日本とアジアの石油化学の現状その他を、各社のホームページや新聞雑誌情報を基にまとめ
た個人のデータベースです。


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2004年3月3日 東京応化工業

中国での半導体・液晶ディスプレイ製造用材料の合弁製造会社設立に関するお知らせ
http://www.tok.co.jp/news/news_pdf/jv-ch0403.pdf

 東京応化工業株式会社および長春石油化學股有限公司(長春石化社)は、半導体および液晶ディスプレイ製造用材料を中国にて製造、販売する合弁会社の設立について合意に達しましたので、お知らせいたします。

 新会社は、半導体および液晶ディスプレイ分野でのフォトリソグラフィ工程で主として用いられる高純度化学薬品の製造、販売を行う予定であります。

長春グループにつきましては、こちらのホームページ( http://www.ccp.com.tw/)をご覧下さい。

新会社の概要(予定)

(1) 社名   長春応化(常熟)有限公司(Chang Chun Tok (Changshu) Co., Ltd.
(2) 所在地   江蘇省常熟沿江工業区
(3) 資本金   730万米ドル(約8億円)
(4) 出資比率   東京応化工業株式会社51% 長春石油化學股有限公司49%
(5) 代表者   董事長 小峰孝(東京応化工業株式会社 取締役兼執行役員 営業本部長)
(6) 事業内容   半導体、液晶ディスプレイ製造用シンナー・フォトレジスト現像液の製造、販売
(7) 売上規模   約5億円(初年度計画)
(8) 面積   敷地面積約8,500u 延べ床面積約3,400u
(9) 設備投資   約10億円
(10)生産開始   2005年4月稼働予定
(11)従業員数   13名(当初予定)

日本経済新聞 2004/3/20

ブリヂストンが軽量フィルター プラズマテレビ1割軽く シェア上位2社追撃

 ブリヂストンはプラズマテレビの軽量化や画質向上につながる光学フィルターを開発した。フィルター重量は従来の10分の1で、テレビ本体を約1割軽くできる。すでに大手家電メーカーから受注しており、近く量産を始める。ブリヂストンは同分野でシェア20%弱の世界3位メーカー。独自製品をテコに上位の旭硝子と三井化学を追撃する。

 プラズマテレビ用フィルターは旭硝子と三井化学で合計70−80%の世界シェアを握る。プラズマテレビ市場の急成長を受け、昨年には三菱化学が参入するなど競争が激化している。


2004/5/20 旭化成

大型ペリクル新工場竣工及び第2系列新設について
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2004/el040520.html

 旭化成エレクトロニクス株式会社(社長:鴻巣 誠、本社:東京都新宿区)及び旭化成電子株式会社(社長:中尾 正文、本社:東京都新宿区)は、液晶パネル用大型ペリクルの新工場を竣工するとともに、さらなる品種拡大、大型化にともない第2系列を新設することを決定しましたので、お知らせします。

1. 背景、経緯
  液晶パネルの製造に使用される旭化成電子の大型ペリクルは、大型一括露光機用の
フォトマスクの防塵保護膜として使用されています。液晶パネルは、携帯電話、携帯情報端末、ノートPC、液晶モニター、液晶TV等に使われ需要が拡大していますが、なかでも液晶TVは、従来想定されていた以上に、大型化が急速に進んでいます。この液晶パネルの動きにあわせ、大型ペリクルも需要拡大、大型化が進んでおり、今後もこの傾向が続くものと考えられます。

     
2. 新設する第2系列の内容
(1) 工場立地 : 宮崎県延岡市中川原町5−4960 (旭化成(株) 延岡支社岡富地区)
(2) 総投資額 : 約12億円
(3) 生産能力 : 竣工した新ラインも含めた既存生産ラインの1.7倍
(4) 工期 : 2004年5月着工、2005年3月完工・稼動開始

http://www.asahi-kasei.co.jp/ake/jp/pell/

 


2004/10/04 旭化成

韓国のペリクル販売会社設立について
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2004/el041004.html

 旭化成エレクトロニクス株式会社(本社:東京都新宿区、社長:鴻巣 誠)は、韓国においてペリクルの販売を強化するため販売会社を設立し、本年11月より営業開始しますのでお知らせいたします。

2.新会社の概要
(1)会 社 名:旭化成EMD韓国株式会社
          英文社名:ASAHI KASEI EMD KOREA CORPORATION
(2)代 表 者:代表取締役社長 塚田 泰男
(3)資 本 金:約8億Won (約8,000万円)
(4)本社所在地:韓国京畿道水原市
(5)株     主:旭化成エレクトロニクス株式会社 100%
(6)従 業 員:数名でスタートし順次増員予定
(7)売上高目標:2005年度 20億円を想定
(8)営業開始日:2004年11月1日

「ペリクル」について

<ご参考>
[旭化成エレクトロニクス株式会社]
・事業内容:旭化成株式会社100%出資の事業会社。電子材料および電子部品の
        製造販売を行っています。
・代表者:代表取締役社長 鴻巣 誠
・資本金:30億円(旭化成100%)
・売上高:825億円(2004年3月期)
・従業員数:約1400人

[旭化成電子株式会社]
・事業内容:旭化成エレクトロニクス株式会社100%出資子会社。液晶用ペリクル、
        半導体用ペリクルの他、ホール素子、ホールIC等磁気センサーの製造・販売
        を行っています。
・代表者:代表取締役社長 中尾 正文
・資本金:4億円(旭化成エレクトロニクス100%)
・売上高:150億円(2004年3月期)
・従業員数:約1000人


2004/6/5 日本経済新聞 

コニカミノルタ、表示装置用高機能フィルム、高速生産可能に

 コニカミノルタホールディングスは液晶や有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示装置向けなどの部材事業を拡大する。従来に比べ最大数百倍の速さでフィルムなどの薄膜をつくる技術開発に成功。年内をめどに表示装置に使う高機能フィルムを中心に事業化する。


2004/6/21 出光石油化学

ゼオライト触媒によるアダマンタン新製造プロセスを開発
〜環境負荷を抑え、ArFフォトレジスト原料の安定供給に寄与〜
http://www.ipc.idemitsu.co.jp/

フォトレジスト(感光性材料)の必須原料であるアダマンテート

ArFフォトレジスト用アダマンタン系モノマーメーカーとして、世界マーケットシェアの約70%を有し、No.1サプライヤーとしての地位を獲得しております。


2004/7/1 日本化学工業

中国での合弁会社設立に関するお知らせ
http://www.nippon-chem.co.jp/whats/pho/0407gouben.pdf

 このたび弊社は、中国四川省成都市に電子材料用バリウム塩の生産、販売を目的とする合弁会社を設立いたしましたのでお知らせいたします。

1、設立の目的
 バリウム資源を豊富に産出する中国国内で、品質及び価格の面で競争力のある電材グレードのバリウム塩を製造し、国内製造拠点との相乗効果でグローバルシェアの拡大を目指す。

2、設立する合弁会社の概要

1)会社名   日化(成都)電材有限公司
2)代表者   董事長長田功
総経理竹下淳一
3)事業内容   電材用バリウム塩の製造販売
4)設立   2004年6月10日
5)設立地   中華人民共和国四川省成都市
6)資本金   約2.5億円(設立当初)
7)出資比率   日本化学工業(株) 約51%
岩谷産業(株)    約30%
中国バリウム塩メーカー 約19%
8)従業員数   約25名
9)営業開始予定日   2005年3月
10)今後の見通し   年間約2億円の販売を予定している。

 


2004年9月 クラレ

LCD(液晶ディスプレイ)の需要急拡大に対応する偏光フィルム向けポバールフィルム生産設備の大幅増強について

 当社はLCD(液晶ディスプレイ)に必須の部材である偏光フィルムのベースとなる
ポバールフィルムを、世界のユーザーにほぼ独占的に供給しております。

生産能力の推移

  事業所 増設能力(年) 完工時期 全設備能力(年)
現状 クラレ西条       3,100万u
現在進行中の増設 クラレ玉島   1,500万u 2005年3月   4,600万u
今回決定した増設 クラレ玉島   1,500万u 2005年7月   6,100万u


設備増設の概要
● 場所:クラレ玉島株式会社(岡山県倉敷市)
● 設備能力:年産1,500万u(完工時の全設備能力年産6,100万u)
● 完工時期:2005年7月予定
● 設備投資額:約25億円

クラレ玉島株式会社の概要
● 所在地: 岡山県倉敷市玉島乙島7471番地
● 社長: 橋本克矢
● 資本金: 1,000万円
● 従業員数: 125人
● 敷地面積: 414千u
         (事業所面積365千u・福利関係面積49千u)
● 生産品目: ポリエステル短繊維年産12,000トン
          ポバールフィルム年産1,500万u=工事中

Platts 2005/8/9

Kuraray starts output at Okayama polyvinyl alcohol film plant

Japan's Kuraray Co has started output at a
new polyvinyl alcohol (poval) film plant in Okayama, the company said in a statement.
Kuraray started commercial runs at a 15-mil square meters per year poval film line after completion of test runs,
while a second line with the same production capacity just had entered the trial stage.

Besides the Okayama plant, Kuraray has in Ehime a poval film plant with a yearly production capacity of 31-mil sq m.
The company said that poval film output from the Okayama plant would mostly be taken off by LCD screen makers.
Investment in the project totaled around Yen 5.5-bil ($49-mil).

参考資料





2006年8月10日 クラレ

LCD(液晶ディスプレイ)の需要急拡大に対応する
偏光フィルム向け光学用ポバールフィルム生産能力の増強について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1155176372.pdf

 当社はこのたび、LCD(液晶ディスプレイ)に必須の部材である偏光フィルムのベースとなる光学用ポバールフィルムの生産設備を増設することを決定しました。(年産+3,000万u 完成予定2007年末:増強後の合計生産能力 年産12,100万u)
 大型液晶テレビや液晶モニターなどの急拡大により、LCD市場は飛躍的に伸長しています。当社は、
2005年に光学用ポバールフィルムの生産能力を従来の約2倍(クラレ西条3,1000万u+クラレ玉島3,000万u)に増強し、さらに2007年央の完成予定で3,000万uの増強工事を進めていますが、その後の需要急増に対応するため、追加投資による生産能力増強が不可欠と判断しました。
 これにより、液晶用偏光フィルム向け光学用ポバールフィルムの生産能力は、2007年末までに、現在の約2倍に増強され、旺盛な需要に的確に対応できる体制を築きます。

生産能力(万u/年)
事業所   現状 増強計画 完工時期 増強後
クラレ西条    3,100      3,100
クラレ玉島    3,000      3,000
現在進行中の増設    +3,000 2007年6月  6,000
今回決定した増設    +3,000 2007年末  9,000
合計    6,100  +6,000   12,100

 今回増設する新系列は、2005年にクラレ玉島に設置した設備と同様、LCDの大型化に対応する広幅品の生産が可能です。さらに、昨年開発した光学性能を大幅に改善した新規光学用ポバールフィルム<VF−PE>など、高度な品質要求にも対応できる設備です。
当社は、今後も液晶用偏光フィルム向け光学用ポバールフィルムのトップ企業として、新技術の開発や品質向上を積極的に進め、LCDの 市場拡大に貢献したいと考えております。

設備増設の概要
● 場 所 :クラレ玉島株式会社 岡山県倉敷市玉島乙島7471番地
        (社長:西口 克彦、資本金1,000万円 クラレ100%)
● 設備能力 :年産3,000万u
● 完工時期 :2007年末予定
● 設備投資額:約70億円


日本経済新聞 2004/10/6          発表

半導体の原板製造 凸版、米社を買収
 デュポン系 出荷額、世界首位に


 凸版印刷は5日、米デュポンの半導体フォトマスク(回路原板)製造子会社で米ナスダック市場に上場するデュポンフォトマスク(テキサス州)を約710億円で買収すると発表した。

 凸版が買収のための受け皿子会社をつくり、この会社がデュポンフォトと合併。来年初めにも凸版の全額出資子会社「トッパンフォトマスク」(テキサス州)として発足する。凸版は買収に際し、デュポンフォトの既存株主に1株当たり27ドルを現金で支払う。

▼フォトマスク
 半導体基板のシリコンウエハーに電子回路を焼き付ける原板となる製品。写真のネガフィルムに相当する。半導体の回路線幅の微細化に伴い、フォトマスクの製造技術も一段と高度になっている。


競合企業躍進に危機感 凸版、米社買収 規模拡大で巻き返し


2004年10月5日 凸版印刷

凸版印刷、デュポン フォトマスクを買収することで最終合意
― フォトマスク業界で世界トップに躍進 ―
http://www.toppan.co.jp/aboutus/release/article0157.html

 凸版印刷株式会社 (本社、東京都千代田区、代表取締役社長 足立直樹 以下、凸版印刷) (東証: 7911) とデュポン フォトマスク インク(本社、米国テキサス州ラウンドロック、会長兼最高経営責任者 (CEO) マーシャル ターナー、以下、デュポン フォトマスク) (ナスダック: DPMI)は、このたび、凸版印刷がデュポン フォトマスクの全株式を取得することで最終合意しました。これにより、半導体製造の基幹製品であるフォトマスクの世界トップメーカーが誕生します。


日本経済新聞 2004/10/4

化学が日本産業救う ハイテク材料でリード

 かつて欧米に比べ遅れていた日本の化学産業が、ハイテク製品向け材料などで圧倒的シェアを次々に握り、存在感を強めている。目立たないところで日本製造業の救世主に文字通り「化け」つつある。

付加価値トップ
 国内の化学工業の出荷額は2002年以降、輸送用機械(自動車)に次ぐ2位。付加価値額では2001年以降首位だ。

 

独自の製品続々
 国内の化学関連企業による独自技術の製品が続々登場している。化学技術で日本企業がリードする局面が目立ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2004/10/14 昭和電工

半導体・液晶向け高純度アンモニア 台湾で増設
http://www.sdk.co.jp/contents/news/news04/04-10-14.htm

 昭和電工株式会社(大橋光夫社長)は、半導体、液晶、LED用途に国内外で需要が急伸している高純度アンモニアに関して、今後の需要増大が見込まれる台湾に生産子会社を設立し、日本・台湾の2拠点体制を構築することにより供給能力を増強いたします。

新会社の概要
1.社名 台湾昭和化学品製造股イ分有限公司
2.所在地  (本社) 台北市  (工場) 台南市
3.資本金 70百万台湾ドル (約228百万円)
4.出資比率 昭和電工(株) 80%
         永聖貿易股イ分有限公司 10%
         昭和特殊気体股イ分有限公司 10%

(ご参考)
永聖貿易股イ分有限公司、昭和特殊気体の概要

社名 永聖貿易股イ分有限公司 昭和特殊気体股イ分有限公司
本社所在地 台北市 台北市
資本金 231百万台湾ドル(約750M\) 52百万台湾ドル(約170M\)
設立 1988年4月 1995年10月
事業概要 化学品専門商社 特殊ガス、高純度薬品、廃ガス除害装置
輸出入および再生処理

(注) 昭和特殊気体股イ分有限公司は、昭和電工51%・永聖貿易40%・トーメン9% が
    出資する台湾での化学品販売会社です。


日本経済新聞 2004/10/26                発表

昭和電工 青色LED参入 2008年 売上高200億円目標

 昭和電工は25日、青色発光ダイオード(LED)に参入すると発表した。11月からサンプル出荷を始め、2008年に200億円の売り上げを目指す。同社が手がけるハードディスクの製造技術などを応用し、同分野で基本技術を持つ日亜化学工業(徳島県阿南市)の保有特許には「抵触しない」としている。


2004年10月25日 昭和電工

高出力 青色LEDチップ事業への参入
http://www.sdk.co.jp/contents/news/news04/04-10-25.htm

事業化計画
 当社は、月産30百万個の高出力GaN系青色LEDチップ生産設備を千葉事業所に新設中です。本年11月からサンプル供給を行い、2005年より生産を開始し、2005年中に月間30百万個の販売を目指します。
 当社は本製品について、需要増大に合わせて生産能力を逐次拡充し、2008年には200億円規模の事業への育成を図ります。

3.高出力青色LEDチップの用途
 GaN系青色LEDチップは、近紫外から緑色の波長域(360nm〜530nm)におけるLEDとして使用されており、現在の主な用途は、携帯電話の液晶ディスプレイバックライト用とキーパッド用光源です。


(ご参考)
1.当社の化合物半導体製品群
@ LED向けエピタキシャルウェーハ、チップ
   GaP(黄緑)
   GaAs(赤外)、AlGaAs(赤、赤外)
   AlInGaP(赤色〜黄緑)
A 光ピックアップ向けエピタキシャルウェーハ
   AlInGaP(赤色)… DVD用
   AlGaAs(赤外) … CD用
B 光通信向け単結晶ミラーウェーハ、エピタキシャルウェーハ
   InP
C 高周波通信向けエピタキシャルウェーハ
   InP、GaAs

2.用語について
*1)フリップチップ

LEDチップの上面(エピ面)側から両電極を取り、天地をひっくり返した状態で実装するタイプのチップ(図1参照)で、以下の特長を有する。
ワイヤーボンディングで実装するタイプの、発光面が上面にある最も汎用的なLED素子構造であるフェースアップ構造(図2参照)に対し、従来の下面である基板を透明化することで全面にわたって光を取出せる。
エピ面側に適切な反射機構を付加することで、さらに光の取出し効率を高めることができる。
下側となる電極面を金バンプ(ボール)またはハンダで直接実装できるため、小型化が可能となる。
放熱特性の向上や信頼性特性の向上が期待されるため、将来、車載用LED、一般照明用LED用として市場が拡大するものと期待されている。

*2)光ピックアップレーザーダイオード

図1 フリップチップの実装図     図2 フェースアップチップの実装図