2009年8月31日 シャープ

中国における液晶パネル生産プロジェクトの受注・契約調印について

 シャープは、南京市と南京中電熊猫信息産業集団有限公司(以下、CECパンダ)が設立した液晶事業会社「南京中電熊猫液晶顕示科技有限公司より、第6世代(1.5×1.8m)液晶パネル生産プロジェクトを受注し、本日、契約書に調印しました。

当社は、
液晶の生産技術およびノウハウを提供するとともに、亀山第1工場の最先端生産技術を盛り込んだ第6世代生産設備を売却することで、新会社が南京市において進める第6世代液晶パネル工場の建設と生産に協力してまいります。工場は、2011年3月までの稼動を予定しています。

また、中国における液晶パネルの需要拡大に応えるため、当社は、第6世代の液晶パネル生産に続き、南京市、中国電子信息産業集団有限公司(CEC)と、
第8世代(2.16×2.46m)の液晶パネル生産の合弁事業について協議を進めていくことを確認しました。

第7世代(1.87×2.2m)
第9世代(2.4m×2.8m)
シャープは最新鋭となる第10世代(2
.85m×3.05m)のパネル工場(堺市)の稼働を10月に控えてiいる。

中国最初の第6世代液晶パネル生産ライン,BOEが合肥で建設開始

2009年4月17日 ... 中国Heifei BOE Optoelectronics Technology Co.,Ltd(合肥BOE)は,中国で最初の第6世代TFT液晶パネル生産ラインを安徽省の合肥市で建設を開始した。

さらに、当社は中国における液晶および液晶テレビ事業の強化を図るため、これら液晶パネル生産プロジェクトに合わせ、液晶パネルから液晶テレビに至る設計開発を行う「液晶設計開発センターを2010年4月に南京市に設立する予定です。

シャープは、南京市で2001年に液晶テレビの組み立てを、2006年には液晶モジュールから液晶テレビまでの一貫生産を行っていますが、この度の液晶パネル生産、開発センターの設立により、中国において設計開発、液晶パネルおよびモジュールの生産、そして液晶テレビの組み立てまでを行う垂直統合体制を構築します。これに伴い、関連企業の進出が進み、「南京市クリスタルバレー」が構築されることを期待しています。

シャープ/CEC:第8世代の液晶パネル生産に関する確認
シャープ/南京中電熊猫液晶顕示:第6世代の液晶パネル生産に関する契約
シャープ(100%):シャープ開発センター
中国電子信息産業集団(CEC) 70% 南京中電熊猫信息産業集団
(CECパンダ)
南京中電熊猫
液晶顕示科技
江蘇省 15%
南京市 15%

南京でのシャープ垂直統合体制
  シャープ開発センター:液晶パネル、液晶モジュール、液晶テレビに関する設計開発
  CECとのJV:液晶パネルと液晶モジュール生産
  シャープ(既存):液晶モジュールから液晶テレビまでの一貫生産

 

2009/4/8 経営戦略説明会
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/event/policy_meeting/pdf/shar090424_1.pdf

 新しいビジネスモデルによる事業展開
 (国内一貫生産の方針を転換)

  消費地生産でのValue Chain の確立(前半工程の現地化)
  現地有力企業とのアライアンス
         ↓

   投資額の最小化による投資効率の最大化 Cashflow 改善

 

クリスタルバレー構想は、液晶ディスプレイなどフラットパネルディスプレイの組み立て工場およびその要素技術を持つ企業や研究機関を誘致することを核とする青森県・三重県の政策のことである。
青森県の「むつ・小川原工業団地」の再建策の議論の中から、青森クリスタルバレー構想が生まれた。1999年4月に青森県庁内に検討委員会が設置され、7月に中間提言という形で提案がなされた。 進出企業は1社のみ

三重県のクリスタルバレー構想は、2000年当時の知事であった北川正恭がシャープ本社を訪問し、シャープ経営陣に三重県への液晶産業集積を要請を主としたトップセールスを行ったことに始まる。
2004年1月、シャープ亀山工場が稼動を開始。シャープ工場進出決定後、2002年2月から2004年までに日東電工、凸版印刷など20社を超える液晶関連企業が三重県に進出を決めた。さらに2006年8月にはシャープ亀山第二工場が稼動を開始した。

特定の産業を集中的に集積することで相乗効果を狙い、雇用・税収などの増加などを期待している。

山形県も同様に「有機ELバレー構想」を進めている。

当社は、世界のテレビメーカーの旺盛な液晶パネル需要に対応するため、亀山第2工場の生産能力を本年8月から引き上げており、堺市の液晶パネル工場を本年 10月から稼動させます。この度の中国での液晶パネル生産開始により、コスト競争力の高いグローバル生産体制の構築を図ってまいります。

<第6世代の液晶パネル生産に関する契約内容>

■契約者:シャープ、南京中電熊猫液晶顕示科技有限公司

■契約内容:第6世代の液晶パネル生産技術供与および亀山第1工場の生産設備売却を含む生産立ち上げプロジェクトを受注

■建設予定地:江蘇省南京市

■生産品目:液晶パネルと液晶モジュール

■投入能力:月8万枚(稼動当初は月6万枚)

■着工時期:2009年11月(予定)

■稼動時期:2011年3月まで(予定)

<第8世代の液晶パネル生産に関する確認内容>

■確認者:シャープ、南京市、中国電子信息産業集団有限公司

■確認内容:第8世代の液晶パネル生産の合弁事業

■工場建設予定地:江蘇省南京市

■生産品目:液晶パネルと液晶モジュール

■稼動時期:未定

<シャープ開発センターの概要>

■運営者:シャープ(100%出資)

■目的:液晶パネル、液晶モジュール、液晶テレビに関する設計開発

■建設予定地:江蘇省南京市

■設立時期:2010年4月(予定)



※1 南京中電熊猫信息産業集団有限公司(CECパンダ)の概要

・本社所在地:江蘇省南京市

・概要:国営の中国電子信息産業集団有限公司が70%、江蘇省および南京市が各15%を出資する電子・情報通信企業集団

・資本金:10億元(約130億円)

※2 中国電子信息産業集団有限公司(CEC)の概要・・・CECパンダの親会社

・本社所在地:北京市海淀区

・概要:国務院国有資産監督管理委員会が直轄する中国最大級の電子・情報通信企業集団

・資本金:79億元(約1,000億円)


2009年4月8日

堺市に建設中の液晶パネル新工場を10月に稼動

シャープは、大阪府堺市に建設中の「21世紀型コンビナート」内の液晶パネル工場を、本年10月に稼動いたします。

液晶テレビの世界需要は景況悪化 から、一時的に踊り場を迎えたものの、今後、中国をはじめとする新興国を中心に、ますます拡大するものとみています。これらの旺盛な需要に対応すべく、現 在フル操業となっている亀山第2工場に加え、かねてより稼動に向けて準備していた本工場について量産化の検証が完了したことから、操業を開始することを決 定いたしました。

本工場は、世界初の第10世代マザーガラスの採用に伴い、数々の革新的な液晶技術を導入しており、広大な敷地に進出する関連企業と連携し、21世紀型の垂直統合事業を展開いたします。

当社は、今後この世界最先端の工場で、液晶パネルのさらなる性能向上とより一層のコスト競争力を実現してまいります。

■「21世紀型コンビナート」液晶パネル工場の概要

・ 稼動時期 :2009年10月(予定)
・ 着工時期 :2007年11月
・ 投入能力 :月72,000枚(稼動当初は月36,000枚)
・ 投資額 :約3,800億円(新工場の全土地代含む)
・ マザーガラスサイズ :2,880mm×3,130mm(第10世代)
・ 主な生産品目 :40型・50型・60型クラスの大型テレビ用液晶パネル
・ 所在地 :大阪府堺市堺区匠町1番地