平成24年5月15日  電気化学/日本カーバイド工業

電気化学工業株式会社と日本カーバイド工業株式会社との 資本業務提携に関するお知らせ

  電気化学工業株式会社と日本カーバイド工業株式会社は、本日、両社の間で資本業務提携に関する基本契約を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1.資本業務提携の理由
  電気化学工業は、大正4年(1915年)に石灰石資源と自家発電所を基盤としたカーバイドと化学肥料の生産を出発点として創業し、カーバイド化学により培った電炉技術・高温反応制御技術・有機合成技術などを基として無機化学から有機化学、さらには電子材料、樹脂加工製品や医薬品まで幅広い事業領域を有する化学メーカーとして成長してまいりました。現在、平成27年(2015年)に迎える創立100周年に向け、企業目標“DENKA100”を掲げ、社会への確かな貢献とともに着実に成長し続けられる企業を目指して、グループ全体で取り組んでおります。この“DENKA100”では、カーバイド系製品チェーンなどの素材部門が生み出す収益を基礎として、成長分野である電子材料事業や機能・加工製品事業への一層の注力、および中国、アジアなど成長地域への展開の強化を事業計画の柱として推進しております。
  一方、日本カーバイド工業は、昭和10年(1935年)の創業以来、「技術をもって社会に貢献する」という理念の下、カーバイド化学で蓄積された技術力を進化・発展させ、新技術・新製品を開発し、化成品関連製品、フィルム・シート製品、電子材料製品の3つの事業を主力事業に育てるとともに、日本国内はもとより中国・アジア、北米、欧州といった世界各地に進出し、グローバルな競争力を強化してまいりました。現在、3ヵ年計画『ローリングプラン』を基盤としたグループビジョン“NCI−CG2013”(CG=Change&Grow)を定め、独自技術を活かした新商品・新技術の開発による競争力の強化(新規事業の立ち上げ、高付加価値品・高グレード品の開発)や、成長分野・成長地域での拡販(応用商品・用途開発の促進、海外事業の強化)を進めております。
 
  現在の経済環境は、欧州債務危機や中国を始めとするアジア諸国の成長鈍化などによる海外経済の減速、長期化する円高、原材料価格の上昇などにより、依然厳しい状況が続いております。このような状況下、事業構成において高い親和性を有する両社が提携を行い、技術や生産拠点などの経営資源 の相互活用によって事業シナジーを創出し、各々の事業の発展や企業価値の向上につなげてまいりたいと考えております。

  また、本提携に際しては、業務提携の円滑な推進や両社の信頼関係の構築を目的として、相互に株式を保有する資本提携を行うことといたしました。
 

2.資本業務提携の内容等
(1)業務提携の内容

@電子基板事業における提携
  電気化学工業では、電子材料事業において、各種電子デバイスの放熱や絶縁特性向上に寄与するセラミックスや金属製の電子回路基板、ヒートシンク等の製品展開を行っております。
  一方、日本カーバイド工業でも、電子材料製品事業において、デジタル家電の小型化に貢献するセラミック基板や、高信頼性電子部品の機能を支えるプリント基板等の製品展開を行っております。
  現在、両社において、上述のセラミックス製基板製造に関して、両社が保有する技術および設備を有効に活用する協業に向けた具体的検討を進めております。

Aその他分野における提携
上記のほか、主に以下の事業分野を中心に業務提携の可能性について、今後具体的な協議を進めるとともに、その推進を図ることを予定しております。
  ・樹脂エマルジョン事業
  ・食品包材事業
  ・カーバイド事業
  ・海外拠点で展開する事業

(2)資本提携の内容

@電気化学工業による日本カーバイド工業株式の取得
  電気化学工業は、本提携に際して、日本カーバイド工業普通株式4,098,000株を旭硝子株式会社から市場外の相対取引により取得する予定であります。これにより電気化学工業は、日本カーバイド工業の発行済株式総数に対する割合5.00%(取得総額516百万円)を所有する第2位の株主となる見込みであります。

旭硝子の持株 14.54%

A日本カーバイド工業による電気化学工業株式の取得
  日本カーバイド工業は、本提携に際して、上記@電気化学工業による日本カーバイド工業株式の取得総額の2分の1の金額を目安として、平成24年5月16日以降平成24年6月15日までに、取得可能な電気化学工業の発行済普通株式を市場買付けにより取得する予定であります。