日本とアジアの石油化学の現状その他を、各社のホームページや新聞雑誌情報を基にまとめ
た個人のデータベースです。


 他のページへ   トップページ   ハイテク分野(目次)  

                                    連絡先 knak@js2.so-net.ne.jp            

   

        

化学工業日報 2000/8/29

住友化学、韓国でLCDフィルター用顔料分散レジスト生産


現地子会社・東友ファインケムの益山(イクサン)工場において今夏中にも新設備が完成、操業を開始する。同社は関連会社であるCFメーカー、新エスティーアイテクノロジー向けに限って同レジストを製造しているが今回、大阪工場との2元供給体制が構築されるとともに、初めて外部企業にも販売する。


1997/9/25 住友化学

米・オーリン社とのフォトレジストの事業提携について
  
 http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/19970925.pdf


半導体製造用感光樹脂であるフォトレジストについて、米国・オーリン社と事業提携

1. オーリン社に対し、住友化学の技術によるi 線用フォトレジストについて、欧米地域における独占製造実施権を供与する。
2. 同時に、欧米地域におけるi 線用フォトレジストの非独占販売権を供与する。
3. 住友化学は、欧米での販売用に、オーリン社にi 線用フォトレジストを製造委託する権利を有する。

 


1996/11/5 住友化学/和光純薬

KrF エキシマレジストにおける提携について
  
 http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/19961105.pdf


住友化学と和光純薬は、このたび、半導体製造用感光樹脂であるフォトレジストの次世代高集積度用フッ化クリプトンエキシマレーザーフォトレジスト(KrF エキシマレジスト)に関し、両社で協力して事業を推進することで合意いたしました。

和光純薬が保有するKrF エキシマレジストに関する技術を住友化学にライセンスし、両社にて、生産管理・品質管理を含む生産技術の共有化、研究・開発面での交流、特許をはじめとする知的財産の有効活用など、本レジストの研究開発、生産、販売の各面にわたって、提携して事業を進めることにしています。


日刊工業新聞 2003/6/19

住化、ArFレジストを強化−07年に10倍の100億円目指す

フッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザーを光源とする露光装置に対応した同樹脂について年間15億―20億円を投じて、微細加工に適した製品など顧客の要求に沿った開発を進める。


1996/6/17 住友化学

韓国におけるフォトレジストの生産開始について
   
http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/19960617.pdf

韓国内での、フォトレジストの生産ならびに販売については、住友化学の関係会社で電子工業用高純度薬品の生産・販売会社である「東友半導体薬品株式会社」が行うこととしています。

【計画の概要】
1 .生産品目   フォトレジスト
2 .投資額   約20 億円
3 .事業主体   韓国 東友半導体薬品(株)
4 .生産能力   当初10 万ガロン/年
5 .生産開始   1997 年夏(予定)
6 .製造技術   住友化学からライセンス
     
【東友半導体薬品(株)の概要】
1 .社名   東友半導体薬品株式会社
2 .本社   大韓民国全羅北道京城(ソウル)市
3 .社長   ハン ユーサブ
4 .資本金   130 億ウォン
5 .出資比率   韓国・東洋化学工業50 %、住友化学40 %、伊藤忠商事10 %
6 .設立   1991 年12 月
7 .従業員   約100 名
8 .事業内容   電子工業用高純度薬品の製造および販売(韓国内シェア60 %)
9 .売上高   16 ,297 百万ウォン(約20 億円)[ 1995 年12 月期]
10 .工場   全羅北道益山(イクサン)市

 


1998/2/3 住友化学

韓国・東友半導体薬品の株式取得について
  
 http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/1newsrelease/pdf/19980203.pdf


韓国における半導体用高純度薬品および半導体用感光樹脂フォトレジストの製造・販売会社である東友半導体薬品株式会社(本社:全羅北道イクサン市)に関し、韓国側親会社である東洋化学株式会社(本社:ソウル市)の出資持株(50 %)を購入し、出資比率を90 %とすることにいたしました。(東友半導体薬品の新出資比率:住友化学90 %、伊藤忠商事:10 %)

住友化学と東洋化学は、1991 年12 月、伊藤忠商事株式会社とともに、半導体用高純度薬品の製造と販売を目的に、東友半導体薬品を設立(出資比率:東洋化学50%、住友化学40%、伊藤忠商事10%)


2011/10/7  日本経済新聞    

住友化学、スマートフォン用半導体部材を増産
  40億円投じ倍、ウエハー不足懸念受け

 住友化学はスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やタブレット端末の電子部品に使う半導体ウエハーの生産を2013年春までに現在の2倍に増やす。約40億円を投じて千葉工場(千葉県袖ケ浦市)の設備を増強する。スマホは信号制御などの電子部品を従来の携帯電話より大量に搭載するためウエハー不足の懸念も広がっており、安定供給体制を整える。

 増産する「エピタキシャルウエハー
 epitaxial wafer」は、スマホのアンテナスイッチや電波信号増幅などの高周波部品を作るのに欠かせない部材。ガリウムヒ素の基板にアルミニウムやインジウムなどを原料とする超極薄の特殊な層を形成する。高速で信号を処理することができ、耐熱性に優れるといった特長がある。

 住友化学は日立電線と並ぶ世界大手で、ここ数年、国内の大手電機メーカーなどから増産要請が相次いでいた。今回、千葉工場には新棟を建設するとともに、従来より2インチ大きい直径6インチのウエハーを生産できる最新設備を導入する。年間50億円の売上高を、15年までに100億円に拡大する計画だ。

 スマホ以外の用途を含むエピタキシャルウエハー全体で住友化学の世界シェアは1割強とみられる。今回の増産対応によって、2割に迫る可能性がある。

 さらに同社は今回のウエハー成膜技術を応用し、次世代パワー半導体に使う窒化ガリウムウエハー生産への参入も検討する。パワー半導体は電流を交流から直流に換えたり、電圧や周波数を効率的に調整したりする機能を持つ。現在は家庭用エアコンやIH調理器などで一部使われているが、今後は省電力が必要とされるエコカー向けの大幅な需要増が期待される。将来の成長分野と位置付け研究開発を加速する。


2021年02月08日 住友化学    

大阪工場で最先端プロセス向け半導体フォトレジストの生産能力を増強

住友化学は、このたび、液浸ArF(フッ化アルゴン)、EUV(極端紫外線)などの最先端プロセス向け半導体フォトレジストについて、大阪工場(大阪市此花区)の製造ラインを増設し、生産能力を引き上げることといたしました。新製造ラインの稼働開始は2022年度上期を予定しています。

フォトレジストは、半導体製造工程におけるパターン形成に使用される感光性樹脂です。住友化学は、各種ファインケミカル事業で培った有機合成技術をベースに高い製品設計・評価技術を確立し、大阪工場を中心とした製造・研究・販売集約によるタイムリーな顧客対応力などを生かして事業を拡大してきました。

特に、微細化工程で主として使用される液浸ArF露光用レジストについては、性能優位性と品質安定性により世界的に高いシェアを占めています。また、新たな光源であるEUV露光用レジストについても、採用が決定している有力顧客の量産化スケジュールに応じて出荷の増加を見込むとともに、着実な新規受注獲得に向けてさらなる微細化ニーズに沿った開発を進めています。

2019年度には、先端フォトレジストプラントを新設したことに加え、開発効率向上や品質保証体制強化を目的としたクリーンルームの新棟建設および新規評価装置の導入計画を決定しました。これら直近3年間の投資額は100億円を超え、一連の供給体制整備の一部は経済産業省の「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」の対象事業に採択されました。

半導体デバイス市場は、5Gスマートフォン需要の増加に加え、在宅勤務などライフスタイルの変化に伴いパソコンやデータセンター関連機器の需要増加を背景に伸長を続けており、液浸ArFをはじめとする先端フォトレジストの需要は今後も年率6%の拡大が見込まれています。そのため、住友化学は今回、19年度に設置した先端フォトレジストプラントに新たな製造ラインを増設し、同プラントの生産能力を約4倍に引き上げる決定をしました。同じく22年度上期に完成予定である開発・評価体制強化に向けた新棟建設と合わせ、22〜24年度の次期中期経営計画期間において飛躍的な事業規模拡大を目指します。なお、データ通信のさらなる高速化や大容量化などにより、半導体市場は今後も継続的な成長が見込まれ、25年頃には当社の生産能力は逼迫が予想されるため、長期的な需要を見据えて一層の体制強化を検討していく考えです。

住友化学は、中期経営計画において「ICT」を重点分野の一つと位置付けています。引き続き、フォトレジストをはじめとする半導体材料事業の成長を通じて、Society5.0に代表されるスマート社会やスマートモビリティの実現に欠かせない半導体産業の発展に貢献してまいります。