日本とアジアの石油化学の現状その他を、各社のホームページや新聞雑誌情報を基にまとめ
た個人のデータベースです。

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(コンパウンド続き)                                   Back

 

山陽化工株式会社(SANYO KAKO CO. ,LTD.)

本社   東京都中央区日本橋室町4-6-2
創業設立   1959年4月
事業内容   プラスチックス コンパウンド
プラスチックス用着色剤 製造販売
プラスチックス加工用機械及び周辺機器の販売
従業員数   185名(2002.4.1現在)
     
海外合弁会社   7工場(7ヶ国) 
シンガポール,タイ,インドネシア,マレーシア,フィリピン
香港(中国),アメリカ(メキシコ)
年商   100億円(2002年3月決算)

会社の沿革

1957年 7月   山陽色素株式会社に合成樹脂化工課を設置。
熱可塑性合成樹脂の着色加工ならびに合成樹脂用着色剤の製造開始。
1959年 4月   合成樹脂化工課を発展的解消し、山陽化工株式会社を設立。
1959年 7月   横浜市港北区に関東工場を完成稼動。 1984年埼玉県羽生市に移転。
1960年 12月   大阪府寝屋川市に関西工場を完成稼動。

SANYO-IK COLOR (PTE) LTD. :JURONG SINGAPORE
  1978年 10月 山陽化工と稲畑産業の共同出資シンガポールに設立
   
SIK (THAILAND) LTD.:SAMUTPRAKARN, THAILAND
  1987年 7月 山陽化工と稲畑産業の共同出資タイに設立
   
S-IK COLOR PHILIPPINES INC. :THE PHILIPPINES
  1989年 7月 山陽化工と稲畑産業の共同出資フィリピンに設立
   
SIK COLOR (M) SDN. BHD. :KULAI JOHOR MALAYSIA
  1994年 7月 山陽化工と稲畑産業の共同出資マレーシアに設立
   
SANYO-IK COLOR(H.K) LTD. [ 山陽稲田複合塑料(香港)有限公司 ]
     [HEAD OFFICE] KOWLOON, HONG KONG、
     [FACTORY] 中国廣東省東莞市石龍鎮西湖區温泉路工交西湖工業區
  1995年 10月 山陽化工と稲畑産業の共同出資で事務所を香港に、工場を中国に設立
   
PT. S-IK INDONESIA
  1995年 10月 山陽化工と稲畑産業の共同出資インドネシアに設立
   
SANYO PLASTICS COMPOUND AMERICA INC. :CHULA VISTA CA. USA
SANYO PLASTICS COMPOUND MEXICO S. A. de CV. :BAJA CALIFORNIA MEXICO
  1997年  山陽化工とニチメンの共同出資で6月、事務所をアメリカに、
       7月、工場をメキシコに設立
   
稲畑工貿(大連保税区)有限公司 :中国大連市
  稲畑産業が子会社や合弁会社を通じて95%出資

   


日本経済新聞 2002/12/2

繊維・化学各社 中国で高機能樹脂拡充
 現地生産の家電・自動車用

東レは深セン市と上海市でナイロンなどの樹脂に難燃剤や着色剤を加え、機能を高めるコンパウンド(成型前材料)の製造設備を増強。

帝人化成、旭化成などはコンパウンドのほか高機能樹脂も生産する。家電・OA機器や自動車メーカーが中国生産を強化、樹脂製品の高機能化が求められるのに対応する。

 


2003/1/9 三井化学

米国PPコンパウンド関係会社の統合について   
     
http://www.mitsui-chem.co.jp/



ATC Inc.(ATC)と、Color & Composite Technologies, Inc.(CCT)とを本年1月1日をもって統合し、Advanced Composites, Inc.(ACI)を設立


 また、当社は、日本及び北米以外にも次のPPコンパウンド事業拠点を有しております。

  タイ : Grand Siam Composites Co. Ltd.、生産能力22千トン/年
  中国 : 上海三井複合塑料有限公司、生産能力24千トン/年
  欧州 : Mitsui Chemicals Europe GmbH 外部委託10千t/年

(別 紙)

統合新会社ACIの概要
  1.社名   Advanced Composites, Inc.
  2.設立   2003年1月1日
  3.資本金   14.1百万USドル
     出資比率   Mitsui Chemicals America Inc.(MCI−A) 
三井物産(含Mitsui Plastics Inc.) 
丸紅アメリカ
62.8%
27.0%
10.2%
  4.本社    オハイオ州シドニー
  5.工場    <工場名/設備能力(千トン/年)>
 ・オハイオ工場     65
 ・テネシー工場     44
 ・メキシコ工場(注)  11
            計 120
(注)ACIの100%出資関係会社 Advanced Composites Mexicana S.A de C.V
  6.社長   河合洋一
  7.従業員   430名
  8.事業内容   樹脂コンパウンドの製造・販売
  9.売上高   170百万USドル(2002年度ATC・CCT落付計)  

 


2003/03/26 LNP/ 旭ファイバーグラス

LNPエンジニアリング・プラスチックス 旭ファイバーグラス社と戦略的業務提携を締結
  旭ファイバーグラス社は長繊維強化複合材料「Verton®」をLNP社に製造
    
http://www.afgc.co.jp/whatsnew/20030328lnp/news_lnp.htm



 ゼネラル・エレクトリック(GE)プラスチックス傘下の
LNPエンジニアリング・プラスチックス
 旭硝子(株)の100%子会社旭ファイバーグラス(株)(AFGC)との戦略的業務提携

 AFGCがLNPの仕様に基づき、長繊維強化熱可塑性樹脂「Verton®」の製造と供給を行う

 


2003/9/4 ゴムタイムス   http://www.gomutimes.co.jp/dailynews.htm

リケンテクノス   日本ポリオレフィンのTPO事業を引き受け

リケンテクノスは日本ポリオレフィンの有するオレフィン系熱可塑性エラストマー(商品名=オレフレックス)の製造・販売の権利を引き継ぐ

日本ポリオレフィンは9月1日付で日本ポリケム鰍ニPE事業の統合が決定しており、PE事業への集中を図る。

 *日本ポリオレフィン川崎工場で製造


リケンテクノスの熱可塑性エラストマー

         http://www.rikentechnos.co.jp/products/fine.html

 理研の熱可塑性エラストマーは、当社の長年のPVC事業やプラスチックスコンパウンド事業に携わる中で蓄積された配合、混練技術を、SBC系、TPE系に応用展開することによりその優れたゴム弾性をいかし、市場ニーズに合うように機能化したユーザーフレンドリーな材料です。レオストマー、マルチユーズドレオストマー、アクティマー、ハイパーアロイアクティマー、トリニティ等お客様のご要望に沿うよう多くのシリーズを取り揃えています。

レオストマー
 レオストマーはハードセグメントにPSソフトセグメントにゴム分子を持つスチレン系エラストマーのコンパウンドです。ハードセグメントがPSであるため耐熱変形性や耐油性に劣りますがほかのTPEと比較してゴムらしく、低硬度で弾性、常温付近での優れた圧縮永久歪などの特徴があります。また衛生性にも優れ医療用から食品用のグレードも有ります。

マルチユーズドレオストマー
 マルチユーズドレオストマーはPEを主体とするオレフィン系エラストマーです。コストパフォーマンスに優れ透明グレードや食品用グレードも有ります。

アクティマー
 アクティマーはスチレン系エラストマーであるレオストマーに、高温でのゴム弾性、耐油性などを付与して、一層の高機能化を実現した動的架橋熱可塑性エラストマーです。コンパウンド製造時に架橋されているため成形時には一般の熱可塑性樹脂と同様に成形できます。

トリニティ
 トリニティは耐油性がアクティマーに比べ若干劣りますが圧縮永久歪や機械特性は同等以上のコストパフォーマンスに優れた動的架橋熱可塑性エラストマーです。ノンハロゲン難燃グレードも有ります。


2003/09/12 富士経済

高機能熱可塑性エラストマー市場調査を実施
−自動車分野は2002年市場規模53,010t、2008年には67,070tの予測−
   
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=54809

 


2003年10月16日 クラレ                 熱可塑性エラストマー事業の米国での増強

熱可塑性エラストマー生産設備の増設について
   
http://www.kuraray.co.jp/press/2003/031016/031016.html

鹿島事業所(茨城県鹿島郡神栖町)の熱可塑性エラストマー(水素添加スチレン系エラストマー:当社商標<セプトン><ハイブラー>)の生産設備を年産4,000トン増設し、年産23,000トンとすることを決定しました。この設備は2005年1月から稼働する予定で、米国子会社(年産12,000トン)と合わせた当社グループの生産能力は年35,000トンとなります。

 

概要

場  所 当社 鹿島事業所(茨城県鹿島郡神栖町 事業所長:執行役員 草野 学)
生産能力 現状      年産 19,000トン  
    今回増強   +4,000トン 稼働開始予定:2005年1月
    計       年産 23,000トン
設備投資額 約15億円

 


2004/03/23 三井化学

中国におけるポリプロピレン自動車材新会社設立について
http://www.mitsui-chem.co.jp/whats/040324.pdf

 当社(社長:中西宏幸)は、中国におけるポリプロピレン(PP)自動車材事業の強化を図るため、新たに本年5月、製造・販売・技術サービスの諸機能を持つ新会社を中国華南地区に設立することを決定いたしました。

<新会社の概要>
 1)会社名 :三井化学複合塑料(中山)有限公司<仮称>
 2)出資形態:三井化学100%
 3)所在地 :広東省中山市 中山火炬高技術産業開発区
 4)事業内容:PP自動車材の製造・販売
 5)設備能力:15千トン/年
 6)操業開始:2005年春

2006/6発表

三井化学複合塑料(中山)有限公司の会社概要
(1) 設立:2004年4月
(2) 資本金:9.23百万ドル(US)
(3) 出資:三井化学・プライムポリマー70%、セメンタイケミカル20%、他10%
(4) 本社・工場:中国 広東省中山市





[別紙]
   最新版
三井化学グループの世界におけるPP自動車材事業拠点            (単位:千トン)

地区 会社名 本社所在地 生産能力
(05年予定)
日本 三井化学株式会社 東京    200
北米 Advanced Composites Inc. 米国オハイオ州    135
Advanced Composites Mexicana s.a. de c.v. メキシコ     12
欧州 Mitsui Chemicals Europe Gmbh ドイツデュッセルドルフ    (10)*
タイ Grand Siam Composites Co., Ltd. バンコク     40
中国 上海三井複合塑料有限公司 上海     24
新会社<仮称>:三井化学複合塑料(中山)有限公司 広東省中山市     15
合計      436

*欧州は外部生産委託

 


日刊工業新聞 2004/3/29

大日精化、中国・昆山拠点が稼働

 大日精化工業が中国・江蘇省昆山市に建設を進めていた各種樹脂向け着色剤などの量産拠点「昆山大日化工有限公司」がこのほど完成、本格的な稼働を開始する。大日精化工業出資をマジョリティに台湾のエポキシ樹脂硬化剤メーカー、台湾業旭亜科技との合弁により昆山市の高科技工業園で樹脂向け着色剤、特殊機能塗料など年間約1000トン規模の新工場を整備していたもの。
 


2004/4/26 東洋インキ製造

プラスチック用着色剤・コンパウンド 華南新会社(工場)設立について
http://www.toyoink.co.jp/news/2004/04042701.html


設立内容:
新会社名  珠海東洋塑料有限公司
場所     中国 広東省珠海市
資本金    450万USドル(総投資金額 900万USドル)
設立     2004年3月設立
工場稼動  2004年11月予定
土地面積  約19,000平方メートル
生産能力  第一期 7,200トン/年
生産品目  プラスチック用着色剤および樹脂コンパウンド


2004年6月10日 信越ポリマー

信越ポリマーの化成品事業、中国に進出
アジアにサプライチェーン拡大
http://www.shinpoly.co.jp/topics/news/20040609.html

 信越ポリマー株式会社(本社 東京、社長 日浦 致、資本金 116億円)は、化成品事業の海外展開に乗り出すことにしました。第一弾として7月をめどにに塩ビコンパウンドの量産体制を敷き、現地に進出している自動車メーカーに対して高品質な塩ビコンパウンドを現地調達できる体制を整えます。


まず、高重合系高付加価値のコンパウンドの量産を7月から開始し、今後は、当社の戦略商品である高付加価値コンパウンド(塩ビ系熱可塑性エラストマー)「エクセラスト」の量産を検討していきます。すでにユーザーの評価も終わり、900トン/半期の量産体制に入ります。
初年度の年間販売量は2,000トン、3年後をめどに4,000t/年トンに拡大させていく計画。


化学工業日報 2004/6/10

中国・深洲でOEMによる量産体制を構築したもので、現地に進出している自動車部品メーカー向けに供給する。

 


2004年7月12日 住化カラー

北米新会社(住化カラー・アメリカ)設立について
http://www.sumikacolor.co.jp/12.htm

 住化カラーは、北米におけるポリオレフィン等の着色コンパウンド事業を展開するため、「Sumika Color America, Inc.」を、このたび設立いたしました。事業開始は来年1月を予定しており、当面の生産は、現地コンパウンダー(アメリカ合衆国テネシー州)に委託して行います。

〔新会社の概要〕
1.社 名 :Sumika Color America, Inc.
2.資本金 :50万米ドル
3.株 主 :住化カラー100%
4.本 社 :アメリカ合衆国デラウエア州
5.社 長 :山守 雅彦
6.事業内容 :合成樹脂コンパウンド、着色剤、各種添加剤などの製造・販売


2004/10/14 大日本インキ化学工業

中国・張家港における導電・磁性コンパウンドの生産開始について
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=83827

 当社は、中国・江蘇省張家港市に、導電・磁性コンパウンド事業の拡大と生産拠点の再構築による収益力向上を目指して、かねてより導電・磁性コンパウンドのプラント建設を進めてきましたが、さきごろ完成し、10月より本格生産を開始しました。

 当社は、成長著しい中国・華東地区においてDICグループとして積極的に取り組むために、張家港保税区内の江蘇揚子江国際化学工業園に、約20万平方メートルの土地使用権を取得するとともに、100%出資による子会社、張家港迪愛生化工有限公司を設立し、複数の事業部門が同一の用地で事業を行う複合工場の建設を進めています。

 このたびの導電・磁性コンパウンドプラントは、その第一弾として稼動を開始したもので、年産能力10,000トン。
導電コンパウンドは半導体の後工程分野で必要なIC運搬用トレーの材料として、また磁性コンパウンドは小型モーターの成形材料として使用されるもので、華東地区では上海を中心に市場拡大が顕著になっています。当社では張家港をグローバルな生産拠点として位置づけ、中国国内はもちろん、日本や東南アジアにも供給していくこととしています。
 さらに現地で需要が急増している繊維用原液着色剤の生産を2005年7月より開始し、液状油性・水性着色剤の生産も計画しています。

 なお現在、当社は張家港において、導電・磁性コンパウンド、繊維用原液着色剤の他、ウレタン樹脂、改質剤、塗料用樹脂など合成樹脂のプラントを建設しており、来春からの生産開始を予定しています。また、当社グループでは星光PMC株式会社が製紙用薬品で進出することとしており、当社と東亞合成株式会社との合弁会社、張家港東亞迪愛生化学有限公司も紫外線硬化型モノマーの工場を建設しています。


チッソ 2004/11/29

ファンクスター(ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂)の米国展開について

 チッソ株式会社(本社:東京都中央区、社長:岡田俊一)とAudia Group Inc.(本社:米国ペンシルバニア州 CEO:Robert Andy)は、チッソの
ガラス強化熱可塑性樹脂「ファンクスター」に関し、米国での製造及び販売を行う合弁会社(JV)設立のためのフィージビリティースタディー(FS)を開始することに合意しました。

 本FSにおいては、チッソの技術による生産能力10,000トン/年のプラント建設及び事業運営の可能性を検討する予定です。
 ファンクスターは、チッソ独自の技術により開発された射出成形用ガラス長繊維強化樹脂で、優れた剛性と耐衝撃性を有し、従来のスタンパブルシートによる成形品と同等の性能が射出成形により可能となり、格段に生産性の向上が期待できる高機能性樹脂です。                 
 チッソは、1994年のファンクスター発売以来、家電、工業部品及び自動車分野等の機能部品、大型構造用部材として幅広い用途展開を図っており、自動車用構造部材を中心に販売が拡大しています。
なお、ファンクスターについては、
国内向けは三菱化学グループと共同で運営している日本ポリプロ株式会社(本社:東京都港区、社長:高下悦仁郎)が販売しており、海外向けはチッソ独自で販売を行っています。

Audia Group inc.について

 Audia Group Inc.は、Washington Penn Plastic Co.,Inc.、Uniform Color Company及びSouthern Polymers,Inc.を傘下とし、多様な機能性ポリマー、ポリオレフィンコンパウンド及びカラーマスターバッチの開発、製造、販売を行っており、自動車、電器、包装、住宅、及び商業建築などの分野で米国のみならず国際市場に様々な製品とサービスを提供しています。


2005/5/10 チッソ

ファンクスター(ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂)の米国展開について

 チッソ株式会社は、チッソのガラス長繊維強化熱可塑性樹脂「ファンクスター」に関し、米国での製造及び販売を行なう会社を設立し、米国における事業を開始することに致しましたのでお知らせいたします。

 ファンクスターは、チッソ独自の技術により開発された射出成形用ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂で、優れた剛性と耐衝撃性を有し、従来のスタンパブルシートによる成形品と同等の性能が射出成形により可能となり、格段に生産性の向上が期待できる高機能性樹脂です。
 当社はファンクスターの米国展開に先立ち、北米における多岐にわたる事業会社を統括し、管理部門の合理化、経営資源の最適配分及び新規事業の展開を加速することを目的とした新会社、
North American Chisso Corp.を設立しました。さらにこの新会社の全額出資により、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂「ファンクスター」の北米展開を図るための製造販売会社 COMUSA LLC を設立し、チッソの繊維事業の提携先であるジョージア州FiberVisions社のコビントン工場内に新たに能力10千トンの生産設備を設置し、現地への供給体制を強化するとともに、デトロイトでの営業拠点設置により顧客へのサービスの向上を図り、北米の自動車産業などへの新たな事業展開を図って参ります。

【新会社の概要】
・会社名:  COMUSA LLC
・事業内容: ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂「ファンクスター」の製造及び販売
・設 立:  2005年4月
・本社・営業所: ミシガン州デトロイト
・工 場:  ジョージア州コビントン
・竣工予定: 2005年12月
・出荷開始予定: 2006年1月
・資本金:  300万ドル (North American Chisso Corp. 100%)
・生産能力: 10,000d/年

【参考】
North American Chisso Corp.の概要
・会社名:  North American Chisso Corp.
・事業内容: 北米における事業会社の統括及び管理事務の業務受託、新規事業等の探索
・設 立:  2005年4月
・本 社:  ニューヨーク州 ライ市(Rye)
・資本金:  320万ドル (チッソ 100%)


2003年02月24日 チッソ

ガラス長繊維強化樹脂プラントを10,000tに増設
http://www.chisso.co.jp/info/pres/pres030224.html

 チッソ株式会社(本社:東京都中央区、社長:後藤舜吉)は、ガラス長繊維強化樹脂「商品名:ファンクスター」の製造設備を、本年3月完成の予定で、年産10,000トンに増設します。現在、チッソ石油化学(株)五井製造所内で建設を進めており、プラントの完成により、ガラス長繊維強化樹脂としては、国内最大の生産能力となります。
 今回の増設は、自動車業界で急速に進行しつつある「モジュール化」に対応するもので、主に、自動車用大型構造部材(フロントエンドモジュール、ドアモジュール等の基材)用として材料供給を行います。
 ファンクスターは、当社独自の技術により開発した、射出成形用のガラス長繊維強化樹脂で、94年に発売以来、家電、工業部品及び自動車分野の機能部品、大型構造部材用として、幅広い用途展開を行ってきました。昨年よりマツダの “アテンザ”、“デミオ”のフロントエンドモジュール、ドアモジュール用基材として採用されたのをはじめ、日産自動車向けの構造部材用として、カルソニック・カンセイに対しても供給を開始しました。
 ファンクスターは、優れた剛性と衝撃性を有するため、従来のスタンパブルシートによる成型品と同等の性能が射出成形によって可能となり、格段に生産性の向上が期待できます。
 この性能を発現させるためには、成形品中のガラス繊維の繊維長の保持と均一な分散に加え、樹脂とガラス繊維との界面接着性やベースポリマーのモルフォロジー等さまざまな検討が必要となります。当社では、これらの改良を進める事で、他の長繊維強化樹脂では達成し得ない高性能を有する材料の提供を可能としました。
 また、当社はこれまで困難とされていた長繊維強化樹脂での部材の反り変形についての解析技術を、独自に確立しており、これにより顧客への部材開発のサポートが向上し、開発期間の短縮が図れることとなります。現在国内外のメーカーでも各種モジュール基材を始め、様々な用途での採用が内定されつつあるため、今回の増設となったものです。さらに、今後は海外での需要増も考慮した次期増設を視野に入れ、事業展開を進めてまいります。


日本経済新聞 2005/1/14

自動車向け樹脂材料 三井化学、中国に新工場

 三井化学は中国に自動部品向けの樹脂材料工場を新設する。年産能力は1万5千トンで、2006年末にも稼働させる計画。トヨタ自動車やホンダなど、日系自動車メーカーが同国で生産を拡大するのに対応する。
 新工場を建設するのはトヨタが増産を計画している天津市。


2005年3月18日 旭化成ケミカルズ/長瀬産業

旭化成ケミカルズ株式会社と長瀬産業株式会社の折半出資による新事業会社設立について
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2004/ch050318.html

  旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:藤原 健嗣)と長瀬産業株式会社(本社:東京都中央区、社長:長瀬 洋)は、特殊樹脂(ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂および特殊難燃処方ポリカーボネート(PC)樹脂)コンパウンド品、およびその加工製品について、市場開発および用途開発段階から製造・販売まで行う合弁会社(新会社名:サンデルタ株式会社)を折半出資により設立いたしました。

1. 新会社の概要
(1) 商 号 : サンデルタ株式会社 (英文名:Sun Delta Corporation )
(2) 資本金 : 4億9千万円(旭化成ケミカルズ(株)50% 長瀬産業(株)50%)
(3) 事業内容 : 樹脂製品の用途開発、ならびに加工製品の製造販売
(4) 代表者 : 代表取締役社長   笠井 康治 (旭化成ケミカルズ株式会社)
         代表取締役副社長 本田 武夫  (長瀬産業株式会社)        
(5) 本 社 : 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 日比谷三井ビル        
(6) 営業開始 : 2005年4月1日
    
2. 商品説明
(1) PTTコンパウンド樹脂
 コンパウンド品のベース原料となるポリトリメチレンテレフタレートは、新規ポリエステル系樹脂として注目されており、すでに繊維用途で日米にて製品化されております。
 同じポリエステル系樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)に比 べ、「表面硬度」やフィラを入れた時の「外観平滑性」に優れます。
 これらの特長を最大限に生かしたコンパウンド樹脂を用い、環境問題にも適応した住設関連素材(特に水回り部品)として使用されることが検討されています。さらに、製膜性にも優れるため射出成形のみならず、シート、フィルム分野での用途が期待されています。
 なお、ベース原料であるPTTレジンは、外部PTTメーカーより調達します。
   
(2) 特殊難燃処方PC樹脂
  臭素系及びリン系の難燃剤を一切使用しない旭化成ケミカルズの独自技術による難燃PCコンパウンド品です。この難燃PCコンパウンド品は、PC樹脂が本来持っている優れた特性に加え、超薄肉成形品においても高度な難燃性を発揮するため、薄肉成形品での用途開発が期待されています。
  なお、ベース原料であるPCレジンは外部PCメーカーより調達します。


2005年3月28日 住友化学

中国におけるポリプロピレン自動車材新会社設立について
http://www.sumitomo-chem.co.jp/japanese/gnews/news_pdf/20050328_1.pdf

 住友化学は、中国における自動車産業向けポリプロピレン(以下「PP」)事業の拡大を図るべく、このたび中国華南地区にPPコンパウンドの製造および販売を行う新会社を設立することを決定いたしました。新会社の概要は以下のとおりです。

・会社名称 珠海住化複合塑料有限公司
・出資比率 住友化学株式会社55%、東洋インキ製造株式会社45%
・所在地   中華人民共和国広東省珠海市斗門区富山工業区
・事業内容 自動車材料を中心とするPPコンパウンドの製造および販売
・設備能力 当初10,000トン/年(将来20,000トン/年)
・設立時期 2005年5月頃
・操業開始 2006年央 

    現在能力 11,000トン
    2008年増設決定 → 22,000トン


2005年04月08日 Chemnet Tokyo

プライムポリマーの中国のPPコンパウンド工場が完成
世界全体の総設備能力は44万4,000トンに

 三井化学が中国・広東省中山市郊外で建設中であった
自動車用PP(ポリプロピレン)コンパウンド工場がこのほど完成し、試運転に入った。生産能力は年産1万5,000トン。運営は、三井化学と出光興産との共同出資会社のプライムポリマーが引き継いでいく。
 
 同工場は、先発の上海三井複合塑料の同2万4,000トン能力の工場に続く三井化学グループ(プライムポリマーグループ)の中国における2番目のPPコンパウンド生産拠点。本格稼動の開始は、グループ内ならびに現地の自動車メーカーによる品質・機能面の評価後となる。ホンダ自動車など日系自動車メーカーに納入していく。
 
 これで同社グループの自動車向けPPコンパウンドの生産能力は、欧州における外部委託を含めて日本、米国、中国、タイ、メキシコの各国を合わせて同
43万6,000トンとなった。6月にはタイの設備が同8,000トン分増強されるのでトータル44万4,000トンとわが国資本では最大規模となる。他に、出光興産も世界主要国に生産委託先を保有している。


2005/7/28 クラレ

熱可塑性エラストマー事業の米国での増強について
http://www.kuraray.co.jp/release/2005/050728.html

 当社は、熱可塑性エラストマー(水素添加スチレン系エラストマー:当社商標<セプトン><ハイブラー>の世界的な需要拡大に対応するため、SEPTON COMPANY OF AMERICA(以下 セプカ社:アメリカ)の設備を増強することを決定しました。
 現行設備のボトルネックを解消することにより、
年産6,000トンの能力増強を行います。
 (
増設後生産能力:年産18,000トン・2007年3月完工予定・投資額:12百万米ドル)

セプカ社での設備投資の概要
場   所 : 米国 テキサス州 パサディナ
生産能力 : 現状 年産 12,000トン
        今回増設分 +6,000トン (05年7月着工・07年3月完工予定)
        計 年産 18,000トン
設備投資額 : 12百万米ドル

熱可塑性エラストマー 生産能力 *2005年7月時点   (千トン/年)

  現状* 増設計画 完工予定 増設後
セプカ社   12   +6 2007年3月   18
鹿島事業所   23       23
合計   35   +6     41

■ セプカ社の概要
1. 正式名称 : SEPTON COMPANY OF AMERICA
2. 本社 : 米国 テキサス州
3. 生産能力 : 年産12,000トン
4. 社長 : 水野 雅夫
5. 資本金 : 35百万米ドル


2005/10/6 三井化学

ドイツにおけるコンパウンド新会社の設立
http://www.mitsui-chem.co.jp/whats/2005_1006.htm

 当社(社長:藤吉建二)は、自動車・建材等に使用されるオレフィン系熱可塑性エラストマー(商標:ミラストマー(R))、及び食品包装材等に使用される接着性ポリオレフィン樹脂(商標アドマー(R))のコンパウンド製品(高分子配合素材)の製造・販売を行っております。この度、ドイツにおける有力コンパウンドメーカーであるPolymer−Chemie(ポリマーシミー)社との間で新会社を設立することで合意いたしましたのでお知らせします。

<新会社の概要>     
1. 社名 : Sun Alloys Europe GmbH (サンアロイ ヨーロッパ)
2. 設立及び操業開始 : 2006年1月
3. 合弁相手 : Polymer−Chemie GmbH (ドイツ)
4. 所在地 : Bad Sobernheim、 Polymer−Chemie 敷地内
         (バート ゾーバンハイム、フランクフルト西南西約100km)
5. 資本金 : 2百万ユーロ (三井化学 50%、Polymer-Chemie 50%)
6. 生産能力 : 15千トン/年(2011年には30千トン/年)


別紙
Polymer-Chemie GmbH 概要    
1. 事業内容 : コンパウンド品販売(生産能力:塩ビ 10万トン、ポリオレフィン 5.7万トン、リサイクル 2万トン)
2. 所在地 : Haystrasse (ハイシュトラッセ)7-13 Bad Sobernheim 55566
3. 工場 : 同上
4. 設立 : 1973年
5. 資本金 : 13百万ユーロ
6. 社長 : Dr.Gerald Hauf
7. 売上高 : 70百万ユーロ (2004年)
8. 従業員数 : 300名


Chemnet Tokyo 2006年01月16日

北京聚菱燕塑料、PP複合材設備を増強
自動車向け材料の能力を5割増

 三菱化学55%、豊田通商5%、北京燕山石油化学40%の共同出資による自動車向けPP複合材(ポリプロピレン・コンパウンド)企業の「北京聚菱燕塑料有限公司」は、このほど北京市郊外の専用工場内に同材料の大型新ラインを増設し、試運転に入った。
 
 昨年秋に北京市郊外に新設した第2工場内に年産6,000トン能力の第2号機を設置したもので、所要資金は約1億円となった模様。この結果、北京聚菱燕の自動車向けPP複合材の総設備能力は第1工場の3ラインを合わせた合計5ライントータルで同18,000トンとなった。5割の増強が実現したことになる。


2006/04/04 東レ

中国・華東地区における樹脂コンパウンド新会社の設立について
http://www.toray.co.jp/news/pla/nr060404.html

 東レ株式会社はこのたび、中国・華東地区における樹脂コンパウンド品の供給体制を強化するべく、江蘇省蘇州市に新会社の設立を決定しました。台湾系の樹脂コンパウンド会社「吉祥塑料科技(蘇州)有限公司」(吉祥社)の株式を70%取得し、新たに当社の自製コンパウンド拠点として「東麗吉祥塑料科技(蘇州)有限公司」(Toray Jixiang Plastics (SuZhou) Co., Ltd. 略称:TJPS社)を本年4月上旬に設立します。


<新会社概要>
東麗吉祥塑料科技(蘇州)有限公司
(Toray Jixiang Plastics (SuZhou) Co.,Ltd. (TJPS))
1.設立: 2006年4月上旬予定
2.所在地: 中国江蘇省蘇州市呉中区胥口鎮胥江工業園
3.事業概要: 樹脂コンパウンドおよび着色品の生産
4.董事長: 森野 仁 (東レ(株)取締役 樹脂事業部門長)
5.総経理: 西垣 薫 (東レ(株)出身)
6.資本金: 5,000千US$
7.出資比率: 東レグループ70%(*)、A&G社(個人所有)30%
         (*)東レ(株):60%、東麗(中国)投資有限公司(TCH):10%
8.社員数: 51名(2006年3月末現在)
9.生産能力: 18,000トン/年



2006/5/10 三菱化学    

自動車用PPコンパウンド事業のグローバル展開の強化について

 三菱化学株式会社(本社:東京都港区、社長:冨澤 龍一、以下「MCC」という。)は、エクソンモービル社(本社:アメリカ合衆国テキサス州、CEO:Rex W. Tillerson)の化学部門であるエクソンモービルケミカル社(以下「EMC」という。)とのポリプロピレン(PP)コンパウンド製造販売の合弁会社2社(別紙ご参照、以下「Mytex 2社」という。)について、本年6月1日をもってEMCの持分を買い取り、両社を100%子会社とすることとし、本日エクソンモービルケミカル社との契約に調印いたしました。


 なお、当社グループはこれまで、EMCのシンガポール子会社に対してPP引取権を持ち、PPを Mytex Polymers Asia Pacific(Mytex-AP)社経由で工業材料分野に販売しておりましたが、今回のMytex 2社の100%子会社化に際し、Mytex-AP 社は自動車用PPコンパウンドに集中することとし、
同PP引取権は解消いたします。


別紙
<日本ポリプロ株式会社の概要>
本  社 東京都港区
社  長 村上 永一
資 本 金 5,000百万円
出資比率 65% 日本ポリケム株式会社(三菱化学株式会社100%出資子会社)
      35% チッソ石油化学株式会社


<Mytex Polymers General Partnership 社の概要>
設立 1987年
所在地 アメリカ合衆国インディアナ州
持分比率 Japan Plychem America, LLC   50%
      Mytex Polymers Inc.   50%
       (EMC100%出資子会社)

<Mytex Polymers Asia Pacific Priveate Limited 社の概要>
設 立 2000年
所在地 シンガポール
出資比率 三菱化学シンガポール社  50%
      ExxonMobil Chemical Asia Pacific 社 50%
         (EMC100%出資子会社)

化学工業日報 2006/5/11

今回の契約により、三菱化学は特別損失57億円を計上する見込み。

 


2006/6/5 三井化学

北米、タイ、中国におけるポリプロピレン自動車材能力増強について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1149489053.pdf

 三井化学株式会社(社長:藤吉建二)及び株式会社プライムポリマー(社長:木村峰男)は、北米及びアジア地区におけるポリプロピレン(PP)自動車材の需要拡大に対応するため、北米、タイ、中国において、合計63,000トン/年(27%)増強することと致しました。

<増強計画の概要>

地域 社名 生産能力(トン/年)
05末 増強幅 増強後
(07/5)

北米

Advanced Composites Inc.
 (オハイオ工場)
 (テネシー工場)


98,000
57,000


11,000
6,000


109,000
63,000

Advanced Composites Mexicana S.A. DE C.V.

15,000

5,000

20,000

タイ

Grand Siam Composites Co., Ltd.

52,000

32,000

84,000

中国

三井化学複合塑料(中山)有限公司

15,000

9,000

24,000

欧州

Mitsui Chemicals Europe GmbH

10,000

10,000

計(外部委託除く)

237,000

63,000

300,000

※外部生産委託

 三井化学(株)は、PP自動車材事業を石化事業分野の中核事業と位置付け、その具体的な事業展開は(株)プライムポリマーが統轄しております。
 自動車生産台数は世界全体では年率数%の伸びですが、日系自動車メーカーについては グローバル展開を加速しており、2007年度まで年率10%前後の伸びが見込まれます。
 こうした環境の下、(株)プライムポリマーは、世界4極(日、北米、欧、亜)における生産体制の整備・拡大を進めており、今回の北米、タイ、中国における増強により、PP自動車材において世界でトップクラスの供給力がさらに強化されることになります。
三井化学(株)及び(株)プライムポリマーは、今後とも日系自動車メーカーの世界展開に 対応し、高品質の製品を供給する製造・販売・技術サービス体制を整備し、さらなる事業の 強化・拡大を進めていく所存です。

参考資料
<1.Advanced Composites Inc.の会社概要>
(1) 設立:2003年1月
(2) 資本金:14.1百万ドル
(3) 出資:三井化学・プライムポリマー62.8%、他37.2%
(4) 本社:米国 オハイオ州
(5) 工場:オハイオ州、テネシー州

<2.Advanced Composites Mexicana S.A. DE C.V.の会社概要>
(1) 設立:1994年2月
(2) 資本金:2.6百万ドル
(3) 出資:Advanced Composites Inc.100%
(4) 本社・工場:メキシコ アグアスカリエンタス

<3.Grand Siam Composites Co., Ltdの会社概要>
(1) 設立:1996年2月
(2) 資本金:63.7万バーツ
(3) 出資:三井化学・プライムポリマー48.2%、セメンタイケミカル46.2%、他5.6%
(4) 本社:タイ国 バンコク
(5) 工場:タイ国 ラヨン

<4.三井化学複合塑料(中山)有限公司の会社概要>
(1) 設立:2004年4月
(2) 資本金:9.23百万ドル(US)
(3) 出資:三井化学・プライムポリマー70%、セメンタイケミカル20%、他10%
(4) 本社・工場:中国 広東省中山市


2006年10月12日 宇部興産

「調色リサイクル樹脂」を事業化

 宇部興産梶i社長:田村浩章)は、顔料や染料で着色又は表面塗装された廃プラスチックの色調を変え、表面外観の優れたリサイクル樹脂を造る独自の技術を2003年に開発し、市場開拓を進めてきたが、今般、家電・自動車メーカーの採用を受け、事業化を決定(商標名「UBE−コンポジット(R)」)した。
 プラスチックは通常、顔料や染料で着色し成形品へ加工したり、表面を塗装するといった工程を経て市場に供給されるが、リサイクルにあたっては、着色された様々な色が混ざり合ったり表面の塗膜片や細かい異物が混入してしまうので、黒色への調色による限定利用となっており、大部分のものは再利用されることなく産業廃棄物として処理されていた。
 宇部興産は、蓄積されたコンパウンド着色技術を用いて
光遮断性の強い顔料等を使用することにより、様々に着色された廃プラスチックを、要求された色に再着色するだけでなく、塗膜片などの混在物を見えにくくする技術を開発することに成功し、堺工場(大阪府)で1600tの能力を持つリサイクル用コンパウンドの小型設備を設置、市場開拓を進めてきた。
 特に成形品で多用されるシボ加工面では、再着色し、塗膜片を封じ込め、表面外観の優れたリサイクル樹脂による成形品を作ることができる。また、細かい異物程度であれば、シボ加工面でなくとも表面外観の優れた成形品が可能。
 宇部興産では、既に家電・自動車メーカーといったプラスチックの各需要家と、この技術によるリサイクル樹脂の共同検討を多数実施し、各需要家の要求に応じたリサイクル樹脂のサンプル提供を行ってきたが、 今般、相次いで正式採用が決まった。2011年には15億円の売上を見込んでいる。
 実際の使用例としては、異なる着色がされた廃家電のプラスチックから再生されたリサイクル樹脂は、冷蔵庫や洗濯乾燥機の目に見える箇所に採用され、また、自動車の回収バンパーから再生したリサイクル樹脂は、塗膜片を封じ込めて自動車内装のコンソールボックスに採用される。


2006年11月24日 Chemnet Tokyo

三井化学、タイのPPコンパウンド工場再増設工事完了
「グランドサイアムコンポジット」年産6万6,000トンに

 増設完了したタイのコンパウンド工場 サイアムコンポジット」は、このほどタイ・ラヨン工場内のPPコンパウンド設備を年産7,000トン増強した。
 
 今年4月に続く増設で、この結果、同社のPPコンパウンド総設備能力は年6万6,000トンとなった。また、これによって三井化学・プライムポリマーによる自動車部品向けPPコンパウンドの世界全体の設備能力は年59万8,000トンとなった。
 
 再増設は、日系自動車メーカーの東南アジア地域における積極拡大戦略の展開に対応したもの。三井グループは、今後も同地域における自動車部品用のPPコンパウンドの需要は安定した伸びを続けていくと判断しており、
来年夏にはさらに2系列の増設を計画している。
 
 増設規模は1万8,000トンで、この結果タイ現地の総設備能力は
8万4,000トンとなる。加えて2010年までに2万8,000トンを追加して合計11万2,000トン体制とする考えだ。
 
 三井化学とプライムポリマーは、このほかの地域でも自動車部品向けPPコンパウンドの生産体制を積極的に拡大していくことにしている。
 
 07年には中国の「三井化学複合塑料(中山)有限公司」の設備を現在の2万5,000トン能力から3万4,000トンに増強、また米国の「アドバンストコンポジッツ」とメキシコの「アドバンストコンポジッツメキシカーナ」の両社の設備も合計2万2,000トン規模増強して21万7,000トンに拡大する。

 これによって三井両社の世界全体の設備能力は他社への委託分も含めると64万7,000トンとなる。08年から09年にかけては、タイ(2万8,000トン)のほか、インドで1万5,000トン、欧州で1万3,000トン、中国で1万1,000トン、北米で1万8,000トンの新・増設を実施、日本国内の30万トンを合わせた総生産能力を73万2,000トンとする計画である。


日本経済新聞 2006/11/29

三井物産 自動車部品向け 樹脂材料の海外生産拡大 アジア2工場買収 メーカー進出加速に対応

 三井物産は家電や自動車部品などに使う合成樹脂の成型前材料である樹脂コンパウンドの海外生産を拡大する。樹脂加工の
ヘキサケミカル(大阪府東大阪市)と組み、インドネシアで出光興産から、マレーシアでは新日鉄化学からそれぞれ生産工場を買収した。

 インドネシアでは、出光興産がジャカルタ近郊に保有するコンパウンドメーカーに出資した。出資後の株式保有比率は三井物産が60%、ヘキサケミカル20%、出光興産が20%となる。2006年12月期の売り上げは1800万ドル(約21億円)の見込み。
 
マレーシアでは新日鉄化学が全額出資するコンパウンド会社を三井物産とヘキサケミカルの共同出資会社が買収することで合意した。
 三井物産とヘキサケミカルは
米国オハイオ州に昨年8月に共同出資会社を設立、今年6月から年産1万5千トンの生産を開始した。米国、アジア2カ国の拠点確保で三井物産グループのコンパウンド年産能力は3割増の合計30万トンとなる。
 今後はインドや中東欧地域を候補地に、50億円程度を投じて新たに生産拠点を設ける方向で検討している。

三井物産の樹脂コンパウンドの新拠点
国名   生産能力
(年産)
対応樹脂・主な顧客
米国
(オハイオ州)
ヘキサ・アメリカズ・インク  15,000トン 自動車向けのABS,PP
インドネシア
(ジャカルタ近郊)
PT.Hexa Indonesia  15,000トン 家電・情報機器向けのPS
マレーシア
(クアラルンプール近郊)
ヘキサ・マレーシア  35,000トン 家電向けPS

ヘキサ・アメリカズ・インクは、2005年8月上旬に三井物産鰍V0%、潟wキサケミカル20%、テクノポリマー鰍P0%出資で設立。既に、米オハイオ州シドニーの工業用地に、建屋などの建設を開始している。
2006年6月には、テクノポリマー鰍ェ供給するABS樹脂のコンパウンドのほか、ポリカーボネート(PC)樹脂、ナイロン樹脂、PBT樹脂などのエンプラコンパウンドの本格生産に入り、現地拠点の日系自動車メーカーへの供給を展開する。

2006年6月
インドネシアのコンパウンド会社を三井物産と資本参加しました。
新社名はPT.Hexa Indonesiaです。
三井物産が60%、ヘキサケミカル20%、出光興産が20%

2006年9月
ヘキサ・マレーシアを三井物産との合弁により設立。

ヘキサ・マレーシア(資本金800万リンギット)は、三井物産鰍V0%、潟wキサケミカル30%、の出資で設立し、新日鉄化学が100%出資しているNSCCコンパウンズ・マレーシア社(年産3万5千トン能力)を買収する。すでに事業譲渡の準備に入っており、十二月にも諸手続を完了させる予定。
ヘキサ・マレーシアはポリスチレン(PS)を主体に、PPなども手掛けるコンパウンド事業をNSCCから引き継ぐほか、ABS樹脂やエンプラのコンパウンド事業も展開する計画である。


2007年1月31日 東レ/新エネルギー・産業技術総合開発機構

世界初、衝撃吸収プラスチックを開発
―産学官連携で革新ナノアロイプラスチックを創出―

 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(神奈川県川崎市、理事長:牧野 力、以下「NEDO技術開発機構」)の委託事業である「精密高分子技術プロジェクト」*1において、 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:榊原 定征、以下「東レ」)はこのたび、山形大学・井上教授グループと共同で、通常は高機能プラスチックとしての特性を示し、急激に衝撃を加えたときにゴムのように変形して衝撃を吸収する世界初の衝撃吸収プラスチックの開発に成功しました。2種類以上のプラスチックをナノメートル単位で最適にアロイ化(混合)する「
ナノアロイ技術」の深化により実現したもので、従来のプラスチックの常識を覆す革新材料の創出により、全く新しい用途、分野への材料展開が可能になります。本プロジェクトにおいて、2008年までに実用化に向けた基本技術を確立し、プロジェクト終了後、東レは2010年までの製品化を目指します。



 今回の開発プロジェクトでは、2種類以上のポリマーを混合する製造装置の設計を見直し、スクリューの長さと径の比を従来の約3倍以上とした二軸押出機を新たに開発しました。これにより、プラスチックとゴムを溶融状態で強い剪断力(せんだんりょく:ポリマーを変形させる力)を付与しながら混練することが可能となり、それぞれの材料特性を併せ持った数十ナノメートル単位の粒子「ナノミセル」を多数含むナノアロイ構造「ナノミセルアロイ」を形成することに成功しました。この特異なナノアロイ構造が、世界初の材料特性を創出できたキーポイントです。

 本技術を
ポリアミド(ナイロン)とポリオレフィンに適用し、実物大の自動車部品を模した成形品で各種物性試験を行ったところ、ポリアミド特有の強度、剛性を維持しつつ、高速の衝突実験*2で材料の大塑性変形(ゴムに似た変形作用)を実証することに成功しました。


日本経済新聞 2007/5/1

米で車用樹脂材生産 リケンテクノス 三菱商事と新工場

 樹脂加工大手のリケンテクノスは三菱商事と、米国に自動車の内装などに使う軽量の高機能樹脂コンパウンド(成型前材料)の新工場を建設する。燃費改善のため軽量の樹脂材料のニーズが高まっているうえ、主要な顧客である日系自動車メーカ一が北米で増産しており、現地生産に踏み切る。
 三菱商事とケンタッキー州に
新会社を設立済みで、新工場も同州に建設する。稼働開始は7月の予定。敷地面積は約12万平方メートルで、投資額は約30億円。新会社にはリケンテクノスが60%を出資している。

 当初は年6千トンのコンパウンドを生産し、需要動向をみながら4年後をめどに年1万2千トンまで引き上げる。これまでは日本国内でコンパウンドを生産し、北米に輸出していた。
 


2006/7/19 リケンテクノス

合弁会社設立に関するお知らせ

合弁会社の概要
(1)商号 日文表記:リケンエラストマーズ コーポレーション 英文表記:RIKEN ELASTOMERS CORPORATION
(2)代表者 未定
(3)本店所在地 Hopkinsville, Kentucky, U.S.A.
(4)設立年月日 平成18年7月(予定)
(5)主な事業の内容 高機能プラスチックコンパウンドの製造販売
(6)決算期 12月31日
(7)従業員数 約25名(事業開始時)
(8)資本金 10,000千米ドル
(9)株主構成及び出資割合
    リケンテクノス株式会社 60%
    三菱商事株式会社 30%
    Mitsubishi International Corporation 10%

3.今後の見通し
 事業開始予定 平成19年7月
 平成19年度 年商 4億円
 平成20年度 年商 12億円
 平成21年度 年商 18億円


日本経済新聞 2007/5/12

自動車用樹脂材 三井化学、BRICsで増産
 インドや南米 2015年までに5工場


生産能力25%増
 
 インドではまず北部のデリー近郊に09年に年15千トンの工場を稼働し、さらに南部地域などを候補に1工場を新設する。中国では広東省にある現工場の年産能力を08年に1万トン増強した上で、北部の天津などを候補に1工場を新設する計画だ。
 15年までの早い段階で南米初の工場と、中東欧・ロシア市場への供給も視野に入れた欧州初の自社工場を新設する計画。欧州は現在、ドイツとオランダの委託工場で生産している。
 自動車用の樹脂材料は委託を含めて主要8工場で生産し、生産能力は07年末で約65万トン。プライムポリマーによると、同社の世界シェアは推定20%で蘭バセルに次ぐ2位。工場の新増設が完了すれば年産能力は80万トンに達し、世界首位に肉薄する。


日本経済新聞 2007/8/5

自動車用樹脂 米欧アに新工場 住友化学、生産能力3倍に

 住友化学は2009年までに米欧アジアの5カ国に自動車のバンパーなどに使う樹脂材料の工場を設ける。旭化成グループの欧州生産会社を買収し、米国やインド、タイに工場を建設する。生産能力は3.3倍に増える。

 9月にも旭化成系で英仏に拠点を持つ英AK&N社を買収する。住友化学が50%、残りを伊藤忠商事と東洋インキ製造のグループ会社が出資する。米国では東洋インキと共同出資会社を設立し、09年初めにアトランタ郊外に新工場を稼働させる。タイとインドにも新工場を建設する。一連の投資額は約100億円。
 住友化学の樹脂材料拠点は千葉県と
中国・珠海の2カ所にある。世界シェアは5位以下だが、7拠点になる09年の生産能力は3.3倍の年16万6千トンに拡大し、オランダのバセルや三井化学に次ぐ3位グループに食い込むとみられる。
 

  AK&N

    2000/6 新日鐵化学の100%子会社を譲り受け 
        
旧称 Thermofil Polymers (UK) LTD.  Thermofil Polymeres (France) S.A. (TPSA)

出資 旭化成 65%
    ニチメン 35%

立地 英 ハバント 能力 33千トン
    仏 アルル  
能力 13千トン

タイ新会社

  社名:Sumika Polymer Compounds Thailand
  立地:バンコク郊外ウェルグロウ工業団地
  出資:住友化学55%、東洋インキグループ45%
  能力:11,000トン
  設立:2008年央

サウジ新会社

  社名:Sumika Polymer Compounds Saudi Arabia
  立地:Rabigh Conversion Industrial Park
  出資:住友化学55%、東洋インキ45%
  能力:10,000トン
  設立:2008年央

Rabigh Conversion Industrial Park (Rabigh CIP), sponsored by Saudi Aramco and Sumitomo Chemical, is an integrated industrial park located adjacent to PETRORabigh, a refining and petrochemical complex, in Saudi Arabia. Rabigh CIP is currently seeking tenants in the plastics conversion and related industries to fill 240 hectares of land. Rabigh CIP will provide fine infrastructure and services to tenants. The facility is located in Saudi Arabia which is ideal for plastics conversion and related industries because of its low energy and input costs, government incentives, economic and political stability.


2007年8月22日 カネカ

新製品の継続的投入で高付加価値エラストマー事業を本格展開
― 第一弾として、独自技術により開発した熱可塑性エラストマーを積極販売。
   5年後、売上高約20億円を目指す ―


 当社鹿島工場(茨城県神栖市。工場長:津下和永)の敷地内に、第一期として
年産1200トンの能力を有する製造設備を新設する。稼働予定は2008(平成20)年秋で、5年後の売上高として約20億円を目指す。更に、『シブスター(SIBSTAR®)』の能力増強、新製品の上市などにより、高付加価値エラストマー群として50億円以上の売上げを目指す。

 『シブスター(SIBSTAR®)』は、当社が2003(平成15)年に世界で初めて工業化に成功した精密重合(リビングカチオン重合)法により重合される
ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(以下、SIBS)で、完全飽和型の熱可塑性エラストマーである。
従来のスチレン系熱可塑性エラストマーに比較して、

  柔軟かつ高い強度を持ち、可塑剤を使用しなくても充分な柔軟性が得られる。
優れたガスバリア性を有し、ガスバリア性ゴムとして知られるブチルゴムと同等レベルである。
外から加わる振動を熱エネルギーに変換してエネルギーロスを起こさせることにより、高い制振性能を発現する。
主鎖が完全飽和型であることにより、優れた熱安定性を備えている。

など多くの特長を有している。


2007/11/8 三井化学/プライムポリマー

インドにおけるポリプロピレン自動車材新会社設立について

 三井化学株式会社(社長:藤吉 建二)および三井化学の子会社である株式会社プライムポリマー(社長:岩淵 滋)は、インドにおけるポリプロピレン(PP)自動車材の需要拡大に対応するため新会社を設立しました。会社概要が決定したため、下記の通りお知らせいたします。
 なお、本年11月13日(火)に現地にて起工式を執り行う予定です。

<新会社の概要>
1. 会社名 Mitsui Prime Advanced Composites India PVT LTD
2. 事業概要 ポリプロピレン自動車材の製造、販売
3. 設立時期 2007年9月
4. 資本金 4.3億ルピー(3.0円/ルピー換算、13億円)
5. 出資比率 三井化学80%、プライムポリマー20%
6. 社長 木原 敏秀
7. 所在地 ラジャスタン州ニムラナ
8. 商業運転開始 2009年4月
9. 生産能力 15千t/年

 


2008年1月21日 三菱化学

樹脂コンパウンド事業の統合について
〜アプコ社吸収合併〜

 三菱化学株式会社(本社:東京都港区、社長:小林 喜光)は、樹脂コンパウンド事業の更なる強化を図るため、当社の完全子会社であるアプコ株式会社(以下「アプコ社」)を本年4月1日付で吸収合併することといたしました。



【参考資料:アプコ社の概要】
1. 本社 東京都港区芝四丁目14番1号
2. 社長 永井 一史 (ながい ひとし)
3. 資本金 350百万円 (2007年12月31日現在)
4. 売上高 単独:168億円、連結:約219億円 (2006年12月期)
5. 主要製品 塩ビ、機能性樹脂コンパウンド
6. 主要株主 三菱化学(株)100
%
 

三菱化学、アプコ社を100%子会社化

三菱化学、アプコ社の株式買収による樹脂コンパウンド事業の強化


2008年4月24日 三井化学/プライムポリマー

北米、タイ、中国における09年末までのポリプロピレン自動車材能力増強について

 三井化学株式会社(社長:藤吉建二)及び株式会社プライムポリマー(社長:岩淵滋)は、ポリプロピレン(PP)自動車材の需要拡大に対応するため、北米、タイ、中国において、合計73千トン(24%)の生産能力を増強することと致しました。現在建設中のインド新会社の生産能力(15千トン)と合わせると、今後2年以内に、88千トン(29%)の能力増強を行うことになります。

<増強計画の概要>

  地域 社 名 生 産 能 力
(千トン/年)
07年末 増強幅 09年末



北米 Advanced Composites Inc. (オハイオ工場)  109   6  115
                  (テネシー工場)   63   17   80
Advanced Composites Mexicana S.A DE C.V.   20   5   25
タイ Grand Siam Composites Co., Ltd.   86   27  113
中国 三井化学複合塑料(中山)有限公司   24   18   42
  小       計  302   73  375
建設中 インド Mitsui Prime Advanced Composites India PVT LTD   −   15   15
  合  計(外部委託を除く)  302   88  390
外部委託 欧州 Mitsui Chemicals Europe GmbH  (15)    (15)

 


2008/6/4 出光興産

中国広州市南沙地区にコンパウンド工場を建設

 当社(本社:東京都千代田区、社長:天坊昭彦)は、需要伸張が見込まれる中国華南地区および東南アジアへの更なる安定供給を図るため、中国広東省広州市に当社初の機能性樹脂コンパウンド製造工場建設を6月3日に決定しました。
 当社は、
ポリカーボネート(PC)をはじめ、世界に先駆けて開発したシンジオタクチックポリスチレン(SPS)、およびポリフェニレンサルファイド(PPS)の3種類の機能性樹脂コンパウンドの製造販売を行っており、日本、アジア(中国)、欧州(イギリス)、米国に委託加工による製造拠点を確保し、グローバルな供給体制を確立しています。
 アジア地域では中国華南地区を中心に、PC、SPS、PPSのコンパウンドの需要が年20%程度で伸びています。

中国広州市南沙地区にコンパウンド工場を建設
<概要>
・ 会社名称 :出光複合工程塑料(広州)有限公司
・ 代表者 :松尾 信正
・ 生産品目 :機能性3樹脂のコンパウンド
・ 工場所在地 :広東省広州市南沙経済技術開発区内輸出加工区
・ 工場敷地面積:24,500u
・ 建築開始 :2008年10月予定
・ 操業開始予定:2009年10月予定


平成20年8月27日 三菱化学

ボレアレス社と自動車産業向ポリプロピレンコンパウンドの供給強化に向けた契約を締結

欧州 欧州三菱化学がBorealisに製造委託 
     エリア:EU、スイス、ノルウェー、CIS、ロシア、トルコ、南アフリカ
米国 BorealisがMytex Polymers に製造委託
     エリア:米国、カナダ、メキシコ

参考資料
第1、 ボレアレス社(Borealis AG)について
 1、 本社 オーストリア ウィーン
 2、 売上 6,350 百万ユーロ (2007年度)
     欧州第2位のポリプロピレンメーカー (生産能力 1,700千t )
 3、 従業員 5,467人(2007年度)

第2、 米国契約に定める生産供給体制
 三菱化学グループとボレアレス社は、欧州とは逆の立場で、ボレアレス・コンパウンド社が提供する処方に従って、マイテックス・ポリマーズ・U.S.社がPPコンパウンドを製造し、ボレアレス・コンパウンド社に供給する。

第3、 本生産供給契約の範囲
1、 欧州契約に定める生産供給体制の適用エリア:
    EU、スイス、ノルウェー、CIS、ロシア、トルコ、南アフリカ
2、 米国契約による生産供給体制の適用エリア:
    米国、カナダ、メキシコ

第4、 本契約による三菱化学グループの期待効果
 現在、三菱化学グループの自動車メーカー向け高機能PPコンパウンドの供給拠点は、日本、米国、中国にあり、タイ、インドにも建設中である。今回の契約によって、これらの従来拠点に加えて、欧州、ロシア、トルコ、南アフリカ地域の自動車メーカー拠点向けにも高機能PPコンパウンドを供給することが可能となる。


2013年4月22日  三菱化学 

北米における樹脂コンパウンド事業の買収について

 三菱化学は、北米自動車産業向けに熱可塑性エラストマーおよび塩ビコンパウンドの販売を拡大し、北米における機能性樹脂事業の基盤を強化するため、このたび、下記のとおり、Comtrex, LLCの樹脂コンパウンド事業を買収いたしました。
 Comtrex, LLCの塩ビコンパウンド事業は30年以上の歴史を持ち、その優れた技術力から、北米自動車産業向けに確たる販売実績を有しています。さらに、2000年からは熱可塑性エラストマー事業にも参入し、近年急成長しています。

 一方、当社は北米において、2005年にMitsubishi Chemical Performance Polymers, Inc.(所在地:米国サウスカロライナ州グリア市)を設立し、熱可塑性エラストマー・接着性樹脂などの各種機能性樹脂を幅広く事業展開しております。

会社名:三菱ケミカルパフォーマンスポリマーズ
本社  :サウスカロライナ州
出資者:三菱化学 100%
製品 :サーモラン(TPO「オレフィン系熱可塑性エラストマー」)
能力  :4,600トン→9,200トン→11,000トン

 また、2011年12月には出資していた他社との塩ビコンパウンド事業の合弁会社の全株式を取得、2012年11月にはその主力製造拠点であったBellevue工場も買収するなど、北米における機能性樹脂事業の強化を図ってまいりました。

会社名:THE SUNPRENE CO.
設立  :1988/10

立地  :
Akron, Ohio
出資  :
MKV アメリカ 30%
      ASI Investments Holdings 70% (A. Shulman, Inc. 100%子会社)

 
備考  :2011/12精算、解散

  ◎ 事業は三菱ケミカルパフォーマンスポリマーズが引き継ぎ

   ◎ A. Schulman社Bellevue工場を買収

JV解散後、A. Schulman社Bellevue工場に製造委託していた。
今回、Bellevue工場を買収
買収完了時期は2012年11月末を予定

他に自動車向けポリプロピレンコンパウンド

 会社名:Mytex Polymer General PartnershipMytex Polymers US Corporation
 立地  :Jeffersonville, IN
 
出資者:三菱化学 50% →100%
      エクソン 50% → 0%
 設立  :1987/2
 能力  :25千トン 

 当社は、このたびのComtrex, LLCからの樹脂コンパウンド事業買収と、同社の事業・顧客基盤を通じた各種シナジー効果の追求により、北米をはじめ世界各地域における機能性樹脂事業をいっそう拡大させ、機能性樹脂事業のグローバル展開を加速してまいります。
 

買収する樹脂コンパウンド事業の概要
 事業会社名 Comtrex, LLC
 所在地 米国ミシガン州ウォーレン市
 代表者 Wyman Bolton
 親会社 Cortran Group (持株比率100%)
 売上高 約2,000万ドル (2012年)
 主要事業 熱可塑性エラストマー・塩ビコンパウンドの製造販売
 従業員数 約40名


Comtrex LLC was originally founded in 1969 as Color Custom, Inc. The company provided Automotive OEMs a custom color matched PVC compound and extruded components for vinyl seating.
Comtrex has since evolved into a market leader of a variety of compounded Thermoplastic Rubber solutions. These include, but are not limited to:
TREXPRENE® Thermoplastic Vulcanizates (TPV)    
COMTREX®  Flexible PVC Compounds
TREXFLEX®  Thermoplastics Elastomers
TREXTUF® Thermoplastic Olefins (TPO)
TREXFIL® Filled or reinforced Olefins


2014年5月20日 旭化成ケミカルズ

米国での樹脂コンパウンド第二工場の建設決定について

 旭化成ケミカルズは、このたび、米国の子会社 旭化成プラスチックスノースアメリカ(APNA)において、樹脂コンパウンドの米国での第二工場を米国アラバマ州に新設することを決定しましたので、お知らせいたします。

1.計画の背景

 近年のアメリカ経済の復調により北米での自動車生産台数は回復しており、人口の増加を背景として今後も成長が見込まれています。併せて、環境規制の強化や環境意識の高まりを背景に、軽量化を目的とした自動車部品における金属から樹脂への代替需要は成長を続けています。

 当社は、コンパウンド事業の拡充を機能樹脂事業の拡大のための重要な戦略と位置づけ、アジアおよび、米国ミシガン州のAPNAで事業の拡大を推進してまいりました。今般、米国南部を中心とした需要の拡大と顧客のニーズに応えた供給体制の拡充を図るため、アラバマ州においてコンパウンド第二工場を建設することを決定いたしました。

 当社では機能樹脂事業の拠点を北米以外でも、日本、中国、タイ、シンガポール、ベルギーに有していますが、今後も顧客の要請に対応し、高品質、高性能の製品を提供していくため、市場ニーズに合わせた製品開発に取り組むとともに、更なる供給体制の拡大も検討してまいります。

2.APNA樹脂コンパウンド第二工場新設計画概要

(1)立地 米国アラバマ州ライムストーン郡アセンズ
(2)生産能力 3万トン/年
(3)生産品目 ポリプロピレン、ポリアミドを中心とした機能樹脂コンパウンド品
(4)稼動予定 2016年初頭

(ご参考)

APNAについて
(1)社名 Asahi Kasei Plastics North America Inc.(旭化成プラスチックスノースアメリカ)
(2)所在地 米国ミシガン州リビングストーン郡ファーラビル
(3)設立 2000年7月、現社名には2005年8月より
(4)代表者 John Moyer
(5)株主 旭化成プラスチックスアメリカ100%
(旭化成プラスチックアメリカは旭化成ケミカルズの100%子会社)
(6)事業内容 ポリプロピレン、ポリアミドを中心とした機能樹脂コンパウンド品の製造販売
(7)生産能力 10.5万トン/年

新日鐵化学の100%子会社を譲り受け
   
・THERMOFIL, INC. (TI)
     (コンパウンド樹脂の製造・販売、販売量約4万トン、ミシガン州に工場)
    ・KELLEY & ASSOCIATES COMPANY, INC.:TIの全額出資子会社
     (プラスチック再生材料の製造・販売、ジョージア州に工場)
   
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2000/ch000427.html



2014/10/1 東レ 

メキシコでの樹脂コンパウンド拠点の新設について

東レはこの度、米国子会社のToray Resin Co.と共同で新会社Toray Resin Mexico S.A. de C.V.を設立し、メキシコ合衆国における樹脂コンパウンド事業の開始を決定しました。今回の新設によりTRMX は、日系エンジニアリングプラスチックメーカーとしてメキシコで初となる樹脂コンパウンドの自社生産拠点となります。

TRMXは、東レが本年100%子会社化したラージトウ炭素繊維の世界最大の供給メーカーであるZoltek Companies, Inc.のメキシコ工場内に年産10,000トンのナイロン及びPBTの樹脂コンパウンド設備を導入し、2015年2月からの稼動を目指します。これにより、既存のTRECインディアナ工場と合算した米州での生産能力は、年産34,000トンまで拡大します。  

メキシコは広範な自由貿易網や大市場である米国に隣接する地理的優位、充実したインフラ網を背景に米国をはじめとした各国への輸出製造拠点として経済成長を続けています。基幹産業である自動車生産も2010年以降好調な米国需要を背景に急成長し、今後も高い成長が期待されていますが、近年では当社樹脂製品の主要なお客様である自動車関連メーカーの新規進出の動きも活発となっており、東レは、当地において樹脂コンパウンド事業の製造・販売拠点を設立することで、成長する当地域で増産を続ける自動車用途及び産業用途への供給体制の強化と新規需要の開拓を図ってまいります。  

TRMXの設立により、東レグループは日本、中国(深セン、蘇州、天津、成都)、タイ、マレーシア、インドネシア、韓国(2015年度稼働予定)、米国、メキシコの8ヶ国、11拠点に自社コンパウンド拠点を持つこととなり、現地生産によるタイムリーな供給ときめ細かいサービスを提供してまいります。またヘッドクオーターである日本をはじめ中国、タイ、マレーシア、米国には高度な開発・評価機能を備える樹脂テクニカルセンターを併設しており、これら東レグループ各拠点の一層の連携によってグ゙ロ−バルにソリューションを提案し、お客様満足度の向上と東レグループ樹脂コンパウンド事業の拡大を図ってまいります。  

東レは、現在推進中の中期経営課題“プロジェクト AP-G 2016”における成長戦略の一つとして、北米をはじめとする成長著しい国や地域で積極的に事業拡大を図る「アジア・アメリカ・新興国事業拡大(AE-II)プロジェクト」を推進しています。今回のメキシコにおける製造・販売拠点設立はこのAE-IIプロジェクトの一環であり、米国・メキシコにおける樹脂コンパウンド事業拡大の中核として位置づけ、ナイロン、PBTをはじめ高機能エンジニアリングプラスチックメーカーとしてグローバル供給力を高め、同地域での揺るぎない地位を確保します。東レは今後も大きな経済成長が見込まれる国や地域での事業拡大により、当該国・地域の経済発展に貢献し、自らも持続的な成長拡大を目指して参ります。

 


2020年3月23日 宇部興産     

北米コンパウンドメーカーの買収について

宇部興産は、豊田通商の連結子会社で、アメリカ合衆国においてコンパウンドの受託加工を行っているPremium Composite Technology North America, Inc.の買収を決定しました。2020年1月31日に株式譲渡契約書を締結し、本年4月1日を目途に宇部興産がPCTNA社の株式100%を豊田通商から譲り受け、新体制で事業を開始する予定です。

PCTNA社は、豊田通商グループ企業として2009年に設立され、アメリカ合衆国において主にナイロン以外の樹脂を原料とするプラスチックコンパウンド受託加工事業を行っています。日系自動車メーカー向け品質管理体制を整備しており、設立以来、同業界向けに長年の供給実績を有し、その品質において高い信頼を得ています。

宇部興産は、現中期経営計画においてナイロン6事業を積極拡大事業と位置づけ、市場優位性を持つ押出用途の更なる強化と、射出用途の事業領域の拡大を進めております。2019年3月には、欧州子会社のウベコーポレーションヨーロッパ(本社:スペイン・バレンシア州)がスペインのプラスチックコンパウンド製造・販売会社を買収し、射出・コンパウンド事業における海外拠点の拡充を行っています。

今回の買収により、従来の日本・タイ・スペインの製造拠点に加え、新たに北米においても自社コンパウンド製造拠点を獲得することになります。日本・アジア・欧州・北米の4極体制の確立により、自動車メーカー(OEM)/自動車部品メーカー(Tier-1)へのグローバルな供給が可能となります。自動車分野で世界有数の市場でもある北米には、多くの日系 OEM/Tier-1が進出し、製造だけでなく開発業務も行う等、現地化を加速化させています。宇部興産はPCTNA社を通じ、現地調達材提供を軸に、新たな価値を市場と顧客に提供します。

また、宇部興産はPCTNA社の持つ樹脂コンパウンドに関する技術・ノウハウを獲得することが出来ます。市場のニーズに応じた最適な樹脂種の提案、組み合わせが可能となり、宇部興産グループの製品開発、市場開発に大きく寄与することが期待されます。コンパウンド受託加工を宇部興産の新たな成長の機会と捉え、内製コンパウンドとのシナジーを通じ事業を展開することで、射出・コンパウンド市場における地位をより強固なものにしてまいります。

【PCTNA社の概要】(3月1日現在)

名称 Premium Composite Technology North America, Inc.
所在地 アメリカ合衆国・インディアナ州フランクリン(本社・工場)
代表者 飯久保 哲也
事業内容 プラスチックコンパウンド受託加工
資本金 10.1百万ドル
設立年月 2009年2月
大株従業員数主及び持ち株比率 豊田通商(77.72%)、Toyota Tsusho America, Inc.(22.28%)
従業員数 35名(2019年8月31日現在)
売上高 31.6百万ドル(2019年3月期)