Redlen Technologiesが開発したCZT半導体(Cadmium Zinc Telluride:テルル化亜鉛カドミウム)をPhoton Counting CTに用いることで、指定した物質のみの断層画像を得られるようになり、機能画像(病巣の性状)による診断が可能になる。

これにより、血液中の脂質プラークや石灰などの物質を鮮明に画像化でき、動脈硬化などの予防指導に活用できる可能性がある。また、PCCTはX線による被ばく量の低減、診断の定量化、高分解能化などの面においても期待されている。

今回の共同開発では、半導体検出器から得られる多量のデータを高速に処理する信号処理技術の開発、およびRedlen が製造するCZT半導体を検出器モジュールに実装する技術開発を進めてい き、共同開発で得られた検出器モジュールを用いPhoton Counting CTを開発していく予定であるとした。

日立製作所は2019年12月18日、画像診断関連事業富士フイルムに譲渡することを決定したと発表した。

売却する事業は、日立の子会社だった旧日立メディコが手掛けるMRIとコンピューター断層撮影装置(CT)、さらにその子会社日立アロカメディカルが強みを持っていた超音波診断装置を中心とした画像診断機器事業である。