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これは下記のブログを月ごとにまとめたものです。

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2021/12/15 中国、抗体カクテル療法を初承認 

中国国家薬品監督管理局は12月8日、騰盛博薬生物科技(Brii Biosicences)傘下の騰盛華創医薬技術の新型コロナウイルス感染症に対する中和抗体薬治療(抗体カクテル療法)を承認したと発表した。 成人および12〜17歳の未成年者で入院や死亡に至るリスクの高い軽度および「通常型」の患者を対象に承認された。

中国当局が新型コロナ治療薬を承認するのは初めて。

騰盛博薬は英製薬大手GlaxoSmithKlineの元幹部、洪志・最高経営責任者(CEO)らが2017年に設立したバイオ企業で、中国と米国に本拠を置く。B型肝炎、COVID-19などの重大な感染症の治療法の進歩に取り組んでいる。2021年7月に香港取引所に上場した。

2020年3月31日にCOVID-19の治療薬開発のため、清華大学及び深圳市第三人民病院が開発したモノクローナル抗体の共同開発契約を締結した。

この薬は共同開発したamubarvimabモノクローナル抗体注射液「BRII-196」及びromlusevimabモノクローナル抗体注射液「BRII-198」によるカクテル療法で、騰盛博薬によると、 新型コロナウイルスのオミクロン株、デルタ株、デルタプラス株に対する中和活性を維持することが検証されたという。

発表文 https://www.briibio.com/news-detial.php?id=512#news

国や南アフリカ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、フィリピンの6か国で行った最終段階の臨床試験で、重症化する危険性の高い患者が入院したり死亡したりするリスクが80%減少したと説明した。臨床試験では、重症化リスクのある患者847人を薬を投与するグループと、プラセボ(偽薬)を投与するグループに分けて経過を比較。投薬後28日以内に死亡した人はゼロだった。

臨床試験を行った国を重点に世界中で申請を進めるとしている。 米国でこの療法の緊急使用許可を申請しているという。。

騰盛博薬の関係責任者は、「中国国内の価格はまだ未定だが、生産能力には弾力性があり、ニーズを踏まえて調整されるだろう」と述べた。

 

騰盛博薬生物科技(Brii Biosicences)のパイプラインは下図の通りで、米FDAに申請しようとしているものが多い。

https://www.briibio.com/upload/BriiBio-Corporate-Presentation.pdf

 


2021/12/16   米国、債務上限問題 ようやく解決

米国の債務上限問題がようやく解決した。

議会は米政府の債務上限を2兆5千億ドル引き上げ、31.4 兆ドルにする法案を可決した。来年の中間選挙の先まで、恐らく2023年までは債務不履行にはならないと見られる。

まず上院が12月14日午後、この法案を可決し、下院に送った。

下記の手続きにより、今回限り過半数での可決となったが、共和党議員1名が棄権したため、50対49での可決となった。
(50対50の場合は、上院議長である副大統領が投票するため、いずれにしても可決となる。)

  共和党 民主党 民主系
無所属
合計
賛成   48 2 50
反対 49     49
棄権 1     1
合計 50 48 2 100

下院は同日の夜9時に本件を優先議題にすることを決め、議論に入り、15日0時23分に可決した。

  共和党 民主党 合計
賛成 1 220 221
反対 209   209
棄権 3 1 4
合計 213 221 434

 

共和党は、実際にはこれを否決してデフォルトが起こることは避けたいが、民主党単独で決めたとの実績をつくるべく、例外的に上院での多数決での議決を認める法案を通してまで、引き上げに反対の姿勢を続けた。

共和党のLindsey Graham 上院議員は、「民主党は債務上限を2兆5千億ドル引き上げた。政府を膨張させ続けようとする民主党の望みは社会主義アメリカへの道だ」と述べた。

ーーー

米上下両院は12月2日、翌日で期限切れとなるつなぎ予算を来年2月18日まで延長する法案を賛成多数で可決した。バイデン大統領は12月3日、これに署名、同予算が成立した

2021/12/4  米議会、つなぎ予算案を可決  

しかし、債務上限については未解決で、イエレン財務長官は、12月15日までの財政資金を確保しているが、その先は資金繰りが行き詰まる恐れがあると警告している。

債務残高に上限を定める法律の適用停止措置が7月31日に期限を迎えた。28兆4010億ドルが上限となった。

2021/7/26 米国、債務上限復活 

そのため、議会は当面、債務上限を4,800億ドル引き上げる法案 を通し、大統領は10月14日に署名、成立した。

2021/10/12 米上院、債務上限の一時引き上げ可決 

しかし、これでは上限が28兆8800億ドルになるだけで、間もなく資金繰りに行き詰まる。

実際には共和党も民主党も、政府の資金繰りが行き詰まってデフォルトに陥ることは望んでいない。

しかし共和党は、債務が増えるのはバイデン大統領の1.75兆ドルの税制・支出法案などのためであるとし、共和党としては債務引き上げ法案に賛成しないとする。他方民主党は、これまでの共和党政権の支出増も債務増の原因であり、共同で債務引き上げを行なうべきだと主張し、単独での引き上げには反対してきた。

時間稼ぎのため、とりあえず4800億ドル引き上げて時間稼ぎをしたが、それも期限がきた。

このため、民主党単独で引き上げることとしたが、上院では議決に60票が必要であり、民主党単独では可決できない。

このため、両党の協議で、本件に限り上院で過半数で議決することが出来る法案を通すというやり方を考案した。共和党幹部はこれまで、バイデン政権が掲げる大型歳出法案への反発から協力を拒んできたが、民主党単独での上限引き上げ法案可決は容認した。

共和党の思惑通り、共和党が反対したのに民主党が債務を増やしたという実績が残ることとなる。全くの茶番である。

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米下院は12月7日夜、連邦政府債務の法定上限引き上げ案の単純過半数票での上院通過を可能にする迅速承認(fast-track)プロセスを設ける法案を賛成222、反対212の賛成多数で可決した。

  共和党 民主党 合計
賛成 1 221 222
反対 212   212
合計 213 221 434

上院は12月8日、この法案を通した。手続き上、この法案を票決するかどうかを60票以上の賛成で通し、そのうえで多数決で通した。

民主党のSchumer上院院内総務と共和党のMcConnell上院院内総務は債務上限引き上げを後押しする打開策で合意したとしている。

  共和党 民主党 民主系
無所属
合計
賛成 14 48 2 6460
反対 36     36
合計 50 48 2 100
  共和党 民主党 民主系
無所属
合計
賛成 10 48 1 59>50
反対 35     35
棄権 5   1 6
合計 50 48 2 100

法案には共和党から10名が賛成した。上院共和党トップのMcConnell 院内総務も賛成した。

バイデン大統領が署名し、上院民主党会派は単純過半数で債務上限を引き上げる1回限りの権限を得た。

連邦政府の借入限度額である現在の28兆9000億ドルを実際に引き上げるための別の法案が間もなく可決される見通しとなった。

引き上げ幅はまだ決まっていないが、2022年末までの支払いをカバーできる額(2〜3兆ドル程度とされる)になる公算が大きい。

ペロシ下院議長は迅速承認プロセス法案が成立した後に上院が債務上限引き上げ案を通過させれば、下院はこれを採決のため審議すると述べた。


2021/12/16   FRB、量的緩和策の前倒し終了決定

米連邦準備制度理事会(FRB)は12月15日、物価上昇が勢いを増していること から、景気過熱に歯止めをかけるため、11月から始めた「量的緩和の縮小」のペースを加速させることを決めた。

量的緩和による資産買い入れは従来の想定より3カ月早く2022年3月をめどに終える。
その後、ゼロ金利の解除(利上げ)に踏み切り、2022年中に計3回の利上げを進める見通しも示した。

FRBの保有資産縮小に関しては「まだ何も決めていない」としている。

FRBは11月3日、11月にテーパリング(量的緩和の縮小)を開始すると発表した。

2020年3月にコロナウイルス対策で資産買入を再開し、毎月、国債を800億ドル、住宅ローン担保証券を400億ドル、計1200億ドルを購入している。

11月から毎月の購入額を国債を100億ドル、住宅ローン担保証券を50億ドルの合計150億ドルずつ減らしていく計画を正式に決定した。順調にいくと8カ月で購入はゼロとなり、2022年6月でテーパリングは終了する。

2021/11/5 FRB、11月から量的緩和の縮小開始

今回、これを変更し、2022年1月からは削減額を2倍の計300億ドルとし、同3月に購入額をゼロにする。

その後、ゼロ金利を解除し、2022年中に計3回の利上げを進める。

 
2018/3  1.50%〜1.75%
2018/6  1.75%〜2.00%
2018/9  2.00%〜2.25%
2018/12  2.25%〜2.50%
2019/7     2.00%〜2.25%
2019/9  1.75%〜2.00%
2019/10

1.50%〜1.75%

2020/3/3

1.00%〜1.25%

2020/3/15

 0.00%〜0.25%

 

米国の物価は急上昇している。エネルギー価格の上昇が大きいが、食品とエネルギーを除いたコアも上昇している。

失業率も下がっている。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は2021年4月28日の時点では、物価上昇は一時的とした。

ワクチン接種の進捗と力強い政策支援を受け、経済活動と雇用の指標は強さを増した。パンデミックによる打撃がもっとも大きかった産業は依然弱いが、回復し始めている。
物価上昇率は、主に一時的な要因を反映して上昇した。経済および米国の家計と企業の信用の流れを支える政策措置もあり、金融情勢は全般に依然として緩和的だ。

しかし、その後も上昇が続き、FRBのパウエル議長は11月30日、高インフレを「一時的」とする表現を事実上撤回した。

今回、パウエル議長は「物価上昇は想定より持続的なもので、勢いも強く、そのリスクも高まってきた」と述べた。 インフレ率が目標の2%を大きく上回っている」と述べ、物価の安定を守るとした。

 

今回のFOMCは正副議長や理事、地区連銀総裁ら参加者18人がそれぞれ中期の経済・政策見通し(SEP)を提示した。2022年にゼロ金利を解除し、計3回利上げするとの予想が中央値となった。

次いで2023年3回、2024年2回と3年間で計8回の利上げを想定た。景気を冷やしも熱しもしない長期的な政策金利は2.5%と前回と同水準を見込んだ。


2021/12/17    白内障手術が認知症を予防

米国ワシントン大学医学部のCecilia S. Lee教授(韓国生まれ、アルゼンチン育ちの女性)の研究陣は12月7日、米国医師会雑誌 JAMA Internal Medicine に「年を取って白内障の手術を受けた人は他の人より30%も認知症になりにくい」と発表した。

https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2786583

白内障は、目の水晶体が白く濁ってしまうことにより視力が低下する疾患で、手術は、損傷した水晶体を人工の水晶体に変えるもの。

研究陣は65歳以上の3038人を対象に長期間の追跡調査を行った。調査期間中、853人が認知症にかかった。

白内障の手術を受けていた参加者(ほぼ半数)は、手術を受けていない白内障患者のグループより認知症発症リスクが29%低かった。

白内障は青色の光を遮断する。睡眠の周期を調節する生体時計は青色の光に対し敏感に反応する。

Lee 教授は「白内障は、青色光をはじめ網膜に届く全ての光の質に影響を及ぼすので、白内障手術が神経細胞を再活性化させて認知能力の減少を防いだ、とみることができる」と説明した。

 

なお、緑内障手術を受けた人は、認知症の発症が減るということはなかった。

緑内障は視神経の異常や眼圧の増加で視野が狭くなるもので、手術は視力の改善にはならない。

ーーー

2018年2月に奈良県立医科大学が奈良県在住の地域高齢住民を対象とした研究で、白内障手術を受けた人では軽度認知機能障害(認知症の前段階)が有意に少なかったが、認知症とは有意な関連を認められないと 発表している。

視力と独立して白内障手術が軽度認知機能障害と関連することが明らかとなったとしている。


2021/12/17 リチウム空気電池の開発 

物質・材料研究機構 (NIMS) は12月15日、ソフトバンクと共同で、現行のリチウムイオン電池の重量エネルギー密度(単位重量当たりの電池の容量)を大きく上回る500Wh/kg 級リチウム空気電池を開発し、室温での充放電反応を実現したと発表した。

エネルギー密度ならびに、サイクル数の観点で世界最高レベルであることを示している。

 

リチウム空気電池は、正極活物質として空気中の酸素を用い、負極にはリチウム金属を用いることによって、理論重量エネルギー密度が現行のリチウムイオン電池の数倍に達する「究極の二次電池」とされる。
軽くて容量が大きいことから、ドローンや電気自動車、家庭用蓄電システムまで幅広い分野への応用が期待されている。

空気中の酸素(正極活性物)とリチウム金属(負極活性物)が化学反応することで電力を生成する。

放電反応では、負極から溶け出したリチウムイオンが正極で酸素および電子と反応して過酸化リチウム(Li2O2)に変化し、充電反応では正極の過酸化リチウムが酸素とリチウムイオンに分解され、負極にリチウム金属が析出する。

また、正極活性物である酸素は常に大気中から取り込まれるというのが最大の特徴。電池内をほぼ負極活性物が占めることができる。

物質・材料研究機構は、科学技術振興機構 (JST) の高容量蓄電池の研究開発の加速を目的とするALCA次世代蓄電池プロジェクトの支援のもと基礎研究を進めてきた。
2018年にソフトバンクと共同で「先端技術開発センター」を設立し、携帯電話基地局やIoT、成層圏プラットフォーム などに向けて実用化を目指した研究を行っている。

リチウム空気電池は理論的には非常に高いエネルギー密度を示す一方で、従来のリチウム空気電池はセパレータや電解液といった電池反応に直接関与しない材料が電池重量の多くの割合を占めているため、実際に高いエネルギー密度のリチウム空気電池を作成・評価した例は限られていた。

研究チームは、これまでのALCA次世代蓄電池プロジェクトでの研究により、リチウム空気電池の持つ高いポテンシャルを最大限に引き出すことができる独自材料(多孔性カーボン電極、レドックスメディエーター含有電解液等)を開発してきた。さらに、研究チームは、「先端技術開発センター」で開発した高エネルギー密度リチウム空気電池セル作製技術を、これら材料群に適用することで、現行のリチウムイオン電池のエネルギー密度を大きく上回る500Wh/kg級リチウム空気電池の室温での充放電反応を世界で初めて実現した。

両者は、今後2025年ごろの実用化を目指して、さらなる研究開発を重ねていく予定。


2021/12/17 モデルナワクチンの 3回目接種 承認 :  日本の承認状況まとめ 

厚生労働省は12月16日、Modernaワクチンについて18歳以上を対象に3回目の接種に使用することを特例承認した。

Modernaワクチンは日本では武田薬品工業が扱っている。11月10日に武田が申請していた。

3回目では、2回目までの半分の量を接種し、時期は2回目から6か月以降となる。

2022年3月から始める職域接種のほか、これまでPfizerのワクチンを使っていた自治体の個別接種や大規模接種でも使用し、2回目までと異なるメーカーのワクチンを使う「交互接種」を進める。

Pfizerワクチンについては11月11日に特例承認している。

 

日本でのワクチン承認状況は下記の通り。

      接種対象 1回の接種量 接種
Pfizer 1〜2回目 2021/2/14  16歳以上 30マイクログラム 3週間間隔、2回 
2021/5/31  12歳以上
2021/11/10 申請
2022/1/21 特例承認
5〜11歳 1/3(10マイクログラム)
3回目 2021/11/11 18歳以上 30マイクログラム 2回目から6カ月以上経過

 

      接種対象 1回の接種量 接種
Moderna 1〜2回目 2021/5/21  18歳以上 100マイクログラム 4週間間隔、2回
未承認* 12歳以上    
3回目 2021/12/16 18歳以上 半量(50マイクログラム) 2回目から6か月以上経過

  * FDAは、まれな炎症性心疾患のリスクを高める可能性を評価するために若年層での承認判断を先送りしている。

      接種対象 1回の接種量 接種
AstraZeneca 1〜2回目 2021/5/21  18歳以上   4〜8週間の間隔、2回

 

 


2021/12/18     建設アスベストで国と和解成立 最高裁で初

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建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込んだ元建設作業員と遺族が、国と建材メーカーに損害賠償を求めた4件の訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は5月17日、規制を怠った国の対応は違法と認め、「違法状態が続いた1975〜2004年の被害に賠償責任が生じる」との初判断を示した。被害原因となった建材を製造した可能性が高い複数のメーカーの連帯責任も認めた。

横浜、東京、京都、大阪の4つの地裁に起こされた裁判で、一連の集団訴訟では初めて、最高裁判所が判決を言い渡した。

判決後の会見で、原告の弁護団長は最高裁判決を受けて政府が示す和解案を受け入れる方針を明らかにし、被害者の救済が前進することになった。

2021/5/19

最高裁、建設アスベスト訴訟で 国と企業の責任認める

また、国家賠償請求訴訟を起こしていない被害者らを補償する「給付金制度」に関する新法が、6月9日の参院本会議で全会一致で可決、成立した。



2021/12/20 欧州中央銀行、2022年3月に緊急買い取り制度を終了 

欧州中央銀行(ECB)は12月16日の理事会で、コロナ危機で導入した緊急買い取り制度(Pandemic Emergency Purchase Programme:PEPP)による新規資産購入を2022年3月末で打ち切ると決めた。総額1兆8500億ユーロ(約240兆円)の同制度の終了で、2022年4月以降の資産購入額は 大きく減少する。

ECBのラガルド総裁は、経済と物価が改善するなか、緩やかに緩和縮小を進めていく方針を示した。ただ物価を2%程度で安定させるためには「まだ金融緩和が必要だ」とも述べ、2022年の利上げは「とてもありそうにない」とした。

ECBは毎月、緊急買い取り制度で約700億ユーロ、従来型の量的緩和制度で約200億ユーロの資産を購入しているが、2022年1〜3月に緊急買い取り制度による購入量を現在より減額したうえで、3月末で新規購入を打ち切る。ただ し、新型コロナウイルスの感染状況次第で「再開することもあり得る」としている。

なお、激変緩和措置として、量的緩和制度による購入額を2022年4〜6月は月400億ユーロ、7〜9月は月300億ユーロ とし、10月以降は月200億ユーロに戻す。

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欧州中央銀行(ECB)は2018年6月14日、理事会を開き、量的緩和政策を年内に終了することを決めた。2018年10月以降は150億ユーロに減らし、年末で打ち切る。すでに保有している国債については満期を迎えた分を再投資に回して当面は残高を維持する。

2018/6/18   欧州中銀、量的緩和政策を年内終了  

しかし、ECBは2019年9月12日に開いた理事会で、2018年12月に打ち切ったばかりの量的緩和政策を再開した。
さらに銀行が中央銀行に余剰資金を預ける際の金利をマイナス0.4%からマイナス0.5%に引き下げた。

量的緩和政策(Asset Purchase Programm:APP)は2019年11月から月200億ユーロのペースで国債などを買い入れる。ドラギ総裁は「必要なだけ長く」買い入れを続けるとして、粘り強く緩和を続ける姿勢を示した。

2020年3月12日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ECBは現行の月200億ユーロペースでの国債等の資産買い入れ(年2,400億ユーロ)に加え、2020 年末までに 1,200 億ユーロの社債等資産の追加購入を決定した。(2020年総額 3,600億ユーロ)

更に2020年3月18日に、資産買取プログラムの拡大を発表した。コロナ危機緊急買い取り制度(Pandemic Emergency Purchase Programme:PEPP)に基づき、7,500憶ユーロの追加購入を行う。期間は「2020年末まで」とした。

2020年6月のECBの会合でPEPPは更に6,000億ユーロ拡大され、合計で1兆3,500億ユーロという巨額なものとなるとともに、買入期間も少なくとも2021年6月まで継続することが決定され た。

 

ECBは2021年9月9日、 政策理事会後の記者会見で、新型コロナウイルス緊急対策として打ち出したPandemic Emergency Purchase Programme:PEPP を1兆8,500億ユーロの規模で少なくとも2022年3月末まで、あるいは政策理事会が新型コロナ危機が収束したと判断するまで継続する方針を維持すると 発表していた。

現在は、Pandemic Emergency Purchase Programme(PEPP)で約700億ユーロ、従来型のAsset Purchase Programm(APP)で約200億ユーロの資産を購入している 。

今回ECBは、経済と物価が改善するなか、「段階的な資産購入ペースの縮小が許されると判断した」。

2022年3月末でPandemic Emergency Purchase Programme(PEPP)の新規購入を打ち切る。

ただ し、激変緩和措置として、Asset Purchase Programm(APP)の購入額で調整し、10月以降はAPPを月200億ユーロとし、2019年11月の量的緩和政策再開時のレベルとする。

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一方英国では、イングランド銀行(中央銀行)が12月16日、政策金利を0.15%引き上げて同日付で年0.25%にすると発表した。
利上げは2018年8月以来3年4カ月ぶり。供給制約やエネルギー価格の高騰で物価上昇率が急拡大するなか、金融緩和からの脱却を決めた。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)は12月15日、物価上昇が勢いを増していることから、景気過熱に歯止めをかけるため、11月から始めた「量的緩和の縮小」のペースを加速させることを決めた。

2021/12/16   FRB、量的緩和策の前倒し終了決定  

欧米では消費者物価指数が急騰している。エネルギー価格上昇が大きいが、食品とエネルギーを除いたコア部分でも上昇が大きい。

これに対し、日本はコアCPIがようやくプラスに転じた状態である。生鮮食品とエネルギーを除くコアコアは-0.7%であり、目標とする2%は視野に入らない。
黒田日銀総裁は12月17日、「(物価が)
2%に及ぶとか超えることはまずない。欧米のように金融政策の正常化に向けて動き出すことにはならない」としている。
 

今後、EUや米国が英国に並んで金利を引き上げると思われるが、日本は取り残されることとなる。

 


2021/12/20 WHO、米Novavaxのコロナワクチン、緊急使用承認 

世界保健機関(WHO)は12月17日、米バイオ医薬品会社 Novavaxが開発し、製造パートナーのインドのSerum Institute of India が製造する新型コロナウイルスワクチンについて、緊急時使用リスト(Emergency Use Listing :EUL)に登録したと発表した。

これにより、コロナワクチンの公平分配の国際的枠組み「COVAX」に出荷する道が開かれる。

COVAX については 2021/1/25 貧困国へのCOVID-19 ワクチン供給

Serum Institute of Indiaは英AstraZeneca開発したワクチンも製造し、EULに登録されており、同社製のワクチンがWHOのEULに登録されるのは2例目となる。

AstraZenecaは2010年6月4日、ワクチンを増設し、開発途上国にも供給すると発表したが、インドのワクチン大手Serum Institute of India (SII) とライセンス契約を締結、10億回分を低・中所得国に供給する。このうち、一定量(発表なし)はインド向けで、残りはGAVI によって他の低所得国に配られる。

2020/6/8 AstraZeneca、新型コロナウイルスワクチン増産、開発途上国に供給 

 

コロナワクチンでWHOがEULに登録したのはこれが9つ目。中国が開発したものが2件、インド開発が1件ある。

  EUL holder 開発者 製品名
2020/12/31 BioNTech  Pfizer/ NioNTech Comirnaty®
2021/2/15 AstraZeneca AB / SK Bioscience AstraZeneca Vaxzevria(ChAdOx1-S)
2021/2/15 Serum Institute of India AstraZeneca CovishieldTM ChAdOx1-S)
2021/3/12 Janssen-Cilag Janssen(J&J) Ad26COVS1
2021/4/30 Moderna Moderna Spikevax
2021/5/7 Beijing Institute of Biological Products 同左 (Vero Cell)
2021/6/1 Sinovac Life Sciences 同左 CoronaVac(Vero Cell)
2021/11/3 Bharat Biotech 同左 COVAXIN
2021/12/17  Serum Institute of India Novavax  Covovax

 


2021/12/21 米議会、「ウイグル強制労働防止法」を可決 

米上院は12月16日、中国・新疆ウイグル自治区からの輸入品について、強制労働で生産されていないという証明を義務付ける法案(Uighur Forced Labor Prevention Act)を1票の反対のみで可決した。

同法案については、新疆地域での取引があるCoca ColaやNike、Appleといった大企業が ビジネスへの影響を懸念し、反対していた。

当初はバイデン政権も支持せず、ホワイトハウスはこの法案について立場を示していなかったが、大統領報道官はバイデン大統領が署名する方針だと発表した。

上院では、 法案を2021年7月に満場一致で可決していたが、今回、下院が類似法案を可決したため、これを再審議し可決した。

付記 12月23日、法律成立。

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米下院は12月8日、中国・新疆ウイグル自治区におけるイスラム教徒の少数民族ウイグル族への弾圧を巡り、同国に制裁を科すことを目的とするウイグル強制労働防止法案“Uighur Forced Labor Prevention Act” を賛成428、反対1の圧倒的賛成多数で可決した。

新疆ウイグル自治区 からの全ての産品が強制労働で製造されていると見なす「反証を許す推定」規定が含まれており、製品が強制労働によって生産されたものではないと証明できなければ、米税関・国境警備局(CBP)が輸入を差し止められるようにする内容 。

輸入禁止措置は法律成立から180日後に発効する。

 

米国は中国による新疆ウイグル自治区での少数民族ウイグル人弾圧をめぐり、中国への圧力を強めてきた。

トランプ前大統領は2020年6月17日、新疆ウイグル自治区での少数民族ウイグル人弾圧をめぐり、中国政府の高官らに制裁を科すよう トランプ大統領に求める「2019年ウイグル法案(Uighur Act of 2019)」に署名し、同法は成立した。

2019/12/7 下院「ウイグル人権法案」可決

米政府は2020年12月、新疆ウイグル自治区に拠点を置く組織「新疆生産建設兵団(XPCC)」が製造する綿製品に対して、禁輸措置を発動した。

2021年1月、米税関・国境警備局(CBT) は新疆ウイグル自治区の強制労働をめぐる輸入禁止措置に違反したとして、ロサンゼルス港でユニクロの男性用シャツの輸入を差し止めた。「新疆生産建設兵団(XPCC)」が原材料の生産に関わった疑いがあるとしている。
綿の原材料は生産過程が複雑で、原産地の特定が困難とされるが、輸入する企業に、強制労働の製品を使っていないと証明する義務を課していた。

米税関・国境取締局は2021年1月13日、少数民族による強制労働で製造されていることを理由に新疆ウイグル自治区で生産された綿とトマト関連製品全ての輸入を禁じると発表した。これまで特定企業を対象に実施していた禁輸措置を全域に広げた。

バイデン米政権は2021年7月13日、中国政府による新疆ウイグル自治区での人権侵害や強制労働問題を巡り、 国が広く関与する強制労働、監視、強制的な人口抑制策、子供の家族からの隔離、大量拘留、その他の人権侵害を挙げ、「新疆と結びついた供給網や事業、投資から退出しない企業や個人は、米国法違反に問われる高いリスクを冒すことになりうる」とする勧告を発表した。

2021/7/15  ウイグル関連の取引は「米国法違反リスク」 

 

今回、同地区の全ての製品について、強制労働によって生産されたものではないと証明できなければ、 輸入を差し止められる。

しかし、下図(毎日新聞)のとおり、強制労働によらないとの証明は困難である。

綿花やトマトの主要産地であるほか、太陽電池用多結晶シリコンの生産でも世界の供給の4割超を占めるとされ、 影響が大きい。

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バイデン政権は12月6日、新疆などでの人権侵害を理由に、来年2月の北京冬季五輪に外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を発表した。 多くの国が追随している。

必ずしもウイグル問題だけではないが、財務省、商務省も中国への圧力を強めている。

米財務省は2021年12月10日、中国の人工知能(AI)関連スタートアップ企業、商湯科技(Sensetime)を「中国軍産複合体企業」のリストに掲載し、米国人による投資を禁止したが、12月16日、ドローン大手DJIなど中国企業8社を米国人による証券投資の禁止対象に追加した。

2020/11/13 米国、中国軍支援企業への投資を禁止 付記

米商務省は11月26日、中国とパキスタン企業及び中国企業の日本とシンガポール子会社27社をEntity list に追加したが、12月16日に中国など37事業体の40拠点をEntity Listに追加した。

2020/12/19 米国、半導体SMICなど中国企業77社をEntity Listに追加 付記

 


2021/12/22  ロシアの安全保障条約草案  

ロシアがウクライナ国境付近に軍の大部隊を集結させているため、西側諸国との間で緊張が続いている。

こうした中でロシアは先週、西側諸国との交渉に際して安全保障上の要求項目を示し、NATOが東欧とウクライナで軍事行動を放棄することなどを 求めた。

12月7日の米ロ首脳協議では、撤退を求めるバイデン米大統領に対し、ロシアの プーチン大統領は自国に対するNATOの脅威を主張、ロシアの安全をめぐる「信頼できる法的な保証」を求めた。
ロシア政府は12月20日、ウクライナ問題に絡んで提示した安全保障要求について、米国からの速やかな回答を求め、自国の不安を和らげる政治行動が見られない場合、軍事力行使も辞さないと改めてけん制した。

米国はこのロシアの提案の一部は明らかに受け入れられないと反発しつつ、今週中に何らかの協議を通じてより具体的な対案を出す意向も打ち出した。

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ロシア外務省は米露首脳会談でプーチン大統領が提案していた新しい安全保障条約の草案内容を12月17日に公開した。

NATOに対してウクライナの加盟を拒否、1997年5月以降にNATOに加盟した旧ソ連圏諸国に他のNATO加盟国から兵力や装備を派遣して駐留することを制限するよう求めている。


旧ソ連諸国でNATO加盟国の東欧13ヶ国、未加盟の旧ソ連圏諸国でNATOが軍事的活動や支援などを行うことを制限、モスクワを直接狙えるICBM以下の射程を備えたた兵器を陸海空の全てから遠ざけろとNATOに要求しており、これをNATOではなく米国に保証を求めている。

1997年5月以降にNATOに加盟した旧ソ連圏諸国: 13カ国
チェコ、ハンガリー、ポーランド、ブルガリア、エストニア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、アルバニア、クロアチア、モンテネグロ

NATO非加盟の旧ソ連圏諸国:
ウクライナ、ジョージア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン

名前が挙がっていないベラルーシは、ルカシェンコ大統領とプーチン大統領が盟友関係にある。

これらは交渉を始めるための叩き台で、プーチン大統領が本当に狙っているのは、NATOの東への拡大停止(ウクライナやジョージアの加盟拒否)、東欧加盟国の中でロシアと国境を接するエストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、黒海に面するルーマニア、ブルガリアへの兵力展開を制限であろうと見られている。

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NATOとEUの加盟状況は下記の通り。旧ソ連

NATO EU
原加盟国 米国 対象外
カナダ
イタリア 1952
オランダ
フランス
ベルギー
ルクセンブルク
英国 加盟→離脱 1973
2020/1/31
デンマーク 1973
ポルトガル 1986
アイスランド

非加盟

ノルウェー
1952/2

ギリシャ

1981
トルコ 非加盟
1955/5 ドイツ(西ドイツ) 1952
ソ連崩壊 1991/12/26
1982/5 スペイン 1986
1999/3  チェコ 2004/5
 ポーランド
 ハンガリー
2004/3  エストニア 2004/5
 ラトビア
 リトアニア 
 スロバキア
 スロベニア
 ブルガリア 2007/1
 ルーマニア
2009/4 アルバニア 非加盟
 クロアチア 2013/7
2017/6 モンテネグロ 非加盟
2019 マケドニア
非加盟 アイルランド 1973
オーストリア 1995
フィンランド
スウエーデン
キプロス 2004/5
マルタ
非加盟 スイス 非加盟
ボスニア・ヘルツェゴビナ
セルビア
コソボ
ベラルーシ
モルドバ
ウクライナ
30か国  

28→27

 


2021/12/23    韓国POSCO、アルゼンチンでのリチウム生産計画

韓国鉄鋼大手POSCOはアルゼンチンでのリチウム生産プロジェクトに総額8億3000万ドル(約950億円)を投じると発表した。

2018年に同地の塩湖権益を買収しており、2022年上半期に塩湖そばにリチウム抽出工場を着工する。生産能力は年2万5000トン規模で、 需要動向を見極めた上で新工場の生産能力を2倍に引き上げる追加投資も検討する。

 

POSCOは2018年8月27日、豪州の資源開発企業 Galaxy Resources Limited との間でアルゼンチンのSalar del Hombre Muerto(オンブレ・ムエルト塩湖)の鉱業権売買契約を締結したと発表した。POSCOはこのプロジェクトを「Sal de Oro(黄金の塩)」と名付けている。2億8000万米ドルを投資する。

2018/8/31   韓国 POSCO、アルゼンチンのリチウム湖の採掘権を取得

権益買収後の探査の結果、同塩湖は当初想定の6倍以上となる1350万トンの埋蔵量が確認されたという。

POSCOは買収後、水酸化リチウムの商用化を準備、現地にモデル生産工場を建設し、1年以上稼動させながらリチウム生産のノウハウを蓄積した。

試作プラントで生産ノウハウを蓄積しており、本格的な投資を決断した。

 

POSCOは世界で唯一、リチウムを塩水、鉱石、廃バッテリーの3つの方法で抽出できる企業とな る。
 △塩湖に溶けている炭酸リチウムから抽出
 △鉱山での採掘と加工されたリチウム精鉱から抽出
 △捨てられた廃二次電池から抽出など。

POSCOは2018年2月、豪州の鉱山開発企業Pilbara Mineralsから年間3万トンのリチウムを生産できる分量の毎年最大24万トンのリチウム精鉱(自然鉱石加工品)の供給を受ける長期契約を締結した。
子会社、POSCOリチウムソリューションを通じ、2023年、全羅南道光陽に鉱石基盤の水酸化リチウム工場を建設する予定。

中国華油コバルト社と合弁し、廃バッテリーからリチウムを抽出するリサイクル工場も、全羅南道栗村産業団地に建設している。

「2030年までにリチウム分野グローバルトップ3に入るのが目標」としている。
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POSCOは電池材料を次の成長の柱と位置付けて、鉱山権益の確保から正極材、負極材の工場建設まで一貫供給体制を整えている。

韓国南部の光陽市で正極材工場、中部の世宗市では負極材工場の拡張を進めている。

さらに12月2日には米ゼネラル・モーターズ(GM)と合弁で北米に電池材料工場を建設すると発表した。

2021/12/8 POSCO Chemical、GMと合弁で北米でバッテリー正極材料を生産



2021/12/24
 エーザイのアルツハイマー新薬、再審議  

2021/12/25 バイデン米政権、自動車の燃費規制を再強化

バイデン政権は12月20日、自動車の燃費規制の強化を発表した。トランプ前政権が緩めた規制を再び厳格化し、2026年製車で平均燃費をガソリン1ガロン当たり55マイル(1リットルあたり約23km)まで向上させるよう、メーカーに求める。8月に公表した従来案からさらに5%の改善を求める。

バイデン米政権は8月5日、トランプ前政権が実施した自動車の燃費規制緩和の見直しを提案すると発表した。新たな計画では、2023年(モデル年)に燃費を10%向上させ、2026年までに1ガロン当たり52マイルの平均燃費を目指す。

乗用車やSUV(スポーツ用多目的車)など小型トラックを対象とした燃費規制は、2023年製から年ごとに厳しくなるよう設定し、2026年製の平均燃費で前政権時に比べ3割近い改善を求める。オバマ政権が掲げた目標に近い水準で、EPA長官は、「史上最も野心的な基準だ」と強調した。

バイデン政権は2030年に新車販売の半分を「排ガスゼロ車」にする目標を掲げており、これに向けてメーカーが電動化の努力を進めることで、規制対応も進むとみる。

今回の規制では、2020年製車で年間2%ほどの電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)が、2026年製車では17%まで増えると織り込んだ。

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オバマ政権は2012年8月28日、54.5 mpg の燃費規制を正式に発表した。

CO2排出基準(g/mi) と燃費(mpg) は下記の通り。

  2020 2021 2022 2023 2024 2025

g/mi

Passenger Cars 182 172 164 157 150 143
Light Trucks 269 249 237 225 214 203
Combined Cars & Trucks 213 199 190 180 171 163
mpg Combined Cars & Trucks 40.0 41.7 46.8 49.4 52.0 54.5

この時点では、2022年から2025年にかけての平均燃費値について2018年4月までに再審査するとしていたが、EPAはトランプ政権発足の直前の2017年1月13日、再審査をしない方針を突然決めた。
これにより、
54.5 mpg の燃費規制の維持が決まった。

 

トランプ米政権は2018年8月2日、オバマ前政権下で定められた自動車の燃費基準を撤回すると発表した。2021〜2026年型車の基準値を、2020型車の目標値である37マイル(リッター換算15.6キロ)に据え置く。

2018/8/8 トランプ政権、車燃費基準を撤回 


米EPAと運輸省道路交通安全局は2020年3月31日、乗用車と小型トラックの二酸化炭素(CO2)排出基準と、達成手段となる企業平均燃費(CAFE:Corporate Average Fuel Economy)基準を定めた新規則「Safer Affordable Fuel-Efficient (SAFE) Vehicles Rule(SAFE車両規則)を発表した。

2021年から2026年製車に対する基準について、2020年をもとに、CAFE基準値は毎年1.5%ずつ上昇、CO2排出量は毎年1.5%ずつ低減させるとした。
最終年の2026年製車では、CAFE基準値をガソリン1ガロン当たり40.4マイル、CO2排出量を1マイル当たり199グラムとした。

いずれの製造年も、2012年に制定された現行の基準値であるCAFÉ基準値、CO2排出量、より緩い基準となった。

  2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026
mpg Combined Cars & Trucks 36.8 37.3 37.9 38.5 39.1 39.8 40.4

今回、 バイデン政権2026年までに米国で自動車を販売するメーカーの平均燃費を1ガロン当たり55マイル(1リットル当たり約23キロメートル)に改善するよう義務付ける。


 2021/12/30    中国、SK HynixによるIntelのNAND事業買収 を条件付きで承認

国半導体大手SK Hynixと米Intel Corpは2020年10月20日、Intelの半導体メモリー事業をSK Hynixが買収すると発表した。買収額は約90億ドル。
買収は2025年にかけて段階的に実施する。2021年末までに70億ドル、25年3月までに残りの金額を支払う。

買収対象にはNAND ソリッド・ステート・ドライブ(SSD) 事業、NAND型フラッシュメモリー単品およびウエハー事業、中国大連の NAND型フラッシュメモリー生産施設が含まれる。
(Solid-state Drive=SSDは、NAND型フラッシュメモリを搭載したストレージ)

PCを高速化するIntel Optane™ メモリー・テクノロジーは 買収対象外で、Intelに残る。

2020/10/22  SK Hynix、IntelのNAND事業買収

その後、SK Hynixは韓国、米国、EU、台湾、ブラジル、英国、シンガポールの監督官庁から認可を得た。

中国が問題とみられていたが、SK側が中国の条件を受け入れ、2021年12月21日に中国から承認を得た。

米中間の緊張の中で、この取引が中国の許可を得られないのではないかという懸念があった。SK Hynixは、この取引が韓米中の3カ国すべてにとって「相互に有益と考えられる」ため、大幅な遅延なしに適切なタイミングで承認されたと述べている。

年内めどに工場取得手続きを進めている。

付記

SK Hynixは12月30日、事業買収の第1段階の手続きを完了したと発表した。
買収対象は、NAND型フラッシュメモリー基盤のデータ保存装置(SSD)事業や中国大連のファブ(工場)などで、この代金として買収契約の総額90億ドルのうち70億ドルを支払う。

2025年3月に残りの20億ドルを支払い、NAND型フラッシュウェハーR&D組織や大連ファブの経営人材をはじめとする有形無形資産の移転を受ける。

同日、インテルSSD事業を運営する米新設子会社の社名を「Solidigm」に決めたと発表した。
Solid-state」と「Paradigm」を合成した言葉で、技術革新と差別化したサービスでメモリーソリューション産業のパラダイム変化を導くという意味が込められている。


中国の国家市場監督管理総局は、同日に発表した声明の中で、承認はしたが、5年間続くいくつかの条件付きでもあると述べた。

その条件とは、SK HynixがPCIe EnterpriseクラスとSATA EnterpriseクラスのSolid-stateハードディスク製品の生産量を拡大し、製品を公正、合理的、無差別的な価格で供給することであると発表している。
また、SK Hynixは中国の顧客にSK HynixまたはSK Hynixが支配する会社から製品を独占的に購入するよう強制してはならないとしている。

1)PCIe EnterpriseクラスのSolid-state Drive製品およびSATA EnterpriseクラスのSolid-state Drive 製品を中国国内市場に不当な価格で供給しない。

国内市場に販売されるPCIe EnterpriseレベルのSolid-state Drive製品およびSATA EnterpriseレベルのSolid-state Drive製品の価格は、発効日の前の24か月以内の平均価格を超えてはならない。

2)発効日から5年以内に、PCIe EnterpriseクラスのSolid-state Drive製品およびSATA EnterpriseクラスのSolid-state Drive製品の供給を拡大し続けること。

3)公平性、合理性、無差別の原則に従い、引き続きすべての製品を中国国内市場に供給する。

4)中国市場の顧客に、SK HynixまたはSK Hynixが管理する会社からのみ製品を購入するように強制または偽装してはならない。

 PCIe EnterpriseレベルのSolid-stateハードディスク製品とその他の製品、SATA Enterprise レベルのSolid-stateハードディスク製品とその他の製品をひも付きとしてはならない。

5)サードパーティの競合他社がPCIe EnterpriseクラスのSolid-state DriveおよびSATA EnterpriseクラスのSolid-state Drive市場に参入するのを支援する。

6)販売価格、生産量、または販売量に関して、中国の主要な競合他社と書面または口頭での合意、決定、またはその他の調整された行動(暗黙の調整を含む)をしてはならない。


これらに加えて、2021年12月7日に市場監督の州管理局に提出されたSKハイニックスの追加の制限条件コミットメント計画は、対象事業であるSKハイニックスを法的に拘束する。

https://www.samr.gov.cn/fldj/tzgg/ftjpz/202112/t20211222_338317.html



2021/12/31 塩野義製薬、COVID-19ワクチンのグローバル第3相臨床試験開始 

塩野義製薬は12月27日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する予防ワクチン(開発番号:S-268019)について、グローバル第3相臨床試験 をベトナムで開始したと発表した。

今回のベトナムでのグローバル第3相臨床試験では、成人を対象に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が確定したCOVID-19の発症率を主要評価項目として、S-268019 の2回接種後におけるCOVID-19の発症予防効果および安全性について、偽薬投与群との比較で評価 する。

現在も、ワクチンの供給が十分ではない国・地域が多く存在する中で、 同社では今後のグローバルヘルスへの貢献を見据えて本臨床試験を実施するもので、本主旨ならびにアジアにおける大規模臨床試験基盤構築に賛同 するベトナム政府支援の下、臨床試験の開始に至った。

 


同社が2020年
4 月より開発に取り組んでいるワクチン(開発番号:S-268019)は、グループ会社 UMN ファーマが有する BEVS を活用した遺伝子組換えタンパクワクチン。

UMNファーマは2004年設立で、2006年に米のベンチャーProtein Sciences Corporationから、SF+細胞により製造する遺伝子組換えインフルエンザワクチンの日本における独占的事業化権を取得した。

その後、各社と提携して各種ワクチンの開発を続けてきたが、2017年に塩野義と提携、2019年に塩野義がTOBを行ない、2020年に100%子会社とした。

BEVS: Baculovirus Expression Vector Systemは昆虫細胞などを用いたタンパク発現技術で、UMNファーマが有する技術ではバキュロウイルスや昆虫細胞由来の成分・病原ウイルスの混入なしに抗原タンパクの精製が可能 である

遺伝子組換えタンパクワクチンは、ウイルスの遺伝子情報から目的とする抗原タンパクを発現 、精製後に投与に供され る。

遺伝子情報そのものを投与し、
体内にて抗原タンパクを合成させる
mRNA クチン等の新規技術と比べて、抗原発現や精製に一定の開発期間を要する一方で、インフルエンザ予防ワクチンをはじめ、複数の製品がその効果と安全性を基に承認・実用化されている確立された技術で ある。

これまでに、選択した抗原タンパクおよびアジュバント (免疫を活性化させ、ワクチンの効果を補強する物質 を用いた非臨床試験において、安全性と有効性を示唆する結果が得られており、冷蔵条件下での製剤中の安定性が一定期間確認されてい る。

同社はこれまで、安全性の観点から2種類のヘルパーT細胞のバランスを重視して選択したアジュバント を用いて、2020年12月より第1/2相臨床試験を実施してきた。

その後の種々の検討結果や集積された知見を踏まえ、2021年7月末より、2種類のヘルパーT細胞のバランスを維持しつつもより高い中和抗体価の誘導が必要と判断し、アジュバントを変更した新製剤を用いて国内における第1/2相臨床試験を新たに開始した。

日本人成人60例を対象に、忍容性、安全性および免疫原性の評価が行われており、これまでに本ワクチンの忍容性を確認するとともに、安全性についても大きな問題は見られていない。さらに、良好な中和抗体価の上昇を確認した。

これを受け、国内第2/3相臨床試験 を10月20日に開始した。

12月3日には国内において、追加接種による臨床試験を開始した。

ワクチン接種後、時間の経過に伴い徐々に効果が低下していくことが示唆されており、感染拡大防止および重症化予防を目的に、初回免疫を完了した接種者に対して追加の接種を行う。

ーーー

同社は、追加免疫試験とともに、S-268019の初回免疫(1回目・2回目)時の安全性および有効性の検証を目的に、海外でのプラセボ投与群を対照とした発症予防試験および国内外での既承認ワクチンを対照とした中和抗体価比較試験の開始準備を進めて いる。

同社は11月25日、ベトナム保健省及びハノイのAdvanced International Joint Stock Companyとの間にCOVID-19を含む感染症対策に関する基本合意書を締結した 。

塩野義製薬が開発中のCOVID-19ワクチン(S-268019)および経口治療薬(S-217622)のベトナムでの臨床試験促進ならびに塩野義製薬によるベトナムへのS-268019の製造技術移管への協力などについて、3者による具体的な協議に移行する。

塩野義製薬は7月26日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬(開発番号:S-217622)について、経口投与の抗ウイルス薬として国内で第1相臨床試験を開始し、7月22日に初回投与を行ったと発表した。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は3CLプロテアーゼというウイルスの増殖に必須の酵素を有しているが、本治療薬は、塩野義が創製した3CLプロテアーゼ阻害薬で、SARS-CoV-2の3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制する。

2021/7/28    塩野義製薬、COVID-19治療薬の臨床試験開始

同社では、第3相臨床試験として、COVID-19ワクチンの新たな評価方法である既承認ワクチンを対照とした中和抗体価比較試験の準備も進め ており、2022年1月の開始を予定している。

プラセボ試験はワクチン投与群と偽薬投与群との比較である。しかし偽薬投与群は病気にかかる恐れがあり、倫理的問題を抱える。(今回のベトナムでのプラセボ試験は、ワクチン2回接種後の試験で、倫理的問題は少ない。)

中和抗体比較試験は、当該ワクチンによる中和抗体と、既存の承認済みワクチンによる中和抗体の比較で有効性を判断するもの。

国内の承認申請に向けては、現在実施中の国内第2/3相臨床試験および追加免疫臨床試験の結果も含めて、厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)等と協議を行って いくとしている。

 

 


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