毎日新聞 2002/10/2

4グループ体制発足 造船大手7社再編 コスト削減へ

 国内造船大手が事業統合や分社化した新会社3社が1日、一斉に発足した。韓国や中国の追い上げを受ける国内の造船業界は大手7社体制から4グループ体制に再編され、生き残りをかけてコスト削減を図る。

 設立したのは日立造船とNKKが造船部門を統合した「ユニバーサル造船」、石川島播磨重工業の造船部門と住友重機械工業の防衛庁向け艦艇部門が統合した「アイ・エイチ・アイ・マリンユナイテッド」(IHIMU)、川崎重工業が造船部門を分社した「川崎造船」の3社。
 国内造船大手は、人件費の安い韓国勢と激しい受注競争を続け、収益が悪化しているため、人件費や研究開発費、資材調達費などの削減を狙い、分社や統合、業務提携を進めてきた。

 7社体制だった造船業界大手は当面、
 ・ 三菱重工業
 ・ ユニバーサル造船
 ・ 業務提携している三井造船・川崎造船・   IHIMUの3社連合
 ・ 住友重機一般商船部門
の4グル−プとなる。
 今後、新体制で、コスト削減のほか、液化天然ガス(LNG)運搬船などに力を入れる動きも一段と強まりそうだ。