメント作業)
       M-I SWACO(SchlumbergerとSmith InternationalのJV):Drilling Fluid (mud)サービス

  ・Blow Out Preventor の製造:Cameron International

  2010/6/17 メキシコ湾石油流出事故の損害負担 

Halliburton:

2014年9月、同社に対する一般及び漁業者からの損害賠償の訴訟で、11億ドルの支払で合意した。

BPはHalliburtonに対し、不適切かつ不注意に作業を行い、これが爆発の原因になったとして、民事訴訟を行ったが、2015年5月21日、和解した。

Clean Water Actによる罰金は、BPは55億ドル、Transoceanは10億ドルとなったが、Halliburtonについては、政府から訴えられていない。

Cameron:

2011年12月16日、BPに250百万ドルを支払うことで和解した。

刑事面では機器の欠陥を理由にいくつかの罪を問われたが、全てのクレイムで免責となった。

事故に伴い油井に関する新しい規則が出て石油会社が機器を更新したため、同社は恩典を受けている。


2016/4/12 ギリシャ、最大のピレウス港を中国に売却 

財政再建策の一環として国有資産の売却を進めるギリシャは4月8日、アテネ近郊にある同国最大のピレウス(Piraeus) 港 の売買契約を中国海運大手の中国遠洋運輸集団(China COSCO Holding)との間で締結した。
国有財産の売却を担当するHellenic Republic Asset Development Fund の会長とCOSCOのCFOがギリシャ首相とCOSCO会長の見守るなか、調印した。

本年1月に、ピレウス港を管理する会社の67%を368.5百万ユーロで買収するとのCOSCOのオファーをギリシャ政府が受け入れたもの。

ピレウス港の入札にはCOSCOのみが応じた。

応札するとみられていたデンマーク海運コングロマリットのA.P.Moller - Maersk見送った。
同社はギリシャ北部に位置するテッサロニキ港への投資を希望しているとされる。

COSCOは先ず、ピレウス港を管理する会社の株式の51%を280.5百万ユーロで取得し、港湾の整備・開発事業への350百万ユーロの投資に着手、5年後に残りの16%を88百万ユーロで取得し、合計で67%の株主となる。

「シルクロード経済ベルト」と「21世紀の海のシルクロード」計画 (一帯一路構想)を進める中国は、ギリシャを「欧州の入り口」として重視しており、ピレウス港を世界規模の海運の要衝にしたい考え。
将来的には軍事的拠点としての活用も視野に開発を進める可能性もあるとみられる。

中国の李克強首相は2015年6月、EU首脳との会談後の記者会見で、「中国はこれまでも、ギリシャが危機を抜け出すための要求に応えてきた。問題解決に建設的な役割を果たしたい」と述べ ている。

今回の調印後、李首相はギリシャ首相を中国に招待した。6月に訪中する予定。

ーーー

ギリシャの財政改革案に国営事業の民営化が多数含まれるが、そのなかにはピレウス港とテッサロニキ港がある。

ピレウス港については、当初よりCOSCOが有力候補であった。

ギリシャ政府は2008年にCOSCO との間で、ピレウス港の2号・3号コンテナ埠頭の35年間リース契約を締結し、2010年にCOSCOは正式運営を始めた。
COSCOは2015年に入り、3号埠頭の拡張工事に着手している。

年間の貨物取扱量は、当初の 68万5000 TEU (20フィートコンテナ換算) から2014年には298万7000 TEUに拡大している。3号コンテナ埠頭拡張工事が完工すれば、年間の取扱能力は、現在の370万TEUからさらに620万TEUまで膨らむ。

中国製の製品などをピレウス港に運び、そこから鉄道で中欧や東欧各国に輸送する方針で、2012年11月には、COSCOとHewlett-Packard とギリシャ国営鉄道会社Torainose が製品輸送契約を締結した。

アジア諸国の工場で生産されたHewlett-Packard の製品をピレウス港で陸揚げし、新設の17kmの貨物線で貨物ターミナル駅まで運び、そこからマケドニア、セルビア、ハンガリー、オーストリア、チェコなど東欧や中欧の各地に輸送する。

2015年2月には中国の軍艦が寄港している。

2015/7/15    ギリシャへの中国、ロシアの接近

当初は2015年初めの入札を予定したが、就任したチプラス首相が選挙の公約通り、両港など国有資産売却を見送った。

その後の曲折の結果、ユーロ圏首脳会議は2015年7月13日にギリシャへの金融支援を行うことで大筋合意したが、対応策のなかには、「民営化や資産移管による独立基金で500億ユーロを設定する」が含まれている

2015/7/14 ユーロ圏首脳会議、ギリシャ金融支援で合意 

これを受け、ギリシャ政府は2015年8月、14の地方空港の運営権をドイツの空港運営会社Fraport AGに約1,230百万ユーロで売却することを決めた。

毎年空港の賃貸料として23百万ユーロが支払われる。更に、運営利益の25%が今後40年間ギリシャの民間航空局に支払われる。
Fraportは今後4年間に空港の改善として330百万ユーロの投資を約束しており、最終的に14億ユーロの投資を見込んでいる。

ピレウス港についても入札を実施したもの。

 


2016/4/13  日タイ主導のミャンマーのダウェー経済特区で中国企業が製油所建設  

日本とタイ両国政府が開発を主導するミャンマーのDawai経済特区に中国の資源商社、広東振戎能源が製油所を建設することが明らかになった。

ミャンマー投資委員会は 3月末に広東振戎能源 (Guangdong Zhenrong Energy)  の30億ドルの精油所建設計画を認可した。 日量10万バレルの精油所と石油ターミナル、LPG関連設備、貯蔵設備、流通設備を含むもので、ミャンマーでの最大の海外投資の一つとなる。

広東振戎能源が70%を出資、残り30%はミャンマーの次の3社が負担する。

・ 軍部と関係のあるMyanmar Economic Holdings Limited
ミャンマーのエネルギー省のMyanmar Petrochemical Corp
・ ミャンマーの私企業 HTOO Group of Companies のYangon Engineering Group

HTOO Group of Companiesには、航空会社のAir Bagan、チーク材などを扱うHtoo Wood Products Company、輸出企業のHtoo Trading Companyなどがある。

2019年以降の稼働を目指す。

ミャンマー国内には近代的な製油設備はなくガソリンなど石油化学製品を輸入に頼っていた。広東振戎は製品の大半をミャンマー国内に供給することになる。

広東振戎能源は2002年設立で、中国の国営の4社の石油トレーダーの1社である珠海振戎公司(Zhuhai Zhenrong Corp)が44.3%所有する。2011年に計画を発表し、2014年末に中国政府の承認を得た。

ーーー

ミャンマーには、3つの経済特区、北部で中国が開発するチャウピー、日本が担当するヤンゴン南部のティワラ、タイが担当する南部のダウェーがある。

2013/5/29 ミャンマーの経済特区 

Dawei SEZは2008年にミャンマーとタイの両国が開発で合意した。

2010年にタイの大手建設会社Italian-Thai Development Corporation Limited (ITD) が250平方キロの土地について60年間の事業権利と75年間の租借権を得て、開発に着手したが、実際は1社では開発資金をまかないきれず、地元住民の移転や周辺土地と一部道路の整備程度しか進んでいない。

2012年7月のタイのインラック首相とテイン・セイン大統領との会談で、Dawei 開発の仕切り直しが行われ、両国政府が協力して進めることで合意、土地の開発権と租借権がItalian-Thai Development からDawai 開発の特別目的事業体(SPV)に移管された。

Dawei SEZの開発面積はThilawa SEZの10倍あり、港湾や発電所などのインフラ整備だけで1兆円とされる。

このため、タイ政府とミャンマー政府は日本にも参加を要請した。
但し、日本は
Thilawa SEZ 優先ということで合意している。

2013/5/29 ミャンマーの経済特区 

2015年7月4日、東京で第7回日本・メコン地域諸国首脳会議が開催された。
これを機に同日、日本、ミャンマー及びタイの間で、ダウェー開発にあらたに日本が参加することについて覚書が署名された。

初期開発段階で日鉄住金物産のタイ企業とのJVが参加する。

2015/8/18 ミャンマーのDawei 経済特区、ようやく前進

こういう経緯のある「日本・タイ・ミャンマー」主導 Dawei SEZ に中国がくさびを打ち込む形となった。

背景には、3月末に発足したアウン・サン・スー・チー氏主導の新政権の現実路線があ るのではないかと見られている。

同特区の開発事業で商機を探る日本企業は計画練り直しを迫られる可能性がある。


 


2016/4/14  フタムラ化学、英社のセルロースフィルム事業買収 

食品包装向け樹脂フィルム国内最大手のフタムラ化学は4月11日、同業の英国のInnovia Group からセルロースフィルム事業を買収することで合意したと発表した。6月末に完了する予定。

フタムラは二軸延伸PPフィルムをはじめとする食品包装用プラスチックフィルムのトップメーカーで、また、植物性原料から生産するセルロースフィルムで世界第二のシェア(約3割)を持つ。

Innoviaはセルロースフィルムでは世界第一位のシェア(約4割)で、プラスチック紙幣や二軸延伸PPフィルムも生産している。

Innoviaは2004年10月に英国のコンソーシアムがベルギーのUCB Group から、Films の二軸延伸PPフィルムとセロファンフィルム事業(UCB Films) を買収して設立された。

UCB Filmsは1996年にBritish Cellophaneを買収、Cellophaneの商標を取得している。

フタムラはセルロースフィルムを大垣工場のみで生産しており、事業継続に課題を抱えており、設備の老朽化もあり、生産体制の再構築が必要となっている。

今回、Innoviaの英国( Wigton)と米国(Tecumseh, Kansas)のセルロースフィルム工場、メキシコのセルロースフィルム加工工場、セルロースフィルムのR&D部門と、全世界を網羅する営業ネットワークを傘下に加える。

大垣工場については、環境負荷の少ない新製法による製品開発や、ビスコース技術を利用した新たな製品分野の開発などに取り組む。

営業ネットワークは、海外で成長している食品加工用セルロース製品の販売にも活用する。

一方、Innoviaは、プラスチック紙幣事業と二軸延伸PPフィルム事業に集中する。

プラスチック紙幣事業は、偽造を防ぎ、長く使えるためコストを著しく低減する実績から、世界をリードしており、2016年末には世界中の中央銀行向けに500億枚以上のプラ紙幣を供給する。
Wigton新工場ではBank of England 向けに、2016年9月には5ポンド・プラ紙幣、2017年には新しい10ポンド・プラ紙幣を発行する。

二軸延伸PPフィルム事業(マーケットリーダーで独自の‘double bubble’プロセスを持つ)では、差別化した製品開発を続ける。

ーーー

フタムラ化学は1947年に二村化学研究所として創設され、醤油着色剤カラメルや水飴の製造を行った。

1950年に二村化学工業が設立され、薬品賦活法活性剤の製造を開始、1952年に大垣工場を建設、セロハンを製造した。

1966年に千葉工場を新設、PPフィルムの製造を開始した。

2004年にフタムラ化学に改称した。

 


2016/4/15 IHI、米でLNGプラント 受注 

Kinder Morgan は4月5日、IHI E&C との間で、ジョージア州 SavannahのElba Island での天然ガス液化計画(Elba Liquefaction Project)の設計・購買・建設・試運転・スタートアップのEPC契約を締結したと発表した。

IHI E&C International は2012年7月にIHI が米国大手エンジニアリング会社のKvaerner Americas から 陸上EPC事業を買収したもの。

今回は同社にとって2件目のLNGプロジェクトで、同社は2013年4月にKiewit Energy と共同で
Dominion 社のCove Point LNG 計画(年産525万トン)のEPC契約を締結している。

Kiewitは、そのルーツは1884年にまでさかのぼり、現在では従業員所有企業として米国、カナダおよび諸外国で事業展開をしている。交通、水処理、大型建設工事、発電、石油・ガス・化学工業、ビル建設および鉱業等における建設および設計業務を得意としている。

Elba Liquefaction Project は総額20億ドルの計画で、能力はLNG年産250万トン。

Shell 技術の年産25万トンの小規模液化設備(Movable Modular Liquefaction System )10系列からなる。

既存の再ガス化ターミナルでは、改造やLNG輸出用のポンプ新設などを行う。

Movable Modular Liquefaction System は貨物車と同じ大きさで、次の設備を含む。
  simple inlet separation facility、amine system、dehydration unit、trace contamination removal equipment、
  cold box、cold separator and demethanizer、refrigerant compressors、LNG storage、flare system
  

必要に応じて、acid removal、LPG fractionation、inlet compression を追加できる。

システムは工場で組み立て、現場で接続する 。他のサイトへの移設も可能。

Shellでは、投資決定から操業開始まで2年以内にできるとし 、これが競争力を生むとしている。今後、更なる短縮を狙う。

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Kinder MorganとShellは2013年1月28日、JVを設立して、ジョージア州Savannahの近くのKinder Morgan子会社のEl Paso Pipeline の既存のElba Island LNG Terminalに天然ガス液化プラントを建設すると発表した。

Kinder Morgan子会社のEl Paso Pipeline 社のElba Express PipelineとElba Island LNG Terminal を改造し、ターミナルに天然ガスを送り、液化し、輸出用に船積みする。
(既存のLNG Terminal は海外からLNGを輸入し、再ガス化して天然ガスを国内に供給する設備で、米国でのシェールガス生産でLNG輸入が激減し、休止中)

El Paso Pipeline 社はJVの51%を所有して、設備の運営を担当する。
ShellはJVの49%を所有し、液化能力の100%の権利を得る。

液化設備はShellの画期的な小規模液化ユニットを既存の設備に統合することで、早期の完成を目指した。

当初は第1期で6基、第2期で4基を設置するとしていた。

2013/1/30 Shell、LNG輸出用の天然ガス液化プラント建設

その後2015年7月にKinder Morgan がShellから持分を買い取り、100%とした。Shellは引き続き、全量を引き取る。

Elba Island LNG Terminal は2012年6月にエネルギー省からFTA締結国に年間400万トンのLNGを輸出する認可を取得した。
同社は同年8月、エネルギー省に対し、非FTA締結国に年間400万トンまでのLNGを輸出する申請を提出した。

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Kinder Morganは2016年2月1日に、BP Products North America から米国の15の精製製品ターミナルを350百万ドルで 買収する契約を締結した。

BPとKinder Morgan はJV(Kinder Morgan 75%,、BP 25%) を設立し、このうちの14のターミナルを所有、残り1つはKinder Morganが所有する。
全てのターミナルの運営はKinder Morganが行う。

BPはターミナルの所有権は渡すが、長期契約を締結して自社の製品の貯蔵を委託する。

 


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