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2020/11/2  米地裁、TikTokの全面的利用禁止を差し止め

米ペンシルベニア州の連邦地裁は10月30日、米政府が11月12日に予定しているTikTokの全面的な利用禁止措置を一時差し止める判断を下した。

付記 トランプ政権は11月12日、連邦控訴裁判所に上訴した。  

 

9月27日にはWashington DCの連邦地裁が同日午後11:59に発効する予定だったトランプ米政権による配信禁止措置の一時差し止めを命じている。

米カリフォルニア州北部地区の連邦地裁は9月20日、騰訊控股(Tencent Holdings )の「WeChat」の提供を禁止する大統領令の執行を一時的に差し止める命令を下した。司法省は差止め命令が不当だとして再度訴えに出たが、地裁はこの訴えを棄却した。

本件では、政府側は連敗が続く。

 

ーーー

米商務省は9月18日、TikTok(とWeChat)の規制を発表した。

1. 2020年9月20日付で次の取引が禁止される。

・米国のオンラインモバイルアプリケーションストアを通じて、WeChatまたはTikTokモバイルアプリケーション、構成コード、またはアプリケーションの更新を配布または維持するためのサービスの提供。

Appleのapp store やGoogleのAndroidからTikTokを除くもので、新規取得が出来なくなる。
既存の需要家はそのまま使用できるが、安全性強化などのアップデートが出来なくなる。

米商務省は9月19日、「最近の前向きの展開を受け、大統領の支持のもと」、TikTokの上記禁止を9月20日から9月27日午後11:59まで延期すると発表した。


Washington DCの連邦地裁は商務省の規制が発効する
9月27日にこれを一時差し止めた。米政府は10月8日、 これを不服として連邦高裁に上訴した。

2. TikTokについては2020年11月12日付で次の取引が禁止される。

・米国でのモバイルアプリケーションの機能(または最適化)を可能にするインターネットホスティングサービスの提供、コンテンツ配信ネットワークサービスの提供、直接契約または手配されたインターネットトランジットまたはピアリングサービス

・米国内で開発および/またはアクセス可能なソフトウェアまたはサービスの機能における、モバイルアプリケーションの構成コード、機能、またはサービスの利用。

配信禁止で、既存の需要家 も利用できなくなる。

2020/9/19 TikTokとWeChat ダウンロード禁止 
 

今回、ペンシルベニア州の連邦地裁はこれを一時差し止めた。

米政府はアプリを通じた個人情報の流出など安全保障上の懸念から利用禁止の必要性を主張したが、地裁は禁止することで原告の3人の利用者(TikTok creator )らに「取り返しのつかない損害」をもたらすと指摘した。

原告3人はTikTokで生計を立てていると主張した。このプラットフォームはユニークで、ほとんど知られていない者がその作品を非常に多数(それぞれが、270万人、230万人、180万人)のサブスクライバーに見てもらえるとし、TikTokが閉鎖されると、このサブスクライバーを失い、生計を絶たれると主張した。

判事はこの主張を取り上げ、TikTokのビデオは表現、情報であり、フィルム、芸術作品、写真、ニュースと同じで、国際緊急経済権限法 で保護されているとした。

§1702 大統領の権限

直接的にも間接的にも次のことを規制、禁止することは本章により大統領に 与えられた権限に含まれない。

営利目的かその他の目的であれ、伝送の方式又は媒体を問わない情報や情報資料の全ての国からの輸入やすべての国への輸出。
限定されるものではないがそれら情報、資料は出版物、フィルム、ポスター、蓄音 機のレコード、写真、マイクロフィルム、マイクロフィッシュ、テープ、コンパク トディスク、CD-ROM、芸術品、ニュースワイヤー送信を含む。

 

米カリフォルニア州北部地区の連邦地裁は9月20日、騰訊控股(Tencent Holdings )の「WeChat」の提供を禁止する大統領令の執行を一時的に差し止める命令を下した。司法省は差止め命令が不当だとして再度訴えに出たが、地裁は10月26日、この訴えを棄却した。「控訴裁で判断が下されるまでの間に差し迫った取り返しのつかない損害を被る」ことを政府は実証していないとした。

司法省は控訴もしているが、高裁の判断は早くとも12月以降になる。

2020/9/21 米連邦地裁、WeChat 配信禁止を一時差し止め

 

 

なお、TikTokを運営する北京字節跳動科技(ByteDance)と米ソフトウエア大手Oracleなどは提携交渉を続けているが、出資比率などで隔たりが大きく、協議は難航している。

トランプ米大統領は9月19日、TikTokの米国事業売却交渉を巡り、ByteDanceと米IT大手Oracleなど米企業との提携案を「概念として(in concept)承認する」と述べた。

しかし、Trump大統領は9月21日、新会社TikTok Globalの株式の一部をByteDanceが保有するなら、提携案の承認を撤回すると述べた。「Oracleが完全な支配権を持たないのであれば、われわれは合意を認めない」

2020/9/20   トランプ大統領、TikTokとOracleの提携案を「概念として承認」

米財務省は13日、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)に対する動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業の売却命令の期限を27日まで15日間延長したと発表した。バイト
米財務省は13日、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)に対する動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業の売却命令の期限を27日まで15日間延長したと発表した。バイト

付記  

TikTokの運営会社は11月10日、米国事業の売却期限の延長を首都ワシントンの連邦控訴裁判所に申し立てた。

トランプ大統領は8月14日、TikTok 売却に90日の期限を与えた。9月20日から11月12日に延びた。

しかし、売却に関する米当局などとの交渉が長引いて期限の11月12日が迫っており、事業を継続しながら最終決着させるには裁判所の介入が必要と判断した。

トランプ政権は11月13日、売却命令の期限を27日まで15日間延長したと発表した。

11月25日、これを12月4日で再延長することを認めた。


2020/11/3 韓国地裁、朝鮮女子挺身隊訴訟で 三菱重工資産の売却へ手続き 

韓国最高裁が三菱重工業に元朝鮮女子勤労挺身隊員らへの賠償を命じた訴訟で、韓国の大田(テジョン)地裁は資産差し押さえの関連書類が同社に届いたとみなす「公示送達」の手続きを取った。

公示送達は、裁判所での掲示をもって訴状などの書類が相手に届いたとみなす手続き。同地裁は10月29日付で三菱重工業が韓国内で保有する特許権6件と商標権2件の差し押さえ命令文をホームページに掲載した。

韓国大法院(最高裁判所)は2018年11月29日、三菱重工業に対し、第2次世界大戦中に同社の軍需工場で労働を強制された韓国人の元徴用工らに対する賠償支払いを命じる判決を下した。大法院は、損害賠償訴訟2件について、三菱重工業の上告を棄却し、2件の訴訟の原告に対し、1人あたり最大で1億5000万ウォン(約1500万円)の支払いを命じた。

韓国の大田地裁は2019年3月25日、同社が保有する韓国内資産の差し押さえを決定した。原告側が裁判所に強制執行を申請していたのは三菱重工業の商標権2件と 、三菱重工業が韓国国内に保有中の770件余りの特許権のうち発電技術特許などの特許権6件で、現金換算で8億400万ウォン(約7200万円) に相当する。三菱重工業は同資産の使用、売買や譲渡ができなくなる。

差押えられた商標

三菱グループのスリーダイヤは差押えの対象外

三菱重工業が資産売却に関する関連書類の受け取りを拒否しているため、大田地裁は9月7日に三菱重工側から意見を聞くための「審問」に関してウェブサイトに「公示送達」を掲載した。11月10日に同社側に内容が伝えられたとみなす効力が発生する。

今回の「公示送達」は12月30日に効力が発生するとしており、地裁は、双方の公示送達の効力が生まれる12月30日以降、現金化に向けた次の判断を下すとみられる。

日本政府はこの問題は日韓請求権協定で解決済みで大法院判決は国際法違反との立場を維持しており、「現金化となれば深刻な状況を招く」と警告している。

ーーー

韓国で資産が差し押さえられているのは三菱重工のほかに、日本製鉄と不二越がある。

(日本製鉄)

韓国大法院は2018年10月、日本製鉄強制徴用の被害者が出した損害賠償訴訟で被害者の勝訴を確定した。日本製鉄(旧新日鉄住金)に対し、戦時中に日本の工場に動員された4人の韓国の元労働者に1人あたり約1000万円の賠償を命じた。

原告側は2019年1月と3月の2回にわたり、日本製鉄とPOSCOのJVのPOSCO-NIPPON STEEL RHF JV の株式9億7300万ウォン(約8700万円)相当を差し押さえた。

POSCOの製鉄所にて発生する乾式ダストの有効活用を目的として、2008年1月に乾式ダストをリサイクルし還元鉄を供給するJV(新日鉄30%、ポスコ70%)を設立。

大邱地方法院浦項支院は2020年6月1日、日本製鉄に資産差し押さえ書類などを公示送達した。

日本製鉄は8月4日、資産差し押さえ命令に対して即時抗告を行ったが、大邱地裁浦項支部は8月13日付で、「理由がない」と判断し、即時抗告を認めない決定を出した。即時抗告の是非の判断は三審制で行われるため最終決定ではなく、今後は二審に相当する大邱地裁で審理される。

2020/6/6 韓国との関係:WTOへの提訴手続き再開と日本製鉄資産差し押さえ問題 

(不二越)

不二越については、当初、日本で訴訟が行われた。

一次訴訟は、1992年に元朝鮮女子勤労挺身隊員らが不二越を相手取り、未払い賃金などを求めて富山地裁に提訴した。一審、二審とも、裁判所は不二越の強制動員、強制労働の事実や賃金未払いについては判決の中で詳細に認定したが、時効を理由に原告側が敗訴した。

上告後の2000年7月11日、最高裁で和解が成立し、不二越は原告3人を含め、米国で訴訟準備中の計8人および「太平洋戦争韓国人犠牲者遺族会」に総額3500万円を支払った。
裁判所が原告らの被害事実を具体的に認定したこと、原告らが米国で別訴を提起する動きを見せていたことなどが、被告会社の和解解決選択の背景にあったと言われている。

しかし、2003年に元挺身隊員ら22人が未払いの賃金などを求めて富山地裁に提訴した二次訴訟では、一審、二審ともタダ働きとなってしまった事実を認定しながら原告敗訴の判決を下し 、最高裁も上告を退けた。裁判所は、日韓請求権協定により裁判で権利は行使できないとした。

これを受け、原告は韓国で不二越を訴えた。

ソウル中央地裁は2014年10月30日、元隊員の韓国人女性13人と死亡した元隊員の遺族18人が不二越に損害賠償の支払いを求めた訴訟で、1人につ8000万ウォン(約830万円)から1億ウォンを賠償するよう同社に命じる原告一部勝訴の判決を下した。賠償総額は15億ウォン。判決は、「賠償は仮執行できる」とし、国内に不二越の財産があれば、原告は判決を根拠に強制執行によって賠償を受けることができるとの判断も下した。

ソウル高裁は2019年1月18日、同社の控訴を棄却し、原告27人に1人当たり、最高で1億ウォン(約1千万円)の支払いを命じた。
ソウル高裁は2019年1月30日、韓国人女性5人が損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、同社の控訴を棄却し、同社に対してそれぞれ1億ウォン(約1千万円)を原告に支払うよう命じた。

韓国の蔚山地裁は2019年3月、原告のうち23人が申請した韓国内資産の差押えを認めた。韓国内の合弁企業「大成・NACHI油圧工業」の株式7万6500株で、約7億6500万ウォン(約6840万円)相当である。
判決は確定していないが、仮執行手続きが可能な状態だった。

大成・NACHI油圧工業は、1988年設立の不二越(NACHI) と韓国・大成産業とのJVで、産業機械用油圧バルブを生産している。

 

日本政府は、「本件は1965年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決している」としており、韓国政府も2009年に裁判所に提出した書面で、「日本に動員された被害者(未払い賃金)供託金は請求権協定を通じ、日本から無償で受け取った3億ドルに含まれているとみるべきで、日本政府に請求権を行使するのは難しい」としていた。

しかし、韓国大法院は2012年5月23日、日韓併合時の日本企業による徴用者の賠償請求を初めて認めた。

 

この問題の解決のため、韓国国会の文喜相議長が2019年末に解決法案を提出した。

法案は日韓の企業と個人から寄付金を募って基金を設け、裁判所や韓国政府が認めた元徴用工らに慰謝料を支給する内容で、企業や個人に寄付を強要しない方針を明記し、受給者は企業への請求権を放棄したとみなす規定を盛り込んだ。

しかし、法案は原告や市民団体の反対で審議にも至らぬまま、韓国憲法の規定により国会会期末の2020年5月29日で廃案となった。

なお、朝日新聞は10月31日に次のように報道している。

日韓両政府の関係者によると、韓国大統領府は今年に入り、日本との関係改善に向けて、大統領秘書室長を中心に徴用工問題の解決案を検討した。

大法院判決を尊重するとの文大統領の意向を踏まえ、今春に、「企業が賠償に応じれば、後に韓国政府が全額を穴埋めする」との案を非公式に日本政府に打診した。

日本政府側は「企業の支出が補填されても、判決の履行には変わりなく、応じられない」と回答した。

 

付記

韓国外交部の報道官は11月3日の定例会見でこの報道について聞かれ、「その事案は大法院(最高裁)判決の尊重、被害者の救済、韓日関係の3つの事項を常に軸に置き合理的な解決策を見いだそうと努力をしてきている事案」と明らかにした。「この3つの軸がすべて反映できる合理的な解決策のために努力し続けている」と強調した。


2020/11/4    アステラス製薬、 極小サイズの体内埋め込み型医療機器開発の米iota社を買収

アステラス製薬は10月15日、極小サイズの体内埋め込み型医療機器を開発する米 iota Biosciences, Inc. を買収する契約を締結した。
10月29日に買収を完了し、完全子会社とした。

iota Biosciencesは、カリフォルニア大学バークレー校の研究者のMichel MaharbizとJose Carmenaによって2017年に設立されたスタートアップ企業。

二人は2018年12月にホコリほどの大きさしかないワイヤレスセンサー「Neural Dust」を開発したと発表した。
体内に埋め込んで超音波を照射すれば、その部位にある器官のデータを外部から読み取ることができる。超音波振動でデータを取り出すため、センサーには微小な圧電性結晶 (
piezo crystal) を搭載しており、たとえばロボット義手/義足を動かすのに必要な神経の微小電流を体外へと無線伝送させるといった使い方が可能である。

従来の埋め込み型医療機器は電力を供給するバッテリーや情報通信用のケーブルおよび大きな電子回路の搭載が必要であるため、サイズの小型化が難しく、多くの場合、その埋め込みに侵襲性の高い手術を要するという課題があった。

「Neural Dust」は、電力供給および無線通信に超音波を用いることで、極小の体内埋め込み医療機器を可能にした。手術時だけでなく手術後の生活においても患者にかかる身体的な負担を軽減することが期待される。

超音波は体を透過する。

超音波がデバイスを給電し、神経や筋肉が何をしているかによってわずかに変わった状態で跳ね返ってくる。
絶えずパルスを送ることで、システムは正確なモニターデータを絶え間なく集める。これにはまったく出血を伴わない。

唯一のトランスミッションは超音波であり、何十年もの研究でその使用の安全性は証明されている。

交換なしで、生涯使い続けることができる。

    図:https://news.berkeley.edu/2016/08/03/sprinkling-of-neural-dust-opens-door-to-electroceuticals/

 

アステラス製薬は2018年5月にiota社に一部 出資した。

同社は2019年9月に、極小の体内埋め込み型医療機器を用いた新たな生体センシングおよび治療手段の実現を目指し、iota社と共同研究開発契約を締結した。
共同で、アンメットメディカルニーズの高い複数の疾患を対象として、埋め込み型医療機器の詳細な仕様を検討し、前臨床試験を実施するとした。

提携以来、iota社の持つバイオエレクトロニクス分野の基幹技術と深い知見、アステラスの持つ生体や疾患理解における専門性や、創薬研究から上市への豊富な経験がもたらすシナジーによる共同研究開発を進めている。それらの成果を含む複数プロジェクトの臨床試験を2020年代前半に開始を予定している。

今回、アステラス製薬が保有する分を除く株式をすべて買収し、完全子会社とした。

対価として契約一時金約1億2,750万米ドルを支払う。
更に、iota社の株主(アステラス製薬を除く)は、取引完了後の一定期間内にiota社が所定のマイルストンを達成した場合に、最大で総額約1億7,650万米ドルの追加支払いを受け取る。

これまでの共同研究開発において見出したプロジェクトの開発を迅速に進めるほか、iota社独自の技術を用いた新たな疾患への適用および新規技術の開発に取り組むことで、バイオエレクトロニクス分野でイノベーションを生み出す拠点としてRx+®事業のさらなる加速を目指すとしている。

Rx+®事業とは、医療用医薬品(Rx)で培ったアステラス製薬の強みをベースに、最先端の医療技術と異分野の先端技術を融合させることで、Patient Journey(診断、予防、治療および予後管理を含む医療シーン全般)全体において患者に貢献し、単独で収益を生み出せる事業の枠を越えた新たな事業

 


2020/11/5 日本で稼働の原発、一時的に九州電力玄海原発4号機 1基のみに 

関西電力大飯原発4号機が11月3日、定期検査のため停止した。関電で稼働中の原発は約3年半ぶりにゼロになった。

国内では当面、九州電力玄海原発4号機のみの稼働となる。 但し、年末年始にかけていくつかが再稼働する予定。


再稼働が認められた原発は9基ある。(川内 2基、高浜 2基、伊方 1基、大飯 2基、玄海 2基)
他に、高浜の2基、美浜の1基は認可を受けたが、40年超運転のための工事が終わるまでは再稼働できない。

1. 原子力規制委員会は2019年4月、原発に設置が義務付けられているテロ対策施設が期限内に完成しない場合、期限の延長を認めないことを決めた。原則として原発の運転停止を命じる。

2019/4/25 テロ対策施設未完成の原発、運転停止へ 

2020年にテロ対策施設設置の期限がくる のに、まだ完成していない原発は4基あり、いずれも停止した。

      停止 工事完成、再稼働予定
九電 川内 1号機 2020/3/16 2020/11/26 
2号機 2020/5/20 2020/12/26
関電 高浜 3号機 2020/1 * 2020/12
4号機 2020/10/7 2021/1 下旬

  高浜3号機は2020/1に定修入りしたが、伝熱管の損傷発見。停止中の8月3日に期限が到来した。

2. 四国電力伊方3号機

2020年1月17日 広島高裁が運転差し止めを決定した。

2020/1/20 広島高裁、伊方原発3号機運転差し止め

定期検査で停止していたが、司法判断が覆らない限り、運転を再開できない。
なお、定期検査中の1月25日に電源が一時喪失するトラブルがあった。

四国電力は2月29日に異議と仮処分の執行停止を申し立てを行なった。異議審の決定は2021年3月の予定。

3. 関西電力大飯3号

2020/7に定修入りしたが、一次系配管に損傷が見つかり、要交換となった。
規制委員会は10月2日、議論継続を決めた。終わるまで操業再開できない。

4. その他

関西電力大飯4号 11月3日定修入り

九州電力玄海3号 9月18日定修入り 11月23日稼働予定
      4号 稼働中

5.認可を受けたが、40年超運転のための工事が終わるまでは再稼働できない原発

関西電力高浜1号 工事完了・再稼働予定 2021年3月頃
    美浜3号   同        2021年1月頃

  但し、いずれも地元の同意が見通せない状況

関西電力高浜2号は未定

 

    認可 テロ対策
工事期限

状況

再稼働予定
九電 川内 1号 2015/3/18 2020/3/17 停止 テロ対策工事未完 2020/3/16 停止 2020/11/26
2号 2015/5/22 2020/5/21 停止 テロ対策工事未完  2020/5/20 停止 2020/12/26
関電 高浜 3号 2015/8/4 2020/8/3 停止 2020/1 定修で停止、トラブル発生
停止中に
テロ対策期限到来
2020/12
4号 2015/10/9 2020/10/8 停止 テロ対策工事未完 2020/10/7停止2021/1 下旬
四電 伊方 3号 2016/3/23 2021/3/22 停止 定期検査中に、
2020/1/17 広島高裁 運転差し止め決定
2021年3月に異議審の決定
2021年3月に異議審の決定
2021年3月に異議審の決定
2021年3月に異議審の決定
司法判断
関電 高浜 1号 2016/6/10 2021/6/9 未稼働 40年超工事未完 2021/3 頃 地元同意見通せず→付記参照
2号 未稼働 40年超工事未完 未定
関電 美浜 3号 2016/10/26 2021/10/25 未稼働 40年超工事未完 2021/1 頃 地元同意見通せず
関電 大飯 3号 2017/8/25 2022/8/24 停止 2020/7定修 1次系配管に損傷  規制委側は議論を継続
4号 停止 2020/11/3  定修入り  
九電   玄海 3号 2017/8/25 2022/8/24 停止 2020/9/18定修    2020/11/23
4号 2017/9/14 2022/9/13 稼働  稼働中  
 

 付記  関西電力高浜原発1、2号機の再稼働について、高浜町議会は11月25日、同意すると表明した。

 

2020/11/5 2020年11月 米国大統領、上院、下院選挙 速報 

大統領選挙

郵便投票分の開票が遅れ、11月5日10時時点でまだ5州の結果が出ていないが、Biden氏が優勢である。

トランプ大統領の陣営はミシガンで票の集計の停止を求めて法廷闘争に入り、ウィスコンシンでは再集計を申し立てた。

2020/10/24   米大統領選挙、期限の1月6日までに確定しない可能性も 

ーーー

選挙人は上院(100)と下院(435)の議員数にコロンビア特別区の3人を合わせ総数は538人、当選に必要な人数は270人。

下記2州を除き、最も多く得票した候補がその州の選挙人全員を獲得する。
  メインは4人のうち、上院分 2人は全体勝者とし、下院分 2人は2選挙区の勝者
  ネブラスカは5人のうち、2人は全体勝者、3人は3選挙区の勝者

現状は次の通り。

    Trump Biden       Trump Biden
New England Maine 1 3 The Midwest Iowa 6  
New Hampshire   4 Indiana 11  
Vermont   3 Illinois   20
Massachusetts   11 Ohio 18  
Connecticut   7 Wisconsin   10
Rhode Island   4 Michigan               16
Mid-Atlantic New Jersey   14 Missouri 10  
New York   29 Minnesota   10
Pennsylvania        20     Rocky Mountains Idaho 4  
Delaware   3 Colorado   9
Maryland   10 Montana 3  
Washington D.C.   3 Wyoming 3  
The South Arkansas 6   The Southwest Arizona    11

Alabama

9   New Mexico   5
West Virginia 5   Nevada                       6    
Florida 29   Uta  6  
South Carolina 9   Pacific Oregon   7
Georgia                16     Washington   12
Texas 38   California    55
Tennessee 11     Alaska                 3    
Kentucky 8   Hawaii    4
North Carolina      15     合計   214 264
Virginia   13 残り 60

538

Mississippi 6  
Louisiana 8  
Great Plains Oklahoma 7  
Kansas 6  
South Dakota 3  
North Dakota 3  
Nebraska 4 1

上院

定員100名 50州 x 2

任期 6年  2年ごとに約1/3ずつ 改選(本年は35名 が改選)

辞任や死亡により議員の欠員が発生した際には、選出州において補欠選挙を行い、欠けた議員の残りの任期を務める議員を選出する。

補欠選挙の開催時期は州に任せられており、多くの州において補欠選挙は2年毎の下院議員等の選挙と併せて行われる。
また、補欠選挙までの期間に置かれる臨時の議員を指名する権限を、州議会が州政府に与えることができる。

  共和党 民主党 民主系
無所属
合計
2020年改選前 53 45 2 100
改選 -23 -12 0 -35
+18 +13 0 +31
現状 48 46 2 96
未定   4

下院

定員 435名

任期 2年 全員改選

下院議員に欠員が生じた場合には、補欠選挙または総選挙によってのみ補充される。

  共和党 民主党 無所属 合計 欠員  
2018/11改選 200 235 435  

North Carolina-No.9 は2019/7に確定(共和党)

2020年改選前 197 232 1 430 5 欠員は民主2、共和3の辞任、死亡による。
無所属は共和党からの脱党者。
現状 193 208   401
未定 34 
   

2020/11/6  三菱ケミカル、テキサスのLuciteのMMAプラント閉鎖 

三菱ケミカルホールディングス114執行役会議 で、三菱ケミカルの米国子会社 Lucite Internationalテキサス州BeaumontにおけるMMAモノマーMAA生産を終了し、工場閉鎖することを決議した 。

事業競争力強化供給体制最適2021年228日 でBeaumont工場にお生産終了工場閉鎖決定

Beaumont工場は1992年操業開始で、生産能力は年産 13.5万トン従来の公表能力は15.6万トン)。

 

同社(旧 三菱レイヨン)は2008年11月11日、世界最大手のMMAメーカー、Lucite International Group Limited の発行済み株式の全てを取得し、連結子会社化するための株式売買契約を締結した。

2008/11/14 三菱レイヨン、Lucite を買収 

その後、自社及びLuciteで世界各地で新増設を行った。ACH法と直酸法(C4法)、Luciteが開発したエチレン法(α 法)の3法を持つ。

現状は下記の通り。

USA Beaumont, TX 156 ACH Lucite
Memphis, TN 177 ACH
英国   Cassel 211 ACH Lucite
日本   大竹 107 ACH 三菱レイヨン
110 C4
Singapore    120 α(エチレン法) Lucite
Saudi Arabia Al Jubail 250 α The Saudi Methacrylates Company 
(三菱レイヨン 50%、SABIC 50%)
中国  上海  183 ACH Lucite
恵州 90 C4 恵州恵菱化成(三菱レイヨン100%)
韓国 大山 88 C4 大山MMA
(三菱レイヨン 50%、湖南石油化学 50% )  
麗水 100 C4
台湾 高雄 104 ACH Kaohsiung Monomer (Lucite/CPDC)
タイ  Rayong 180 C4 Thai MMA
(三菱レイヨン 50.01%SCGケミカルズ 46%その他 3.99%
合計   1,876   ACH 938 + C4  568 + α 370

 

同社のMMA事業は2018年3月期にモノマー価格の急騰で、1000億円を超える営業利益を稼いだ。

しかし2020年年初の国際価格(アジア地域)は1トンあたり1550ドル弱で、前年同期の2,650ドルから大幅に下落し、2020年3月期の営業損益は243億円にとどまった。現時点での2021年3月期予想は50億円である。

この状況を踏まえ、古い設備の休止に踏み切ったと見られる。

2021年3月期予想には、本工場設備の減損損失や停止関連費用として約230百万ドル織り込んだ。


2020/11/7   三菱ケミカルHD、医薬品で減損損失計上 

三菱ケミカルHDは2020年9月中間決算で、田辺三菱製薬子会社のューロダームが開発を進めているパーキンソン病の治療薬の仕掛研究開発費つい845億円減損損失を計上した。

同社は既報の通り、三菱ケミカルの米国子会社 Lucite Internationalテキサス州BeaumontにおけるMMAモノマーMAA生産を終了し、工場閉鎖することを決議し 、2021年3月期予想に、本工場設備の減損損失や停止関連費用として約230百万ドル織り込ん でいる。

ーーー

田辺三菱製薬は2017年7月23日、イスラエルのNeuroDerm Ltd. の買収で合意し、2017年の10月18日に総額11億ドルでの買収を完了、100%子会社とした。

NeuroDermは、パーキンソン病の治療薬に関して、新たな製剤研究や、医薬品と医療器具(デバイス)とを組み合わせる優れた技術開発力を有する医薬品企業で、パーキンソン病治療薬のレボドパ/カルビドパ持続皮下注製剤「ND0612>」を中心に開発を推進している。

当時は、米国および欧州でフェーズ3に移行し、2019年度に上市が見込まれた。


パーキンソン病の患者数は世界におよそ500万人と言われている。

パーキンソン病は、中脳にある黒質のドパミン神経細胞が変性し、神経伝達物質のひとつであるドパミンが減少することで引き起こされる。

レボドパ(levodopa)は脳内に移行しドパミンへ変化して脳内のドパミン量を増やすが、脳内へ入る前に分解(代謝)されると脳内へ移行できない特徴がある。
このため、 脳内へ入る前のレボドパの代謝を抑える薬カルビドパ(
carbidopa)を配合したのがND0612である。

パーキンソン病の治療では、疾患の進行に伴い、代表的な治療薬であるレボドパの血中濃度を適切にコントロールすることが重要だが、「ND0612」は、NeuroDermが有する製剤技術により、経口治療薬であるレボドパおよび カルビドパの液剤化に世界で初めて成功し、それらを携帯ポンプにより24時間持続的に皮下注射する。

これによりボドパの血中濃度を一定にコントロールし、進行したパーキンソン病患者において問題となる運動症状の改善が期待される。

田辺三菱製薬は、2019年9月のコーポレートレポート2019でND0612について下記のとおり述べている。

2022年度上市をめざす。デバイスと医薬品を組み合わせた製品であり、他社の参入障壁も高く、市場価値の持続が期待される。ピーク時売上500〜800億円を目標とする。

 

注) 買収当時、この買収を疑問視する記事があった。NeuroDermの企業価値は0ドルと見ている
    

ーーー

NeuroDerm ではND0612の治験が当初計画から遅れていたが、第3相臨床試験の治験施設の開設および患者組み入れにおいて重要な立ち上げ期間に今般の新型コロナウイルス感染症の拡大が重なるなどしたため、更に約1年半の開発計画の延長を決定した。

このため、欧米での申請は2023年度になる。

本開発計画の遅れと、複数の競合品の開発状況等から収益性が低下する見込みとなり、今回の決定となった。

同剤について広報部は「開発中止などの予定はない」としている。

 

田辺三菱製薬は三菱ケミカルHDの100%子会社となり、2020年2月27日に上場廃止となった。

2019/11/22 三菱ケミカルホールディングス、田辺三菱製薬に公開買付け 

同社は、技術供与先からのクレームで収益の柱であったロイヤリティ収入の激減が続いている。

2019/5/16   注目会社の決算  田辺三菱製薬

 


2020/11/7 プロ野球「田沢ルール」は独禁法違反 

プロ野球のドラフト指名を拒否した選手との契約制限を12球団で申し合わせた通称「田沢ルール」について、公正取引委員会は11月5日、「独占禁止法違反の恐れがあった」との見解を公表した。

公取委は「日本プロフェッショナル野球組織」(NPB)を同法違反の疑いで調べたが、9月にルールが撤廃されたため、違反認定をせずに審査を終えた。

 

田沢純一投手は横浜商科大学高等学校から新日本石油に入り、大活躍した。

2008年のドラフトでは1巡目指名が確実だったが、2008年9月に記者会見でメジャーリーグ挑戦の意思を表明、同時にプロ野球12球団宛にドラフト指名を見送るよう求める文書を送付した。

NPBは、有力な新人選手が12球団を経ずに外国の球団と選手契約することが続いた場合、日本のプロ野球の魅力が低下するおそれがあるとの認識の下、2008年10月にNPBの議決機関である実行委員会において、以下の件申合せを行なった。(通称 「田沢ルール」)

新人選手が、ドラフト会議前に12球団による指名を拒否し、又はドラフト会議での交渉権を得た球団への入団を拒否し、外国球団と契約した場合、
外国球団との契約が終了してから高卒選手は3年間、大卒・社会人選手は2年間、12球団は当該選手をドラフト会議で指名しない。

NPBは2008年10月以降、本件申合せを有効なものとして維持してきていた。しかし、実際に本件申合せが適用されて12球団に契約を拒絶された例はなかった。

今季大リーグのレッズを自由契約になった田沢が今夏に独立リーグのBC埼玉に入団したことで再び注目された。


プロ野球12球団とNPBは9月7日、実行委員会を開きドラフト拒否選手との契約制限を申し合わせた通称「田沢ルール」の撤廃を決めた。日米の野球を取り巻く環境が当時と変わり、8月に選手会からも要望があったことから、撤廃を決めたとい う。

 

本件についての独禁法の考え方は下記の通りで、公取委は「独占禁止法違反の恐れがあった」との見解を公表した

一般に、事業者団体が、構成事業者に対し、他の事業者から役務を受けることを共同で拒絶するようにさせる場合であって、他の事業者が当該構成事業者と同等の役務提供先を見いだすことが困難なときは、当該他の事業者を当該役務の提供市場から排除する効果を生じさせ、当該役務提供市場における公正な競争を阻害するおそれがある。
独占禁止法第8条第5号〔一般指定第1項第5号(共同の取引拒絶)〕

公取委の本件審査の過程において、NPBから公正取引委員会に対し、 @ 本件申合せを廃止したこと、 A 本件申合せを廃止したことを公表するとともに、関係団体等に周知したことの報告があり、この措置が、独占禁止法違反の疑いを解消するものと判断し、本件審査を終了した。

 

公取委は、なぜ12年後の今頃になって、これが独禁法違反と判断したのだろうか。


2020/11/9    バイデン氏 勝利宣言

米大統領選でバイデン氏の当選が確実となった。

同氏は11月7日夜デラウェア州で、「米国民が声を上げ、私たちを明確な勝利に導いてくれた」と勝利宣言を行ない、「分断ではなく、結束をめざす大統領になる」と分断の修復に取り組むと約束した。副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員も同席した。

しかし、トランプ大統領は敗戦を受け入れておらず、今後、訴訟を多発すると見られる。

Facebookでは選挙監視が認められなかったこと、求めていない人に郵送用投票用紙が送られたことを問題視してバイデンの票(75百万票)に疑問を表し、自分は71百万票の正当な票を得て、当選したとする。(大統領選の得票の過去最高は2008年のオバマ大統領の6949万8516票で、トランプもこれを上回った。)

The observers were not allowed into the counting rooms.
I won the election, got 71,000,000 legal votes.
Bad things happened which our observers were not allowed to see.  Never happened before.
Millions of mail-in ballots were sent to people who never asked for them!


上院選では民主党が主導権をとる可能性も出てきた。

下院選では民主党が伸びなかったが、過半数は確保した。

 

11月9日朝(日本時間)時点の状況は下記の通り。(Alaskaは当選が公表されていないが現在の得票数で判断)

大統領選挙  

選挙人は上院(100)と下院(435)の議員数にコロンビア特別区の3人を合わせ総数は538人、当選に必要な人数は270人。

下記2州を除き、最も多く得票した候補がその州の選挙人全員を獲得する。
  メインは4人のうち、上院分 2人は全体勝者とし、下院分 2人は2選挙区の勝者
  ネブラスカは5人のうち、2人は全体勝者、3人は3選挙区の勝者

  トランプ バイデン  
確定 217 290 507
優勢 15 16 31
合計 232 306 538

郵便投票の結果、ペンシルべニア、ジョージア、ネバダ、アリゾナの4州で開票が遅れた。

激戦区では再集計の可能性もある。

 

上院

定員100名 50州x2
任期 6年 2年ごとに約1/3ずつ 改選(本年は補欠選挙2名を含め35名が改選)

辞任や死亡により議員の欠員が発生した際には、選出州において補欠選挙を行い、欠けた議員の残りの任期を務める議員を選出する。

ジョージア州共和党のJohnny Isakson議員が2019年末に健康問題で引退した。知事は臨時の後任にKelly Loeffler を選んだ。
正式の後任選びの補欠選挙が同時に行われた。

  共和党 民主党 民主系
無所属
未定
(決戦
合計
改選前 53 45 2   100
改選 -23 -12 0   -35
結果
優勢
19
1
13
0
  2
 
34
1
改選後
優勢
49
1
46 2 2 99
1

ジョージア州ではどの候補も過半数を得られない場合、上位2名の決選投票となる。

1) 通常の改選

共和党 David Perdue が49.8%、民主党 Jon Ossoff が47.9%で2021年1月に決選投票

2) 補欠選挙

  多数が出馬し、臨時のKelly Loefflerは26%に止まり、一位の民主党 Raphael Warnock  も32.9%しか得られず、これも2021年1月に決選投票となる。


共和党50、民主党(無所属含め)48となり、1月の補選で民主党が2名とも当選すると、50:50となる。
同数の場合は民主党の副大統領(上院議長)が投票するため、民主主導となる。

 

下院

定員 435名
任期 2年 全員改選

ルイジアナ州第5区では誰も過半数を得られず、12月5日に決選投票の予定

  共和党 民主党 無所属 未定
(決戦)
合計 欠員  

2018/11改選

200 235   435  

North Carolina-No.9 は2019/7に確定(共和党)

2020年改選前

197 232 1   430 5 欠員は民主2、共和3の辞任、死亡による。
無所属は共和党からの脱党者。

改選後 現状
    優勢

197
16
(213)
214
7
(221)
0 1

(1)
412
23
  ルイジアナ州 1名決選投票

 

ーーー

州別の結果は下記の通り。

   

大統領選挙

上院 下院
Trump Biden 共和 民主 決戦 共和 民主 決戦
New England Maine 1 3     0 2  
New Hampshire   4     0 2  
Vermont   3 - -   0 1  
Massachusetts   11     0 9  
Connecticut   7 - -   0 5  
Rhode Island   4     0 2  
Mid-Atlantic New Jersey   14     2 10  
New York   29 - -   3
*6
16
*2
 
Pennsylvania          20 - -   9 9  
Delaware   3 -   0 1  
Maryland   10 - -   1 7  
Washington D.C.   3 - -   - -  
The South Arkansas 6       4 0  

Alabama

9       6 1  
West Virginia 5       3 0  
Florida 29   - -   16 11  
South Carolina 9       6 1  
Georgia             (16)     2 8 6  
Texas 38       22
*1
13  
Tennessee 11       7 2  
Kentucky 8       5 1  
North Carolina     (15)       8 5  
Virginia   13     4 6
*1
 
Mississippi 6       3 1  
Louisiana 8       4 1 1
Great Plains Oklahoma 7       5 0  
Kansas 6       3 1  
South Dakota 3       1 0  
North Dakota 3   - -   1 0  
Nebraska 4 1     3 0  
The Midwest Iowa 6       2 1
*1
 
Indiana 11   - -   7 2  
Illinois   20     5
*1
12  
Ohio 18   - -   12 4  
Wisconsin   10 - -   5 3  
Michigan     16     7 7  
Missouri 10   - -   6 2  
Minnesota   10     4 4  
Rocky Mountains Idaho 4       2 0  
Colorado   9     3 4  
Montana 3       1 0  
Wyoming 3       1 0  
The Southwest Arizona    11     4 4
*1
 
New Mexico   5     1 2  
Nevada                        6 - -   1 3  
Uta 6   - -   3
*1
0  
Pacific Oregon   7     1 4  
Washington   12 - -   3 6
*1
 
California    55 - -   4
*7
41
*1
 
  Alaska                3       1 0  
  Hawaii    4 - -   0 2  
合計 確定
優勢
217
(15)
290
(16)
19
(1)
13 2 197
(16)
214
(7)
1
 

538

35

435

 


2020/11/10 Joe Biden 大統領選挙勝利宣言 全文

「分断ではなく、結束をめざす大統領になる」とし、「米国の精神を取り戻し、国のバックボーンの中間階級を再構築し、世界から尊敬される国にする」とした。

重点事項として、新型コロナ対策、経済、ヘルスケア、人種差別問題、気候変動問題、民主主義を挙げ、特にコロナ対策として一流の科学者と専門家のグループを政権移行のアドバイザーとして指名し、新型コロナ対策の「バイデン・ハリス計画」を作ると述べた。

 

My fellow Americans —

The people of this nation have spoken. They have delivered us a clear victory. A convincing victory. A victory for “We the People.”
We have won with the most votes ever cast for a presidential ticket in the history of this nation — 74 million.

I am humbled by the trust and confidence you have placed in me.

I pledge to be a President who seeks not to divide, but to unify.
Who doesn’t see Red and Blue states, but a United States.
And who will work with all my heart to win the confidence of the whole people.

For that is what America is about: The people.
And that is what our Administration will be about.

I sought this office to restore the soul of America. 
To rebuild the backbone of the nation — the middle class. 

To make America respected around the world again and to unite us here at home.

It is the honor of my lifetime that so many millions of Americans have voted for this vision. 

And now the work of making this vision real is the task of our time. 

As I said many times before, I’m Jill’s husband. 
I would not be here without the love and tireless support of Jill, Hunter, Ashley, all of our grandchildren and their spouses, and all our family. 
They are my heart. 
Jill’s a mom — a military mom — and an educator. 
She has dedicated her life to education, but teaching isn’t just what she does — it’s who she is. 
For America’s educators, this is a great day: You’re going to have one of your own in the White House, and Jill is going to make a great First Lady.

And I will be honored to be serving with a fantastic vice president — Kamala Harris — who will make history as the first woman, first Black woman, first woman of South Asian descent, and first daughter of immigrants ever elected to national office in this country.
It’s long overdue, and we’re reminded tonight of all those who fought so hard for so many years to make this happen. But once again, America has bent the arc of the moral universe towards justice.
Kamala, Doug — like it or not — you’re family. You’ve become honorary Bidens and there’s no way out.

To all those who volunteered, worked the polls in the middle of this pandemic, local election officials — you deserve a special thanks from this nation. 
To my campaign team, and all the volunteers, to all those who gave so much of themselves to make this moment possible, I owe you everything.
And to all those who supported us: I am proud of the campaign we built and ran. I am proud of the coalition we put together, the broadest and most diverse in history. 

Democrats, Republicans and Independents. 
Progressives, moderates and conservatives. 
Young and old. 
Urban, suburban and rural. 
Gay, straight, transgender. 
White. Latino. Asian. Native American. 
And especially for those moments when this campaign was at its lowest — the African American community stood up again for me. They always have my back, and I’ll have yours.
I said from the outset I wanted a campaign that represented America, and I think we did that. Now that’s what I want the administration to look like.

And to those who voted for President Trump, I understand your disappointment tonight. 
I’ve lost a couple of elections myself. 

But now, let’s give each other a chance. 
It’s time to put away the harsh rhetoric.
To lower the temperature. 
To see each other again. 
To listen to each other again.
To make progress, we must stop treating our opponents as our enemy. 
We are not enemies. We are Americans.

The Bible tells us that to everything there is a season — a time to build, a time to reap, a time to sow. And a time to heal.
This is the time to heal in America.

Now that the campaign is over — what is the people’s will? What is our mandate?

I believe it is this: Americans have called on us to marshal the forces of decency and the forces of fairness. To marshal the forces of science and the forces of hope in the great battles of our time. 

The battle to control the virus. 
The battle to build prosperity.  
The battle to secure your family’s health care.  
The battle to achieve racial justice and root out systemic racism in this country. 
The battle to save the climate. 
The battle to restore decency, defend democracy, and give everybody in this country a fair shot. 

Our work begins with getting COVID under control. 
We cannot repair the economy, restore our vitality, or relish life’s most precious moments — hugging a grandchild, birthdays, weddings, graduations, all the moments that matter most to us — until we get this virus under control.
On Monday, I will name a group of leading scientists and experts as Transition Advisors to help take the Biden-Harris COVID plan and convert it into an action blueprint that starts on January 20th, 2021.
That plan will be built on a bedrock of science. It will be constructed out of compassion, empathy, and concern.
I will spare no effort — or commitment — to turn this pandemic around.

I ran as a proud Democrat. I will now be an American president. I will work as hard for those who didn’t vote for me — as those who did.
Let this grim era of demonization in America begin to end — here and now. 
The refusal of Democrats and Republicans to cooperate with one another is not due to some mysterious force beyond our control. 
It’s a decision. It’s a choice we make.
And if we can decide not to cooperate, then we can decide to cooperate. And I believe that this is part of the mandate from the American people. They want us to cooperate.
That’s the choice I’ll make. And I call on the Congress — Democrats and Republicans alike — to make that choice with me.

The American story is about the slow, yet steady widening of opportunity. 
Make no mistake: Too many dreams have been deferred for too long. 
We must make the promise of the country real for everybody — no matter their race, their ethnicity, their faith, their identity, or their disability.

America has always been shaped by inflection points — by moments in time where we’ve made hard decisions about who we are and what we want to be. 
Lincoln in 1860 — coming to save the Union. 
FDR in 1932 — promising a beleaguered country a New Deal. 
JFK in 1960 — pledging a New Frontier. 
And twelve years ago — when Barack Obama made history — and told us, “Yes, we can.”

We stand again at an inflection point.
We have the opportunity to defeat despair and to build a nation of prosperity and purpose.
We can do it. I know we can.

I’ve long talked about the battle for the soul of America. 
We must restore the soul of America. 
Our nation is shaped by the constant battle between our better angels and our darkest impulses.
It is time for our better angels to prevail.

Tonight, the whole world is watching America. I believe at our best America is a beacon for the globe.
And we lead not by the example of our power, but by the power of our example.

I’ve always believed we can define America in one word: Possibilities.
That in America everyone should be given the opportunity to go as far as their dreams and God-given ability will take them.
You see, I believe in the possibility of this country. 

We’re always looking ahead. 
Ahead to an America that’s freer and more just.
Ahead to an America that creates jobs with dignity and respect. 
Ahead to an America that cures disease — like cancer and Alzheimers. 
Ahead to an America that never leaves anyone behind.
Ahead to an America that never gives up, never gives in.

This is a great nation. 
And we are a good people. 
This is the United States of America. 

And there has never been anything we haven’t been able to do when we’ve done it together.

In the last days of the campaign, I’ve been thinking about a hymn that means a lot to me and to my family, particularly my deceased son Beau. It captures the faith that sustains me and which I believe sustains America. 
And I hope it can provide some comfort and solace to the more than 230,000 families who have lost a loved one to this terrible virus this year. My heart goes out to each and every one of you. Hopefully this hymn gives you solace as well.

“And He will raise you up on eagle’s wings,
Bear you on the breath of dawn, 
Make you to shine like the sun, 
And hold you in the palm of His Hand.”

And now, together — on eagle’s wings — we embark on the work that God and history have called upon us to do. 
With full hearts and steady hands, with faith in America and in each other, with a love of country — and a thirst for justice — let us be the nation that we know we can be.

A nation united.
A nation strengthened.
A nation healed.
The United States of America. 

God bless you. 
And may God protect our troops.

 

Joe Biden November 7, 2020

 


2020/11/11 デンカ、本年度決算で新型コロナ検査キットが貢献 

デンカは11月9日、中間決算を発表した。

減収減益となったが、年間予想ではライフイノベーション部門が大幅増益となり、営業損益は前年を上回る。

これまでの主役のエラストマー・機能樹脂部門がCOVID-19による需要減で減益になるが、COVID-19対策の検査キットの伸びが期待され、電気自動車関連が好調な電子・先端プロダクツ部門も好調を続け、増益となる。

単位:億円(配当:円)

  売上高 営業損益 経常損益 当期損益

配当

中間 期末
19/3 4,131 342 328 250 12.0 12.0
20/3 3,808 316 300 227 12.0 13.0
19/9中間 1,920 153 145 109    
20/9中間 1,603 121 123 100    
増減 -317 -33 -22 -8    
21/3予想 3,500 330 300 220 12.0 13.0

営業損益

営業損益内訳:

  19/3 20/3

中間決算

21/3予想 前年比

前年比増減内訳

19/9 20/9 増減 売価差 数量差 コスト差等
エラストマー・機能樹脂 142 109 69 21 -48 30 -79 -224 -51 196
インフラ・Social Solution -3 3 3 2 -1 5 2 4 -8 7
電子・先端プロダクツ 118 124 58 66 8 130 6 -18 24 0
生活・環境プロダクツ 9 1 -2 5 7 10 9 -14 -11 34
ライフイノベーション 63 70 25 24 -1 150 80 0 98 -17
その他/全社 13 9 1 3 2 5 -4   -1 -3
合計 342 316 153 120 -32 330 14 -252 51 216

ライフイノベーション部門は下記を扱う。

ワクチン・診断薬:ワクチン、検査試薬
メディカルサイエンス:
高分子ヒアルロン酸製剤 (関節機能改善剤)

2020年9月中間期では、インフルエンザワクチンは、出荷時期が早まったことから増収となった。

8月に新型コロナウ
イルスの抗原迅速診断キット“クイックナビ™ -COVID19 Ag”の販売を開始した。
また、
「アビガン錠」の原料であるマロン酸ジエチルの出荷を5〜7月に行った。(収益への寄与は限定的な模様)

下期は、インフルエンザワクチンの販売は通期で前年並みを見込んでいるが、新型コロナウイルス抗原迅速診断キットなど がフルに寄与し、大幅増益となる。

ーーー

デンカは、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)の抗原迅速診断キット「クイックナビ™ -COVID19 Agの国内製造販売承認を811日に取得した。

特別な検査機器を必要とせず、一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査が行うことができる。
鼻咽頭ぬぐい液(鼻の奥で採取した検体)中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原の有無を約15分で診断する。10月からは鼻腔ぬぐい液(鼻孔から2cm 程度スワブを挿入して採取した検体)による検査も可能となった

インフルエンザの流行に備え一度の検体採取で新型コロナウイルスとインフルエンザのウイルス抗原を診断できるよう準備を進めている。

新潟県五泉市の五泉事業所で最大1 10 万検査分の量産体制をとり、813日から順次医療機関へ販売した。販売提携先の大塚製薬91日から販売した。

 

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デンカは今年、シンガポールでの事業開始から 40 周年を迎えた。

1980年9月に、マンガン乾電池や高圧ケーブル被覆材向けに用いられるアセチレンブラックの生産強化を目的とし、シンガポールへ進出した。その後アセチレンブラックに加え、スチレン系樹脂、塩ビ合成繊維まで次々に展開した。

 


2020/11/12 米国大統領の任期 

次期大統領 Joe Biden、副大統領 Kamala Harrisが決まった。

Biden氏は1942年11月20日生まれで、就任時には78歳になる。

Biden大統領が2年務めた後に退任し、Harris副大統領に後を譲るとの噂がある。

1947年大統領職継承法では、大統領が執務不能に陥ったり、死亡または辞職し、もしくは免職(弾劾及びその後の有罪判決により)された場合 、大統領職の継承の順位は、副大統領(兼上院議長) 、連邦下院議長、連邦上院議長代行、連邦政府の省の長官(1順位は国務長官、以下、財務長官、国防長官、司法長官、内務長官、・・・)である。

もし、Biden大統領が2年務めた後に退任し、Harris副大統領に後を譲った場合、Harris氏は8年ではなく、10年間大統領を続ける可能性がある。

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米国憲法には大統領の任期はなかった。

ずっと2期8年でやめているが、これは初代ワシントン米大統領が2期で辞めたため、後継者が慣行として2期で辞めていただけである。

フランクリン・ルーズベルトは1933年から1945年に亡くなるまで4期大統領を務めた。2期を超えて務めた唯一の大統領である。

37代  1933/3/4- 1937/1/20  
38代  1937/1/20- 1941/1/20
39代  1941/1/20- 1945/1/20
40代  1945/1/20- 1945/4/12(死亡)

ジョージ・ワシントン初代米大統領は1789年4月30日、ニューヨークで就任した。その後、議会が就任式を3月4日と定めた。
1933年に議会が憲法改正で就任式を1月20日と定めた。

ルーズベルトの死後、議会は大統領が2期を超えて選ばれることを禁じる憲法上の明文規定を作ることを望んだ。
制限が無ければ、大統領の役職は4年間ではなく終身任期となる啓蒙君主に近くなり、その権限があまりに強くなって権力分立を脅かすことを懸念した。

合衆国議会は1947年3月21日に憲法修正第22条を可決、1951年2月27日に成立した。

第1節 何人も、2回を超えて大統領の職に選出されてはならない。他の者が大統領として選出された場合、その任期内に2年以上にわたって大統領の職にあった者または大統領の職務を行った者は、何人であれ1回を超えて大統領の職に選任されてはならない。

「2回を超えて大統領の職に選出」が駄目なのであり、前大統領の残る任期を継承するのは選出にならない。
但し、継承期間が2年を超える場合は、選出は1回のみとなる。

前任者の任期を引き継いだ場合の任期

トルーマン大統領はフランクリン・ルーズベルトが4期目の就任3カ月後に死亡したため、継承した。2年以上の継承期間を経て、2期目(1949/1/20〜)に入ったが、その途中に憲法修正第22条が発議され、発効した。

修正第22条には、「ただし、本条の規定は、本条が連邦議会によって発議された時に大統領の職にある者に対しては適用されない」とあり、対象外になり、第3期も可能ではあるが、2期で退任した。

本人は否定しているが、トルーマンがアイゼンハワーを支持して引退することを申し出たとする説がある。


2020/11/12 英上院、Internal Market Billに反対

英下院は9月29日、EU離脱に伴って1月末に発効した国際条約「離脱協定」の主要部分を反古にする政府提出のInternal Market Bill を賛成多数で可決した。

2020/9/30 英下院、Internal Market Billを可決 

しかし、英議会上院(貴族院)は11月9日、Internal Market Billに関し、英領北アイルランドの扱いで英政府にEUとの離脱協定を部分的に違反する権限を与える規定を削除する案を433対165で可決した。

与党・保守党は上院で過半数を占めていないが、この日の投票では一部の保守党重鎮も同規定に反対する立場を取った。

ただ、閣僚らは今回削除された規定を今後の立法プロセスで復活させる構え。

国内市場法案の最終的な文言は両院で承認される必要があるが、非公選の貴族で構成する上院(貴族院)は通常、公選議員から成る下院が支持する法案を恒久的に阻止することはない。

通常は上院は政治的な修正はしないので、上院の修正は下院で賛成が得られる。

今回のような場合は、下院は上院の修正を否決し、上院に否決理由を述べて再審議を要請することになる。

それでも両院で合意できなければ、議会法に基づく処理が行なわれる。(1年後にも上院が否決した場合、上院の同意なしで女王の認可を得て法律となる)
実際には、下院が上院の修正を否決して上院に戻した時点で上院はそれに賛成して対決を避けるのが一般的。

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上院は一代貴族、世襲貴族、聖職貴族で構成される。

聖職貴族は、国教会の高位聖職者であるカンタベリー大主教、ヨーク大主教、ロンドン主教、ダラム主教、ウィンチェスター主教の5人と、そのほかの21名の教区主教をあわせた計26名。

世襲貴族は1999年のブレア政権の改革で、世襲貴族議員の互選で選ばれる90名に固定された。死亡時には世襲貴族議員の互選で後任が選ばれる。

一代貴族は首相の助言に基づく女王の勅許状によって叙爵される。首相退任時に退任する首相が次の首相に叙爵候補リストを残すケースと、総選挙時に引退を表明した庶民院議員たちを叙するケースが多い。
一代貴族が急増することが懸念されるが、今回、首相交代と総選挙で、24名の純増となり、総数が800人に近づいた。

  一代
貴族
世襲
貴族
聖職
貴族
合計
聖職貴族     26 26
Conservative 198 46   244
中立派 157 30   187
Labour 176 4   180
Liberal Democrat 90 3   93
Democratic Unionist 4     4
Green 2     2
諸党 9     9
無所属 42 7   49
議長 1     1
合計 679 90 26 795

 


2020/11/13 主要化学会社の9月中間決算  

各社の中間決算が発表されつつある。

各社とも前期比減益となっている。特に石油化学関連の減益幅が大きい。

三菱ケミカルHDが株主帰属損益が赤字になったのは、三菱ケミカルの米国MMAモノマー工場停止と田辺三菱製薬子会社の研究開発費の減損処理によるもの。(11/6、11/7のブログ)

各社および他の企業の詳細は下記参照

http://www.knak.jp/kessan/

 

  営業損益 株主帰属損益
信越化学  
  
   
三菱ケミカルHD  
 
   
住友化学  
 
   
三井化学  
 
   
東ソー  
 
   
旭化成  
 

デンカ

  2020/11/11 デンカ、本年度決算で新型コロナ検査キットが貢献


2020/11/13 米国、中国軍支援企業への投資を禁止 

トランプ米大統領は11月12日、中国軍によって所有または支配されていると米政権がみなす中国企業 (“Communist Chinese military company” )について、米国人による投資を禁止する大統領令に署名した。

https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/executive-order-addressing-threat-securities-investments-finance-communist-chinese-military-companies/

中国軍の「発展と近代化」を支援し、米国の安全保障を「直接脅かしている」と政権がみなす中国企業31社が対象となる。

大統領令はまた、米国の投資家に対し、対象企業が発行する証券や対象企業に影響を受ける証券の保有ないし取引を禁じる。
年金基金を通じた保有や直接保有が禁じられる。投資家は2021年11月までに対象企業の証券を売却する必要がある。

大統領令は来年1月11日に発効する。

 

“Communist Chinese military company” は国防長官が指定する。

当初20社が指定されていたが、8月28日に11社を追加、現在31社となっている。

対象企業のリストには中国通信機器大手の華為技術(Huawei)や、監視カメラの製造および供給で世界大手の杭州海康威視数字技術(Hikvision)が含まれる。
このほか中国電信(China Telecomm)と中国移動通信(ChinaMobile)など、ニューヨーク証券取引所に上場している企業もリストに含まれている。

追加分には中国中化集団(Sinochem)も含まれている。

Aviation Industry Corporation of China
Chinese Aerospace Science and Industry Corp.
China Aerospace Sciences and Industry Corp.
China Electronics Technology Group Corp.
China South Industries Group Corp.
China Shipbuilding Industry Corp.
China State Shipbulding Corp.
China North Industries Group Corp.
Hangzhou Hikvision Digital Technology (Hikvision)
Huawei
Inspur Group
Aero Engine Corp. of China
China Railway Construction Corp.
CRRC Corp.
Panda Electronics Group
Dawning Information Industry Group (Sugon)
ChinaMobile Communications Group
China General Nuclear Power Corp.
China National Nuclear Corp.
China Telecommunications Corp.

China Communications Construction Company
China Academy of Launch Vehicle Technology
China Spacesat
China United Network Communications Group
China Electronics Corporation
China National Chemical Engineering Group Co.
China National Chemical Corporation
Sinochem Group Co
China State Construction Group Co.
China Three Gorges Corp
China Nuclear Engineering & Construction Corp

 


2020/11/14 JX金属、チリのカセロネス銅鉱山の全権益取得

JX金属は11月9日、チリのカセロネス銅鉱山(Caserones Copper Mine)の共同出資者である三井金属鉱業及び三井物産から、両社保有の全てのカセロネス銅鉱山権益(三井金属:25.87%、三井物産22.63%)を譲り受けることについて基本合意した。2020年度末を目途に 譲り受ける。

3社共同で事業運営を行ってきた。現在までに生産は安定化し、収益性が確保できる状況となったため、今後、さらなる生産量増大に向けた新たな段階に入ろうとしているが、三井金属は他事業への経営資源投入を優先することとし、三井物産は金属資源事業ポートフォリオを見直すこととしたため、今後は、JX金属がカセロネス銅鉱山の経営を担うこととし たもの。

同鉱山で採掘する銅は日本全体の輸入量の約1割で、2019年度の銅生産量は12万6千トンだった。

JX金属では、高品位でクリーンなカセロネス鉱の価値が高まっており、今後、IoTを活用した自動化の推進などの投資を進めるとともに、相当量の埋蔵鉱量が見込める同鉱山周辺領域における探鉱活動などを一層強化し、生産量の維持・拡大、山命の延長などに取り組むとしている。

なお、権益の売却に当たり、三井金属は200億円、三井物産は約70億円の減損損失を計上する。

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JX日鉱日石金属と三井金属鉱業は2000年10月、銅精鉱の購入と電気銅、硫酸、貴金属、その他銅製錬副産物の製造委託及び販売 を目的にPan Pacific Copper を設立した。(JX日鉱日石金属 66%、三井金属鉱業 34%) これは今後も存続する。

2006年5月にPan Pacific CopperがCaserones Copper Mineの権益100%を取得した。

  1. 生産期間:2013年〜2040年(28年間)
  2. 生産量(見込み):
    (当初10年間平均)  
      銅:銅精鉱(銅量)約15万トン/年、電気銅約3万トン/年計約18万トン/年
      モリブデン:約3千トン/年
    (28 年平均)
      銅:銅精鉱(銅量)約11万トン/年、電気銅約 1万トン/年計約12万トン/年
      モリブデン:約3千トン/年

3. 開発投資額(概算):約20億米ドル(生産設備等初期投資額)

鉱床付近の標高は4,200m〜4,600m。

 

2010年に三井物産がカセロネス銅鉱山事業に参加した。

運営会社のMinera Lumina Copperは、パンパシフィック・カッパー 77.37% 、三井物産 22.63%となる。

2013年3月から電気銅を、2014年5月から銅精鉱の生産を開始、2014年8月に安倍首相も出席し開所式を行なった。

その後、一部工程で操業が不安定となり生産コストが上昇 、銅価格下落もあり、2016年3月期に各社は減損損失を計上している。

JX金属は約800億円、三井金属は193億円、三井物産250億円

JX金属と三井金属は2020年4月、Pan Pacific Copperのカセロネス銅鉱山事業を新設のNippon Caserones Resources (JX金属 67.8%、三井金属鉱業 32.2%)に移管した。

カセロネス銅鉱山事業はNippon Caserones Resourcesと三井物産の共同事業となる。

今回、 カセロネス銅鉱山事業はJX金属の事業となる。


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