2001/5/21 武田薬品工業株式会社

01-05中期計画について

 当社は、6年前、「95‐00中期計画」をスタートさせました。この間、当社は将来の進むべき方向として
「研究開発型国際企業」への道を選択し、海外拠点の整備を加速してまいりました。また、国際戦略製品の寄与と全社的な効率の追求により、業績を大きく向上させてまいりました。一方、医薬外事業については、アライアンスも含めた新たな事業運営体制の構築という形で、将来の発展への道を切り拓きつつあります。これらの取り組みにより、当社が21世紀に、世界に飛躍するための最低限の条件は整いました。
 当社は今、まさに真の製薬企業としての創生期に位置しており、この度、新たな歴史の第一歩として「世界的製薬企業」に向けた新たな挑戦をスタートさせるべく、5ヵ年中期経営計画「01-05中期計画」を策定しました。
 「優れた医薬品の創出と世界への供給」を通じて、「世界の人々の健康とすこやかな生活に貢献する」という理念の実現を目指してまいります。


01-05中期計画
 −「世界的製薬企業」に向けた新たな成長のステージへ−

<業績目標>
 ○ 医療用医薬品事業
     ・自社医療用医薬品売上高 1兆円以上
     ・進出地域市場シェア 3.0%以上
     ・年平均1,500億円以上の新規製品売上の創出を可能にする体制の構築
     ・売上高営業利益率 35%以上

 ○ 全社(01−05期間)
     ・連結EPS (1株当り連結純利益)の持続的成長 年平均10%以上
     ・連結ROE 17%

<経営課題>
 1.「1兆円構想」の実現

    (1)自社医療用医薬品売上高1兆円の達成
     ・国内:自社品シェアNo.1の達成
     ・米国:TPNA社の経営安定化
     ・欧州:事業基盤の徹底強化を通じた関係会社の自立
 
   (2)1兆円企業にふさわしいグローバルな組織運営体制の確立
     ・世界レベルでのコストミニマムを可能にするグローバル生産体制の構築
     ・スリムで戦略的な本社体制の構築(200名以下体制)

 2. 世界的製薬企業に向けた「成長の源泉」の創出

   (1)自社研究開発の効率化・スピードアップ
     ・ゲノム創薬や社内外の研究資源の積極活用を通じた創薬ターゲットの増強
     ・研究活動のスピードアップと開発期間の短縮
  
   (2)導入・アライアンス戦略の積極展開
     ・自社研究と同等のパイプライン供給源としての資源投入

   (3)製品ライフサイクルマネジメントの強化
     ・効能追加・剤形追加やデータ蓄積を通じた製品価値の最大化

 3.医薬外事業の「完全なる自立」

   (1)将来の発展を期しうる最適事業運営体制の構築
   (2)新合弁会社における運営体制の早期定着と融合の促進

 4.世界的製薬企業としての「制度・仕組み」の構築

   (1)グループ全般にわたる人事革新
     ・世界的製薬企業に向けた武田グループトータルの人的資源の強化
     ・質と量の両面にわたる真の「適正人員」の実現