2003/03/07 メルク

米国メルク、万有製薬に対する公開買付けに成功

 メルク・アンド・カンパニー・インク(以下、米国メルク)は、本日、万有製薬株式会社(以下、万有製薬)の未所有分普通株式に対する公開買付けにおいて、買付け期間最終日の平成15年3月6日終了時点で、買付け予定株式数、即ち米国メルクグループの万有製薬に対する持株比率が発行済株式総数の80%を超える結果となる株式数の応募があったことをお知らせします。

 本公開買付けの成功を受けて、米国メルクのヒューマンヘルス社長であり、日本、オセアニア、カナダ、南米市場を統括するデビッド・アンスティスは次のように述べています。「今回の公開買付けが成功したことを大変嬉しく思っています。応募いただいた万有製薬の株主の皆様には厚く御礼申し上げます。これにより、世界第2位の市場規模を有する日本市場における万有製薬の競争力を高め、世界最大の研究開発主導型製薬会社の一つである米国メルクのグローバルな事業展開を一段と強化することが可能となります。また、公開買付けに応募いただいた株主の皆様にも魅力的なプレミアムを提供することができたのではないかと考えています」。

 万有製薬は米国メルクグループ最大の海外子会社となります。

 最終的な応募株式総数は本日夕方に公表されます。また、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、万有製薬は上場廃止となる予定です。

 なお、公開買付けに応じた株式の決済は3月13日から開始されます。決済の詳細については、公開買付代理人である野村證券株式会社およびJPモルガン証券会社東京支店にお問い合わせ下さい。

万有製薬(東証4515)について
 会社設立は1915年。国内医薬品企業のトップ10の一角。医薬品の研究開発、製造、販売を手掛け、循環器系薬剤、抗炎症薬剤、抗生物質薬剤に強み。長坂社長のリーダーシップの下、万有製薬は多くの重要な新薬を日本市場に投入し、市場シェアを拡大してきた。また、つくば研究所を設立し、世界に向けて画期的新薬を開発する基盤を整えている。

米国メルク(NYSE:MRK)について
 医薬品の研究開発から、製造、販売まで手掛ける世界屈指の総合医薬品メーカー。自社開発、あるいは外部提携を通じて革新的な医薬品を提供。1954年に万有製薬と合弁会社の日本メルク万有を設立。その後、1984年に米国メルクは万有製薬の経営権を取得、翌年に日本メルク万有と統合。米国メルクは米国/カナダ域外ではメルク・シャープ&ドームMerck Sharp & Dohme (MSD)の社名を使用。

日本エム・エス・ディについて
 米国メルクが1970年に100%子会社の日本エム・エス・ディを設立。米国メルクの日本における業務のうち、万有製薬の主要業務に含まれない分野の支援を行っている。


2003/1/9 万有製薬

米国メルク 公開買い付けにより万有製薬の全株式取得へ
   −万有製薬の取締役会も賛同−


[東京/ 米国ニュージャージー州]
 メルク・アンド・カンパニー・インク(以下、米国メルク)は、本日、万有製薬株式会社(以下、万有製薬)の未所有分普通株式約49%(129,247,754株)に対する公開買付けの実施を決定したことをお知らせします。万有製薬は、本日開催の取締役会において、米国メルクによる公開買付けについて賛同の意を表明することを決議しました。

 公開買付け期間は、本年1月14日より3月6日までの52日間です。米国メルクは未所有分の万有製薬の普通株式を1株当り1,400円で買い付けます。これは万有製薬株式の過去1ヶ月の平均株価に対し31.9%、過去3ヶ月の平均株価に対し30.3%のプレミアムとなっています。現在、米国メルクは万有製薬の発行済株式総数の約51%を所有しています。

 本公開買付けにおいては、米国メルクが確保する万有製薬の普通株式総数が76,450,000株に達し、米国メルクの万有製薬に対する持株比率が発行済株式総数の約80%を超えることが条件となっています。買付け終了後、万有製薬は東京証券取引所の上場廃止基準に従って、非上場企業となります。買付けを実施するのは米国メルクが間接的に保有する100%子会社である日本エム・エス・ディ株式会社です。公開買付代理人は野村證券株式会社とJ.P.モルガン証券会社東京支店です。

 公開買付けによって、米国メルクは万有製薬を米国メルクグループ最大の海外事業子会社とする意向です。米国メルクのヒューマンヘルス社長であり、日本、オセアニア、カナダ、南米市場を統括するデビッド・アンスティスは以下のように述べています。「過去約50年以上にわたり米国メルクと万有製薬は良好な関係を維持しており、両社を取り巻く業界環境の変化とともに、その協力関係を徐々に発展させてきました。今回の公開買付けも、両社のさらなる飛躍に向けた自然発展的なプロセスであり、日本や世界の医薬品市場が大きく変化する中、タイミング的にも最適であると捉えています。公開買付け完了後は、市場規模世界第2位の日本市場において万有製薬の果たす役割が一段と高まり、ひいては米国メルクの世界市場における競争力も一層強化されます」。

 加えて、1994年より万有製薬の代表取締役社長を務め、2000年からはさらに会長職も兼務した長坂健二郎のリーダーシップに敬意を表し、今後の経営については、「米国メルクは長坂氏の留任を期待しましたが、本人の意向により、本年6月の株主総会をもって社長職は退き、その後は代表取締役会長として引き続き万有製薬の対外関係を主管していく予定です」と述べています。

 次期社長の選出は早急に行われ、内外から広く適切な人材を求める予定です。長坂社長は6月の株主総会まで現職にとどまり、移行期の陣頭指揮をとります。

 万有製薬の代表取締役会長兼社長の長坂健二郎は次のようにコメントしています。「今回の公開買付けを当社の取締役会は全面的に支持しています。今後、万有製薬は米国メルクの世界的なネットワークや経営資源を十二分に活用することができるようになり、万有製薬の研究開発、製造、マーケティング、営業活動がより強化されます。万有製薬も米国メルクも今日よりもさらに強いグローバル企業になり、日本、そして世界の医療関係者や患者さんのために画期的な新薬をより効率的に投入して行くことができるようになります」。


万有製薬(東証4515)について

 会社設立は1915年。国内医薬品企業のトップ10の一角。医薬品の研究開発、製造、販売を手掛け、循環器系薬剤、抗炎症薬剤、抗生物質薬剤に強み。長坂社長のリーダーシップの下、万有製薬は多くの重要な新薬を日本市場に投入し、市場シェアを拡大してきた。また、つくば研究所を設立し、世界に向けて画期的新薬を開発する基盤を整えている。


米国メルク(NYSE:MRK)について

 医薬品の研究開発から、製造、販売まで手掛ける世界屈指の総合医薬品メーカー。自社開発、あるいは外部提携を通じて革新的な医薬品を提供。1954年に万有製薬と合弁会社の日本メルク万有を設立。その後、1984年に米国メルクは万有製薬の経営権を取得、翌年に日本メルク万有と統合。米国メルクは米国/カナダ域外ではメルク・シャープ&ドームMerck Sharp & Dohme (MSD)の社名を使用。


日本エム・エス・ディについて


 米国メルクは1970年に100%子会社の日本エム・エス・ディを設立。米国メルクの日本における業務のうち、万有製薬の主要業務に含まれない分野の支援を行っている。


万有製薬株式会社   
  (Banyu Pharmaceutical Co.,Ltd.)

本   社   東京都中央区日本橋本町2-2-3
代表取締役会長兼社長   長坂 健二郎
資 本 金   443 億2,937 万円
創   立   1915年(大正4年)
従 業 員   3,440 名
事業内容   医薬品、医薬部外品、化学品、医療用器具、食品、農業薬剤、畜産用薬剤の製造、販売、輸出入
親 会 社   米国メルク社(Merck & Co.,Inc.)
子 会 社   日本メルク萬有株式会社
万有エー・エス・シー株式会社

1915  創立者 岩垂亨、サルバルサンの合成に成功し、萬有合資会社を創立
1984  米国メルク社との提携強化

 


2003/05/15 萬有製薬

7月27日には東証上場廃止、役員会もスリム化

 本年3月に米国メルク社による万有製薬株式会社(以下万有と呼ぶ)に対する公開買付けが終了し、米国メルク社の持株比率は従来の約51%から約95%に達しました。この結果、万有は7月27日に上場廃止となる予定です。

 これに伴い万有の役員会も大幅にスリム化されることになり、本日の定例役員会において現行の27名から7名の体制に改められることが、決議されました。本決議は本年6月26日に開催される定時株主総会に付議されることになります。


2004/3/30 万有製薬

米国メルク、万有製薬を完全子会社化
http://www.banyu.co.jp/company/news/japanese/20040330merck.pdf

本日、メルク・アンド・カンパニー・インク( Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., USA, 以下、米国メルク)および万有製薬株式会社(以下、万有製薬)は、両社のこれまでの50 年以上におよぶ協力関係を経て、万有製薬が米国メルクの完全子会社となったことを発表しました。
この結果、世界第2 位の規模を持つ日本市場で事業を展開する万有製薬は、米国メルクグループ最大の海外完全子会社となりました。これにより米国メルクは、世界の全主要市場において、完全子会社による事業展開が可能になりました。万有製薬にとっては、米国メルクの持つ経営資源やノウハウを最大限活用できることになりました。
米国メルクのヒューマンヘルス社長で、日本、南米、カナダ、オセアニア市場を統括するデービッド・アンスティスは以下のように述べています。「万有製薬が米国メルクグループの完全子会社となり、社員の皆さんをお迎えできたことを大変喜ばしく思っています。これは長期にわたる両社の協力関係を発展させてきた自然発展的なプロセスであり、昨今の世界の医薬品市場における環境変化に対応したものでもあります。完全子会社化により、世界第2 位の日本市場における万有製薬の競争力が一段と強化されると同時に、世界の製薬トップの一角を占める研究開発主導の米国メルクの世界市場における競争力も一層強化されます。日本は医療研究で世界をリードしています。研究分野における米国メルクの戦略は、優れた研究者の能力を最大限活用できる国や地域に主要研究所を配していくというものです。万有製薬が完全子会社になったことで、この戦略が一段と強化されることになりました。つくば研究所における優れた研究力を背景に、万有製薬が世界の患者さんに革新的な新薬を提供する体制が整いました」。
今年1 月1 日付で万有製薬の代表取締役社長に就任した平手晴彦は次のようにコメントしています。「完全子会社となったことで、当社は米国メルクの世界的なネットワークや経営資源を十二分に活用できるようになり、研究開発、製造、マーケティング、営業活動は一段と強化されます。当社は大変重要な新しい時期を迎えています。私は、当社の明るい将来を確信しています。万有製薬は、世界最高水準の研究開発力で米国メルクに貢献し、日本の患者さんには米国メルクの画期的な新薬をお届けし、お役に立ちたいと思います」。
日本における米国メルクの歴史は、コルチゾン販売のために1954 年に万有製薬との間で設立した合弁会社の日本メルク萬有に遡ります。その後、両社の関係はさらに進展し、1984 年に米国メルクは万有製薬の経営権を取得しました。
米国メルクと万有製薬は密接に協力して事業を進め、万有製薬は国内製薬業界の上位10 社の一角に躍進しました。1915 年設立の万有製薬は、米国メルクが開発した数多くの新薬を日本市場で販売してきました。
米国メルクは2003 年に万有製薬の完全子会社化を目指して、未所有分株式に対する
公開買付けを実施、さらに、100%子会社の日本エム・エス・ディ株式会社との株式交換を経て、完全子会社化が実現しました。
なお、万有製薬は、現在の社名を引き続き使用していきます。

米国メルク(NYSE:MRK)について
医薬品の研究開発から、製造、販売まで手掛ける世界屈指の総合医薬品メーカー。自社開発、あるいは外部との提携を通じて革新的な医薬品を提供している。米国メルクは米国/カナダ域外ではメルク・シャープ&ドーム(Merck Sharp & Dohme,MSD) の社名を使用。