原発 再稼働申請

関西電力は2013年9月2日、大飯原発3号機を定期検査で運転を停止した。
4号機も9月15日に定期検査入りし、国内の稼働原発は約1年2カ月ぶりにゼロとなった。

2015年8月11日 川内原発1号機が再稼動

 
  廃炉決定
 
  安全審査合格
 
 再稼動
 
運転開始 型式 能力
万KW

申請

状況 (2015/7)
北海道電力
 泊
@ 1989/6/22  PWR 57.9

2013/7/8

積丹半島西岸の隆起は「過去の地震が原因ではない」こと 了承
A 1991/4/12  PWR 57.9
B 2009/12/22 PWR 91.2
電源開発
  大間

 ー

ABWR 138.3

2014/12/16

2014/4 対岸の函館市が建設、運転停止求め、訴訟
東北電力
 東通
@ 2005/12/8  BWR
(Mark-I 改)
110.0

2014/6/10

専門家調査団判断
「将来活動する可能性のある(活断層)」
東北電力
 女川
@ 1984/6/1   BWR
(Mark
-I)
52.4

 
A 1995/7/28 BWR
(Mark-I 改)
82.5

2013/12/27

規制委、火山灰の降下量の再検討指示
B 2002/1/30 BWR
(Mark-I 改)
82.5 未   
東京電力
 福島第一
@ 1971/3/26  BWR
(Mark
-I)
46.0   2012/4/19 廃炉
A 1974/7/18  78.4
B 1976/3/27  78.4
C 1978/10/12 78.4
D 1978/4/18 BWR
(Mark
-I)
78.4  

 

2014/1/31 廃炉
E 1979/10/24 BWR
(Mark-U)
110.0
東京電力
 福島第二
@ 1982/4/20 BWR
(Mark-U)
110.0 未  地元が廃炉要求
A 1984/2/3 BWR
(Mark-U改)
110.0 未 
B 1985/6/21 BWR
(Mark-U改)
110.0 未 
C 1987/8/25 BWR
(Mark-U改)
110.0 未 
日本原子力
 東海
A 1978/11/28 BWR 110.0

2014/5/20

PWR優先で審査停滞
東京電力
 柏崎刈羽
@ 1985/9/18 BWR
(Mark-U)
110.0 未   
A 1990/9/28 BWR
(Mark-U改)
110.0 未 
B 1993/8/11 BWR
(Mark-U改)
110.0 未   
C 1994/8/11 BWR
(Mark-U改)
110.0 未   
D 1990/4/10 BWR
(Mark-U改)
110.0 未   
E 1996/11/7 ABWR 135.6

2013/9/27

海底断層がつながっている可能性
2016/2 「活断層なし」了承
F 1997/7/2 ABWR 135.6
中部電力
 浜岡
B 1987/8/28 BWR
(Mark-I 改)
110.0

2015/6/16

4号機審査優先
C 1993/9/3 BWR
(Mark-I 改)
113.7

2014/2/14

地震・津波対策が焦点 
D 2005/1/18 ABWR 138.0  
北陸電力
 志賀
@ 1993/7/30 BWR
(Mark-I改)
54.0 2016/3/3 直下に活断層と最終判断
A 2006/3/15 ABWR 135.8

2014/8/12

重要設備直下に活断層の可能性
日本原子力
 敦賀
@ 1970/3/14 BWR
(Mark
-I)
35.7   2015/3/17 日本原子力発電が廃炉決定
A 1987/7/25 PWR 116.0

2014/11/5

2013/5/27  敦賀2号機直下の断層を活断層と断定
2014/11/5  安全審査申請 活断層断定で申請は初
関西電力
 美浜
@ 1970/11/28 PWR 34.0   2015/3/17 関電が廃炉決定
A 1972/7/25 PWR 50.0  
B 1976/3/15 PWR 82.6

2015/3/17
(
40年超) 

震源断層の深さで規制委と対立
規制委、8
月末までに基準地震動が確定しなければ、審査打ち切りを示唆
→7/31 規制委案で見直し
2015/11/26  20年延長を申請
関西電力
 大飯
@ 1979/3/27 PWR 117.5  
A 1979/12/5 PWR 117.5
B 1991/12/18 PWR 118.0

2013/7/8

2014/5 再稼働を認めない判決
   2014/5/30 大飯原発差し止め訴訟判決 
控訴審で係争中、差し止めの効力は発生していない。
2015/12/24 
再稼働差し止めの仮処分の申し立てを却下
C 1993/2/2 PWR 118.0
関西電力
 高浜
@ 1974/11/14 PWR 82.6

2015/3/17
(
40年超) 

2015/4/30
運転期間延長申請
2016/4/20 安全審査合格(要追加審査合格)
 
A 1975/11/14 PWR 82.6
B 1985/1/17 PWR
プルサーマル
87.0

 2013/7/8 

2015/2/12
安全審査合格
2015/4/14 福井地裁 仮処分

2015/12/22 福井県知事
     再稼働に同意
2015/12/24 福井地裁、
     仮処分を取消
2016/1/29
再稼動
2016/3/9 大津地裁 運転差止仮処分決定 
C 1985/6/5 PWR
プルサーマル
87.0 2016/2/26
再稼動
直後にトラブル停止
中国電力
 島根
@ 1974/3/29 BWR
(Mark-I)
46.0   2015/3/18 中国電力が廃炉決定
A 1989/2/10 BWR
(Mark-I改)
82.0 2013/12/25  
四国電力
 伊方
@ 1977/9/30 PWR 56.6 未  2016/3/25  廃炉決定   2016/5/9 廃炉
A 1982/3/19 PWR 56.6  
B 1994/12/15 PWR 89.0

2013/7/8

2015/7/15 安全審査合格
九州電力
 玄海
@ 1975/10/15 PWR 55.9   2015/3/18 九電が廃炉決定
A 1981/3/30 PWR 55.9 未   
B 1994/3/18 PWR 118.0

2013/7/12 

2015/3/20地裁判決 プルサーマル差し止め認めず
C 1997/7/25 PWR 118.0  
九州電力
 川内
@ 1984/7/4 PWR 89.0 2013/7/8 2014/9/10 
安全審査合格
2015/8/11    再稼動、2015/9/10 営業運転
A 1985/11/28 PWR 89.0 2015/10/15  再稼動、2015/11/17  営業運転

PWR:加圧水型、APWR(Advanced PWR) :改良型加圧水型 −−−フィルタ付ベント設置猶予 
BWR:
沸騰水型、
ABWR(Advanced BWR):改良型沸騰水型 −−−フィルタ付ベント即時設置要

ーーーーー

2016年3月9日                判決

高浜原発3、4号機、運転差し止め仮処分決定 大津地裁

高浜原子力発電所3号機と4号機について、大津地方裁判所は「福島の原発事故を踏まえた事故対策や緊急時の対応方法に危惧すべき点があるのに、関西電力は十分に説明していない」として、運転の停止を命じる仮処分の決定を出した。

滋賀県内の高浜原発から約30〜70キロ圏内に居住する住民29人が、地震災害に伴う重大事故が原発で起きた場合、放射性物質で琵琶湖が汚染されて水が飲めなくなり、生命や健康を脅かされるとして、運転の停止を求める仮処分を申し立てていた。

裁判長は、「福島の原発事故を踏まえた事故対策や緊急時の対応方法、基準となる地震の揺れの策定についても危惧する点がある」、「津波対策や避難計画についても疑問が残り、住民の権利が損なわれるおそれが高いにもかかわらず、安全性について電力会社は十分な説明を尽くしたとは言えない」とした。

関西電力は、稼働中の3号機の原子炉を止める手続きに入る一方で、決定の取り消しを求める異議の申し立てと、仮処分の執行の停止を求める申し立てをすることにしている。


住民らは11年8月にも高浜原発などの再稼働禁止を求める仮処分を申し立てたが、大津地裁が14年11月、避難計画が未整備な点などを挙げて「原子力規制委が早急に再稼働を容認するとは考えがたい」と却下。その後、規制委で再稼働に向けた審査が進み、昨年1月に再び仮処分を申し立てた。

高浜原発の2基をめぐっては福井地裁が再稼働前の昨年4月、運転を禁じる仮処分を決定。同12月、別の裁判長がこれを取り消し、住民側が抗告している。