2003/06/30 ソフトバンク

あおぞら銀行株式の売却に関するお知らせ

 当社は、平成15年6月30日開催の取締役会において、当社が保有する株式会社あおぞら銀行(以下「あおぞら銀行」、本社:東京都千代田区、取締役社長:丸山博)の全株式について、Cerberus NCB Acquisition,L.P.(以下「サーベラス」)への売却を決議いたしましたので、お知らせいたします。

 今後、当社は、サーベラスが実施する公開買付に応募する形で売却手続きを進める予定です。なお、サーベラスは長期信用銀行法に基づく認可を取得する必要があります。

1.売却の概要

(1)総売却株式数 :1,385,548,000株
    ※保有株式比率(48.87%)
(2)売却金額 :1,011億円(1株当たり73円)
(3)売却先 :サーベラス
(4)今後の予定 :サーベラスが実施する公開買付に当社が全株応募
(5)売却時期 :2003年8月下旬(予定)

2.売却の理由・使途
 売却代金につきましては、当社グループがグループを挙げて推進しているブロードバンド事業へ充当いたします。

3.上記売却が当社の2004年3月期の業績に与える影響
 本売却に伴う投資有価証券売却損益は、以下の通りとなる見込みです。

(1)単独業績への影響:関係会社株式売却益 約500億円
(2)連結業績への影響:投資有価証券売却損 約35億円

*1:連結業績の投資有価証券売却損につきましては、2003年3月末の連結上の簿価を基に計算しておりますが、最終的にはあおぞら銀行の第一四半期の持分法投資損益を加味した金額にて計算することになります。例えば、第一四半期に持分法投資利益が計上された場合は、同額の投資有価証券売却損が増加いたします。

*2:保有株式をすべて売却することが前提


日本経済新聞 2003/5/2

三井生命を傘下に 三井住友銀、来春めど
 4割出資で調整 株式会社に転換

 三井生命保険は2004年4月をメドに、相互会社から株式会社に転換し、三井住友銀行の傘下に入る方向で最終調整に入った。普通株や優先株の約3千億円の資本のうち、三井住友銀が4割程度を引き受ける案で調整する。三井住友銀の融資を取り次ぐなど銀行との業務の一体運営も検討する。大手生保が銀行の傘下に入るのは初めて。株式会社化により、経営体質を強化し、収益力を高める。
 三井生命は株価の低迷で含み損が拡大するなど厳しい経営環境にあるため、今月中に保有株の圧縮などを軸とした新たな経営計画をまとめる。株式会社化の計画とともに三井住友銀などに説明する。今秋にも株式会社の株主総会に当たる臨時社員総代会を開き、株式会社化を正式に決める見通し。
 株式会社化の資本金は、三井住友銀などが拠出している基金や劣後ローンを振り替える。基金などの三井生命の自已資本の過半数を拠出している三井住友銀は、普通株や優先株などで約4割を引き受ける方向。普通株の割合は調整を続けている。一部の劣後ローンはそのまま残す見通しだ。
 残りを中央三井信託銀行が15−20%程度、三井住友海上火災保険や.三井系の親密企業が5−6%程度ずつ出資する案を軸に調整する。取引関係の深い地方銀行などにも出資を要請する。
 三井生命は株式会社化後、三丼住友銀との業務の連携を強める。現在、三井住友銀から80人程度の行員を受け入れ、首都圏の中小企業市場の共同開拓を始めているが、こうした取り組みを名古屋、大阪など全国規模に拡大。三井住友銀のノウハウを基に、中小企業経営者向けの保険の販売を拡大する。
 個人ローンを三井住友銀に取り次ぐなど、新たな業務の一体化も検討する。販売が好調な銀行窓口での生保商品販売も、今後規制緩和により対象が拡大するのをにらみ、引き続き強化する。 株式会社化前に収益体質を強化するため、2003年度中に一段のリストラを進める。保有残高が7千億円程度の国内株式を約3千億円売却するほか、2850人の内勤職員も800人程度削減する。全国に800弱ある支社・営業所も事務の合理化を進め、500−600に減らす。 現在900億円程度の本業の収益を、新たな中期計画が終わる2007年度には1200億−1300億円程度に引き上げる計画だ。

三井生命保険
1914年に東京・銀座の商店主らが発起人となり創業した高砂生命保険株式会社が前身。26年に三井合名が同社の経営権を取得し、27年に三井生命保険に改名した。47年に相互会社に転換。 2002年9月末の保有契約高は60兆4千億円で業界7位。経営の健全性を示すソルベンシーマージン(支払い余力)比率は465.4%。