東レ・デュポン  http://www.td-net.co.jp/lycra/

「クモの糸のように細く、ゴム糸のように伸び縮みする繊維」それがポリウレタン弾性繊維LYCRA®です。LYCRA®は様々な天然繊維や合成繊維と交編、交織され、従来にないすぐれた伸縮性をもつストレッチファブリックを生み出してきました。これらのファブリックは、女性のファウンデーションや水着に一大革命をもたらし、女性美の向上に大いに貢献する一方、スキーウェアを始め、各種競技ウェアの機能性を飛躍的に高めました。

また、LYCRAR®肌着、靴下類、アウターウェア、紙オムツのギャザーなどにも使われ、自由で快適で豊かな衣生活に広く役立っています。今後とも、カジュアル化や健康志向の進む衣生活に重要な役割を果たす繊維として、さらに靴アッパー材をはじめとする資材用途への展開など、人々のライフスタイル全般に密接なつながりをもつ機能繊維として期待されています。

LYCRA®は、1959年に米国デュポン社で開発され、日本では1964年に東レ・デュポン社が生産販売を開始しました。 (→
各社


1999年 6月 
弊社のポリウレタン繊維は、1964年の創業以来 「オペロン®」ブランドでご愛顧をいただいてまいりましたが、昨今のグローバリゼーションの事業環境を踏まえ、今年弊社が創業35周年を迎えることを一つの契機として、本年6月から、デュポン社のグローバルブランドである「LYCRA®(ライクラ)」に変更いたしました。


2003/6/1 東レ・デュポン株式会社
 
ライクラ事業の移管について
http://www.td-net.co.jp/tdc_corp/abt_lycra.htm

 東レ・デュポン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:袖山文孝、資本金:32億円)は、平成15年6月1日付でライクラ事業を分離し、TDCの100%子会社であるオペロンテックス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:袖山文孝、資本金:22.6億円)へ同事業を営業譲渡により移管致しました。
 なお、オペロンテックス社は年内に「東レ株式会社」と米国デュポン社の100%子会社である「デュポン テキスタイル アンド インテリア社(略称:DTI)」との50/50持株による「合弁会社」とすること、および社名を変更することを予定しています。(注)

注:
DTIはその後、デュポン子会社 Invista となり、2004年に Koch に売却された。合弁会社化、社名変更は取り止め。

 今回の事業移管は、東レ・デュポンの一方の親会社である、米国デュポン社の繊維事業分社化とのグローバルな調和を図ることにより、繊維事業に特化した会社として変化に即応し、よりきめ細かなサービスの提供を実現することを目的としています。
 オペロンテックス株式会社の概要は以下のとおりです。

オペロンテックス株式会社の概要
    (英文表示: Opelontex Co.,Ltd.)

1.設立 97年5月
2.代表者 代表取締役社長 袖山 文孝
3.事業内容 高品質ストレッチ繊維LYCRA®(ライクラ®)及び高次製品、
ポリエステル系複合糸T−400の製造販売
4.資本金 22億6千万円
5.株主 東レ・デュポン株式会社100% 
    (’03年6月1日現在)

1971年 
国内各社から自社技術によるスパンデックス繊維相次いで発表さる:

  “ロイカ”(旭化成),“ネオロン”(帝人),“エスパ”(東洋紡)など


2002/2/13 旭化成

中国でのスパンデックス「ロイカ」製造拠点建設について

旭化成株式会社(社長:山本一元)の繊維カンパニー(カンパニー社長:佐々木 征)は、中国浙江省杭州市杭州経済技術開発区にスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)「ロイカ」の製造・販売会社を設立しますのでお知らせいたします。

繊維カンパニーは、「ロイカ」を競争優位事業として位置付け、『機能糸、極細糸は守山で、汎用糸は経済ブロック毎の拠点で生産する』との事業戦略に基づきグローバルに最適生産拠点を検討してまいりました。既に台湾において、
台湾プラスチックとの合弁会社台塑旭弾性繊維股イ分有限公司で「ロイカ」 5,000トン/年及びスパンデックス原料PTMG※10,000トン/年の生産拠点を設けております。

中国では、1995年10月に同開発区に
杭州旭化成紡織有限公司(杭州旭)を設立、「ロイカ」の経編生地の製造・販売を行ってまいりましたが、同社は既に当初の計画規模に達し、今後更に事業拡大を計画しております。「ロイカ」の消費量が原糸工場建設を可能とする規模に近づいてきたこと、中国におけるスパンデックス需要の伸びが今後も期待できること、特に浙江省・上海での需要拡大が見込めることから、今般、世界最大の繊維生産国である中国に「ロイカ」の生産基地の建設を決定いたしました。立地は同開発区内で、運営は旭化成100%出資による製造・販売の現地法人によるものとし、中国政府には既に設立を申請いたしました。

※ PTMGとは「ポリテトラメチレン・エーテル・グリコール」の略。スパンデックス等の主原料。



* 「ロイカ」は旭化成株式会社の登録商標です。

 


1995/8/29 旭化成

旭化成「ロイカ」の加工基地を中国に建設

 旭化成工業株式会社(社長:弓倉礼一)は、中国浙江省杭州市に スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)「ロイカ」生地の編み立て・染色の 加工・販売会社を設立する。

 スパンデックスはインナー、水着、スパッツ等に使用され、世界的に需要が 伸長している高機能素材で、特に中国を中心としたアジア地域では今後著しい 成長が期待されている。
 旭化成は「ロイカ」をコア事業と位置付けて守山工場で 原糸を生産し、原糸ならびに生地の形態で国内外に販売しているが、 かねてより海外進出の機を伺っていた。

 現在、中国国内では編み立て・染色の所謂川中段階が未整備で、日本から 進出しているアパレル各社は、スパンデックス生地を日本から持ち込んで縫製 しており、中国国内での良質の生地供給者の登場を切望している。
 旭化成としては、まずこれら日系アパレルのニーズに応える形で川中段階 から進出し確固たる地盤を築くとともに、欧米市場や中国内需を睨んだ販売開拓 を進めていく。
 また、近い将来には染色工場を核として周辺に「ロイカ プロダクションチーム」 のコンバーターの進出を受け入れ、この地域に「ロイカ加工基地」を構築する 考えである。

 今回の進出に際しては、「ロイカ」事業で従来から旭化成と関係が深い 伊藤忠商事株式会社、株式会社ワコールならびに倉庫精練株式会社の協力を得て、 独資(日本側出資100%)で設立する計画である。


<新会社計画の概要>

  社名   杭州旭化成紡織有限公司(仮称)
  立地   中国浙江省杭州市 杭州経済技術開発区内
  資本金   8億円
       旭化成60%、伊藤忠25%、伊藤忠(中国)5%、ワコール7.5%、 倉庫精練2.5%
 =日本側100%の独資企業
  総投資額   20億円
  事業内容   第一期事業として「ロイカ」生地の編み立て・染色(450万m/年)と、
中国国内(日系アパレル中心)および香港向けを中心とした生地の販売
  事業規模   売上高 20億円/年
  スケジュール   95年10月会社設立、97年4月操業開始予定

*「ロイカ」は旭化成工業株式会社の登録商標です。


1998/4/1 旭化成

台湾でのスパンデックス「ロイカ」製造合弁会社の設立について

 旭化成工業株式会社(山本一元社長)と、台湾の台湾塑膠工業股イ分有限公司 (台湾プラスチック(株)、李志村社長)は、合弁で台湾に「ロイカ」原糸の生産販売を行う会社を設立することを合意し、本日合弁契約書を締結しましたのでお知らせ致します。

 スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)は東アジア地域を中心に全世界で需要が急拡大しており、旭化成もコア事業である「ロイカ」の海外生産拠点構築を検討していました。 台湾はスパンデックスの大消費地でありながらその需要量の大半を輸入に依存しており、その中で 旭化成「ロイカ」は確固たる販売基盤を有していることから、有力な候補地と考えていました。一昨年、台湾トップ企業である台湾プラスチックから、共同でスパンデックスを事業化することについての打診があり、両社で検討して参りました結果、台湾プラスチックの新規事業参入意欲と旭化成の「ロイカ」拡大の意向とが合致し、今回の合弁会社設立の運びとなりました。

 両社はこの合弁会社を東アジアの汎用「ロイカ」の供給拠点と位置づけ、旭化成守山工場との有機的な連携をはかりながら、ワールドワイドに「ロイカ」事業を展開して いきます。

 台湾プラスチックと旭化成は、1968年にアクリル紡績・染色の「台旭繊維工業」を合弁で設立しており、それ以来友好関係を保持しておりますが、今回の合弁設立により両社の関係はさらに強固なものとなります。

  (1)会社名   台塑旭弾性繊維股イ分有限公司(Formosa Asahi Spandex Co., Ltd.)
  (2)資本金   8億新台湾元(約32億円)
  (3)出資比率   台湾プラスチック50%・旭化成50%
  (4)総投資額   約100億円
  (5)生産規模   「ロイカ」原糸約5,000t/年(原料のPTMG10,000t/年からの一貫生産)
 
下記参照
  (6)操業開始   99年末予定

    ※「ロイカ」は旭化成の登録商標です。


1998 年5 月に台湾プラスチック社との合弁で「ロイカTM」の原料 からの一貫製造・販売会社を設立し、2000 年春より年間2,500 トンの設備で商業生産を開始しました。この台湾での合弁会社は、アジアでの拡大する需要に対応するため設立したもので、原料からの一貫製造の強みを発揮し、順調に推移しています。
さらに拡大するアジアでの需要に応えるため、当初の計画を早めて、2001 年秋には年
5,000 トンの生産体制を整えます。また原料であるPTMG (ポリテトラメチレンエーテルグリコール)についても「ロイカTM」増産への対応や外販も視野に入れ、2002 年春を目処に年産10,000 トンの設備を新設し、総生産能力を15,000 トンに増強します。
同時に、中国における「ロイカTM」使用の製品の加工拠点である杭州旭化成紡織有限公司の能力拡大も計画しています。


Asia Business Trend 2001/9/10

★ 旭化成、年末に台湾のウレタン弾性繊維を倍増設

 旭化成と台湾プラスチックとの合弁会社である台塑旭弾性繊維が雲林県麦寮で進めているスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の年産2,500トンから
5,000トンへの倍増設計画は、当初予定より半年遅れて今年末に完成する。昨年の韓国メーカーによる相次いだ大増設に加え、台湾や香港の需要鈍化が影響した。一方、原料のPTMEG(ポリテトラメチレン・エーテル・グリコール)は既に同5,000トン能力を有し、スパンデックスの倍増設後も自給できる体制にある。現在、外販用に増設している1万トンのPTMEG設備は2002年春に完工する。


1997/6/4 旭化成

「ロイカ工場」生産設備増強について

旭化成工業株式会社はこのたび、守山ロイカ工場(滋賀県守山市小島町692)に「ロイカ」(ポリウレタン弾性繊維)の生産設備を新たに増設することとなりましたので、お知らせいたします。

背 景
 ポリウレタン弾性繊維の需要は、昨年までの5年間世界規模で年率10〜15%という高い 成長率で成長しております。また、今後も7〜10%程度の高い成長率が、アジア市場、とり わけ東アジア中心に見込まれております。
 当社の「ロイカ」は、インナー、レッグ、スポーツ、アウターといったあらゆる分野で、そ の高品質性に対し高い評価をいただいております。また、業界初の高伸度・低モジュラス原糸 「ロイカHS」等、用途特性を考慮した差別化原糸の開発も積極的に行っており、当社「ロイ カ」に対する顧客サイドからの引き合いは非常に強いものがあります。
 すでに「ロイカ」はフル生産・フル販売を続けておりますが、現有の生産設備だけでは、旺 盛な引き合いに応じきれない為、この度増設を実施することを決定いたしました。

内 容
  増設規模・・・現有設備能力の約2割アップ
  稼働時期・・・来春(1998年4月予定)
  増設場所・・・守山ロイカ工場内(滋賀県守山市小島町692)

<ご参考>
  当社「ロイカ」事業の特長

・ 輸出比率・・・・ 約40%
・用途別比率・・・ インナー約30%、レッグ約35%、スポーツ(含む水着)約15%、
アウター約20%  (輸出・内地合計比率)
・原料一貫 ・・・・ 原料からの一貫設備

 

 


日刊工業新聞 2003/10/22           発表

旭化成せんい、タイに原糸製販会社設立−年産2500トン計画

 旭化成せんい(坂本正樹社長)は21日、原糸「ロイカ」(素材名スパンデックス)の製造販売会社「タイ旭化成スパンデックス(TAS)」を設立すると発表した。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の需要増に対応する狙いで、同社は60%出資する。生産規模は年間でロイカ約2500トン。04年9月の操業を計画している。

 新会社の資本金は5.2億バーツ(約15億円)。出資比率は同社60%、現地で工業区の開発事業などを手がけるサハ・グループ21%、ワコール19%の構成。チョンブリ県でサハ・グループが運営するシーラーシャー工業区内に約30億円の投資で設立する。

 ロイカは水着やインナーなどの素材に使用する原糸。アジア地域のロイカ製造拠点は今までにも98年台湾、03年に中国で設立した経緯がある。



2003年10月21日 旭化成せんい

タイでのスパンデックス「ロイカ」製造拠点建設について
  
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2003/fi031021.html

 旭化成せんい株式会社(本社:大阪市、社長:坂本正樹)はタイにスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)「ロイカ」の製造・販売会社を設立しますので、お知らせいたします。
 旭化成せんい株式会社は、「ロイカ」をその主力素材の一つと位置付け、国内外ともに積極的に事業展開を行っています。海外では1998年に台湾の「台塑旭弾性繊維有限公司」(略称「FAS」)、2003年に中国の「杭州旭化成アンロン有限公司」(略称「HAS」)の2製造拠点を有して、それぞれ順調に展開しておりますが、このたび、アセアン諸国を中心とする南アジア地区での需要増に対応し、更なる適地生産を実現するために、タイで新拠点を建設することといたしました。

 今回の進出に際しては、タイで工業区の開発事業を手がけ、日本企業との多くの合弁会社設立の経験をもつサハ(SAHA)・グループ並びに、同グループと既に現地での合弁経験を持つ株式会社ワコールの協力を得て、合弁会社を設立する計画であり、タイ国投資促進委員会からは既に投資促進事業としての認可を得ております。
 
【新会社の概要】

(1) 会 社 名   タイ旭化成スパンデックス株式会社(THAI ASAHI KASEI SPANDEX Co.,Ltd.)
(略称「TAS」)
(2) 立   地   チョンブリ県サハ・グループ・シーラーシャー工業区内(バンコクより 東南へ100km)
(3) 資 本 金   5.2億バーツ(約15億円)
(4) 出資比率   旭化成せんい(株) 60%、サハ・グループ 21%、 (株)ワコール19%
(5) 総投資額   約 30億円
(6) 生産規模   スパンデックス「ロイカ」原糸 約2,500t/年
(7) 操業開始   2004年9月を予定

日本経済新聞 2004/7/3

弾性繊維生産3割増強 旭化成せんい

 旭化成せんい(大阪市)は年内にスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の生産能力を30%増強する。9月にタイで新工場が稼働、守山工場(滋賀県守山市)と中国でも増設に踏み切る。同社は昨年3月にアクリル繊維の生産から撤退。成長が見込めるスパンデックスを拡大する。 スパンデックスは他の繊維と混ぜ生地に伸縮性を持たせる機能を持ち、スポーツ衣料や婦人衣料などに幅広く使われる。中国での需要増がけん引するかたちで世界的に市場が拡大傾向にある。
 
守山工場は今秋に年産能力を1500トン拡大して9000トンとする。国内での生産規模は東レと米デュポンの折半出資会社であるオペロンテックスの8千トンを抜いて国内最大手に浮上する見通しだ。守山工場は消臭機能を持つなど付加。価値の高い原糸に重点を置き、定番品中心の海外工場とすみ分ける。
 海外では中国の
杭州旭化成アンロン有限公司で年内に500トン増強して3千トン体制を整える。タイ旭化成スパンデックスの新設工場は年産2500トン。台湾にも生産拠点があり、国内外でのスパンデックス生産能力は年末には年間1万9500トン規模に達する。


2005年11月17日 旭化成

ランクセス・グループからのスパンデックス事業の譲受けについて
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2005/fi051117.html

  旭化成せんい株式会社(本社:大阪市北区、社長:坂本正樹)は、ドイツのランクセス・グループより、スパンデックス「ドルラスタン」事業を譲受けることにつき、本日、基本合意に至りましたのでお知らせいたします。

1. 背景と経緯
 旭化成せんいは、スパンデックス「ロイカ」をコア・ビジネスと位置づけており、原料一貫製造の強みと優れた独自技術を活かして、高耐塩素性、高吸放湿性等を有する多彩な高付加価値機能糸を擁し、現在、アジア4拠点において適地生産・適地販売を推進しております。
 
 今後、さらなるグローバル展開のためには、欧米市場にも生産拠点を築くことが必須と考え、その方策を検討しておりました。

 ランクセス・グループは、ランクセスドイツGmbH(本社:ドイツ連邦共和国レバクーゼン市、最高経営責任者:アクセル・ハイトマン)を中心とする、欧州有数の基礎・精密化学品企業グループです。「ドルラスタン」は、1964年に上市されて以来、スパンデックスの代表的ブランドの一つとなっています。
 しかし、ランクセス・グループは現在、事業構造の改革を推進しており、同事業はコア・ビジネスからはずれたため、これを引継ぎ、継続する売却先を探しておりました。

 以上のような両社のニーズが一致したため、昨年12月以来検討を重ね、今回の事業譲受けへと至りました。

※ スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)とは、ゴムのように伸縮性に富む繊維で、パンティストッキング、水着をはじめ衣料用途を中心に広く使用されています。
    
2. 譲受けの対象と今後のスケジュール
  「ドルラスタン」に関する全事業(営業権、商標、資産等)で、以下の2箇所の工場も含みます。
  ・ドイツ ウェストファーレン州ドルマーゲン 年産8,000トン
  ・米国 サウスカロライナ州ブッシーパーク 年産9,000トン
  今後、早期に契約の詳細を詰め、締結後、関係独占禁止法当局への申請を行います。この事業の譲受けにはその承認が条件となっております。
   
3. 今後の展開
  「ドルラスタン」事業は、長年の伝統により培われた良質な顧客、流通網、さらにレベルの高い工場を有しているため、ここに旭化成せんいの独自技術を導入することで、迅速かつ着実にスパンデックス事業を展開することが可能であると考えております。
 特に、新規用途拡大において先導的な欧米市場に直結することで、「ロイカ」の新たな用途展開を一層加速させることが期待できます。
 アジア・欧・米という3つの巨大市場に対し、適地生産・適地販売のポリシーに基づいた6箇所の製造拠点を有し、顧客へのきめ細かい対応も可能になることから、世界規模で事業効率を追求し、かつ世界同時並行的に高品質化・高機能化を推進できるため、今後「ロイカ」の地位をより一層強化できるものと確信しております。
 これにより、旭化成せんいでは、2008年までにスパンデックス事業の売上高400億円を目指します。
     
<ご参考>
1. 両社の概要
  <ランクセスドイツGmbH>
  本 社 : ドイツ連邦共和国レバクーゼン市   
  代表者 : 最高経営責任者 アクセル・ハイトマン
        (CEO: Dr. Axel Heitmann)
  売上高 : 約68億ユーロ(連結ベース:2004年12月期)
     
 ドイツのバイエルAGの化学品事業の大半とポリマー事業の一部を、会社分割により承継して設立された欧州有数の化学企業。合成ゴム、合成樹脂から高品質基礎・精密化学品に至るまで卓越した製品群を有し、特にポリマー加工、化学、エレクトロニクス、電気工学、建築、ライフサイエンス、合成皮革、テキスタイル、紙事業の各分野では名だたるメーカーに採用されている。
  顧客と密接に連携し、応用技術面の広範なノウハウを活かすことで、顧客個々のニーズに即応した製品を提供している。
 ランクセス・グループの従業員数は、全世界で約19,000人。そのうち約1万人がドイツで従事している。
   
  <旭化成せんい株式会社>
  本 社 : 大阪市北区堂島浜1-2-6
  代表者 : 代表取締役社長 坂本 正樹
  資本金 : 30億円(2005年3月末日現在)
  売上高 : 約1,043億円(2005年3月期:旭化成<せんい>セグメント)
    
  スパンデックス繊維「ロイカ」、キュプラ繊維「ベンベルグ」、不織布を柱に、独自技術を活かした繊維素材を展開する、旭化成グループの繊維事業会社。
   
2. 両社のスパンデックス事業の製造能力
  <旭化成せんい>
 
  日本 : ロイカ工場(滋賀県守山市) 年産9,000トン
  台湾 : 台塑旭弾性繊維股イ分有限公司(50%:台北市) 年産5,000トン
  中国 : 杭州旭化成アンロン有限公司(100%:浙江省杭州) 年産3,000トン
  タイ : タイ旭化成スパンデックス株式会社(60%:チョンブリ県) 年産2,500トン
  計 19,500トン
   
  <ランクセス・グループ>
   ドイツ : ウェストファーレン州ドルマーゲン 年産8,000トン
   米国 : サウスカロライナ州ブッシーパーク 年産9,000トン
   計 17,000トン