2006-5-1

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これは下記のブログを月ごとにまとめたものです。

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2014/9/15 中国、Volkswagen と Chrysler に独禁法違反で罰金 

中国の独占禁止法当局は9月11日、VolkswagenとChryslerの販売会社が独禁法に違反したと認定し、罰金を科すと発表した。

Folkwagenと第一汽車(FAW)のJVのFAW-Volkswagen Sales Co は湖北省価格管理局により、2013年売上高の6%相当の 248.58 百万元(約42億3千万円) の罰金を課せられた。高級車Audi を販売するディーラー7社も、売上高の1〜2%に相当する合計 29.96百万元の罰金を課せられた。

一方、Chrysler Group China Sales Ltd は上海市発展改革委員会により、売上高の3%相当の31.68百万元(約5億4千万円)の罰金を課せられた。同社のディーラー3社は合計で2.14百万元の罰金となった。

VWの販売会社は高級車Audi について、2012年から湖北省の販売店10社に対し新車価格や補修部品の価格を引き下げないよう指示した。
Chrysler も2012〜14年にわたり、上海市内の販売店に同様の指示をした。

会見の席上、新車などの価格を巡り広東省で日系自動車メーカー1社を調査していることを明らかにした。
Daimlerに対しても近く調査と処罰内容を公表するとした。

中国当局は自動車業界の独禁法調査を進めており、国家発展改革委員会は8月20日、価格カルテルを結んだとして日本の自動車部品メーカー10社に中国の独禁法違反事件で過去最高額の総額12億3540万元(約200億円)の罰金処分を科した。

2014/8/20    中国が日本の自動車部品メーカー12社にカルテルで制裁金

付記 

中国の江蘇省物価局は2015年4月23日、独ダイムラーの中国合弁企業に3億5千万元(約56百万ドル)の罰金を科すと発表した。
高級車「メルセデス・ベンツ」についての独占禁止法違反で、ベンツの販売店にも786万元の罰金を科す。

江蘇省物価局の発表によると、合弁企業は2013年1月から14年7月まで江蘇省内の販売店に対して、一部車種の消費者向け販売価格の下限を設定、守らない販売店に圧力をかけるなどして消費者の利益を損なっていたという。また補修用の自動車部品についても最低価格を定めていた。

中国進出企業の間では、中国当局が独禁法を国内産業保護のための「外資たたき」に利用しているとの懸念が強まっている。

これに対し、李克強首相は天津の“Summer Davos”の席上、これを否定した。
国家発展改革委員会が調べた独禁法違反事件で外国企業は10%に過ぎず、「中国のドアは開いており、閉じられることはない。中国の開放政策について心配することはない。独禁法調査の増加は政府による管理の透明性が改善された結果であり、これらは法に従った透明で公正なもので、長期的に見て開放に役立ち、外国からの投資を更に呼び込むこととなる」と述べた。

国家発展改革委員会では、これまで335件の独禁法違反案件を調べたが、そのうち外国企業は10%の33件に過ぎず、残りは全て国内の企業や団体が関係するものであったとしている。

ーーー

これまでの主な案件は下記の通り。

2011/11

中国の製薬会社2社に合計で約110万ドルの罰金を科した。

2011/11/18 中国が価格カルテルを摘発

2013/1

LG電子、サムスン電子など韓国、台湾の液晶メーカー6社がカルテルを結んで液晶パネルの販売価格を不当につり上げていたとして、総額353百万元(約49億円)の制裁金を科した。

2013/1/9  中国政府、価格カルテルで外資に制裁金

2013/2

中国酒のトップメーカーの四川省のWuliangye (五粮液) と貴州省のKweichew Moutai (州茅台)に対し、価格カルテルで総額449百万元の罰金を課した。

2013/3/2  中国、中国酒メーカーに価格カルテルで罰金

2013/8

粉ミルクを巡る競争阻害や卸売業者に対する最低販売価格の制限などで、Mead Johnson など6社に合計 670百万元の罰金を課した。
明治など3社は「
自発的に報告し、重要な証拠を提供し、かつ自発的に改善を行った」ため、
処罰の対象外とされた。

別件で、上海市高級人民法院はJohnson & Johnsonに対し、規定価格以下で販売したことを理由に代理店契約を取り消したのは独禁法違反として、旧代理店の北京鋭邦涌和科貿に賠償金530千元を支払うよう命じた。

2013/8/9   中国で販売価格を巡る2つの独禁法違反事件

国家発展改革委員会は金宝飾品のカルテルで、業界団体の上海黄金飾品行業協会に50万人民元、老鳳祥など上海の5店舗に合計1009万民元の罰金を科すと発表した。罰金額は2012年売上高の1%に相当する。

2014/8

2014/8/20    中国が日本の自動車部品メーカー12社にカルテルで制裁金

2014/9

中国国家発展改革委員会はセメントの価格カルテルをめぐり、吉林亜泰集団水泥銷售有限公司、北方水泥有限公司、冀東水泥吉林有限責任公司に合計1億1439万元の罰金を課するよう、吉林物価局に指示した。

2013年3月以来、地方のセメント業界に対する独禁法違反の調査を進めており、新たに罰金を科されるセメント企業が出てくる可能性もある。

 


2014/9/16   DSM、農業廃棄物からバイオエタノールを生産

DSMは9月3日、世界最大手のエタノール生産会社 POETとの合弁会社「POET-DSM Advanced Biofuels, LLC」が農業廃棄物を原料とする先進型バイオ燃料(セルロース系エタノール)の商業生産を開始したと発表した。

オランダ国王や米農務長官、エネルギー省副次官、アイオワ州知事などの列席のもと、アイオワ州 Emmetsburg の米国初の商業規模の生産工場「Project LIBERTY」の開所式が開催された。

Project LIBERTYの概要は以下の通り。

セルロース系エタノールの年間生産量 2,000万ガロン(将来的には2500万ガロン)
LIBERTY生産のセルロース系エタノールの特徴 ガソリンと比較し、85-95%の温室ガス削減
農業廃棄物の年間購入量 2,000万ドル分 ⇒農業者への追加収入となる。
農作地における農業廃棄物の排除量 1エーカーに対し約1トン (25%相当)
農業廃棄物年間消費量 285千トン(半径45マイルの地域から回収)
アイオワ州への貢献 20年間で244億ドルと推計

* 1ガロンは3.785リットル

セルロース系エタノールは、一般的なバイオエタノールと違いトウモロコシの廃棄されていた非可食部(穂軸、葉、殻や茎など)を原料とするため、農業廃棄物問題の軽減だけでなく、食料供給問題との競合の心配もない。

トウモロコシの農業廃棄物を集め、セルロースを30種の酵素と酵母で糖分に分解し、その糖分を微生物によりバイオエタノールへと変換する。

ーーー

POET-DSM Advanced Biofuels, LLC はDSMとPOETの両社の50/50JV。

POETは世界最大手のエタノール生産会社の一つで、設立から25年の歴史をもち、27の生産拠点で年間で16億ガロンを超えるエタノールと、高タンパク質動物用飼料を生産している。

1987 年にトウモロコシ農家のBroin家によって設立され、当初は Broin Companies と称した。

DSMとPOETは別々にセルロース系エタノールの技術開発に取り組んできた。

POETは2008年11月に、サウスダコタ州 Scotlandにある同社研究センター内にパイロット・プラントを稼働させた。
農業事業者と協力して、トウモロコシの非可食部を圧縮梱包、運搬、貯蔵している。

DSM は、この生産技術を商業的に利用可能にするために必要な、エタノール変換効率を高める酵母剤と酵素剤の両方を提供できる唯一の企業であり、それによってセルロースエタノール開発で独自の地位を占めていた。

2012年1月23日、両社の技術を出し合い、セルロース系バイオエタノールを商業的に実証生産し、その技術を第三者にライセンスする50/50出資のJV、POET-DSM Advanced Biofuels, LLC を設立することが発表された。

アイオワ州 Emmetsburg の既存のコーンエタノール工場の隣接地にPOETが建設中のProject LIBERTYをJVに移して開発を進め、完成させた。
総工費は2億5千万ドルとされる。

エネルギー省は工場の設計、建設、バイオマスの回収、インフラなどのコストなどで1億ドルの支援を行い、アイオワ州も20百万ドルの支援を行った。

このバイオ燃料生産技術は、ライセンス化し、世界的に広めていく予定で、POET-DSM Advanced Biofuels では、バイオエタノール販売とライセンス収入により、2020年までに累計2億千万ドルの純売上高を見込んでいる。

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米国のこれ以外の主なセルロースエタノールの開発計画は以下の通り。(単位は百万ガロン/年)

  立地 原料 能力
 
Abengoa Bioenergy US Holdings
(スペインの多国籍企業)
Hugoton, KS 麦わら 25
 

BlueFire Renewables
(旧称 BrueFire Ethanol)

Fulton, MS 間伐材、都市ゴミなど 19
DuPont Biofuel Solutions Nevada, IA Corn stover 30
Fulcrum BioEnergy Reno, NV Municipal solid waste 10
Mascoma / Valero Kinross, MI Wood waste 20

 


2014/9/17 日本カーボン、炭化ケイ素連続繊維の生産能力を大幅増強

日本カーボンは9月4日、 米GE、仏Safran S.A との3社のJVのNGS アドバンストファイバー」が、炭化ケイ素連続繊維「ニカロン®(Nicalon) の生産能力増強のため、新工場の建設を決定したと発表した。航空機エンジン部材向けの需要拡大に対応する。

既設の富山の工場隣接地に新たに第二工場を建設するもので、最新の製造技術の導入により、原材料から紡糸、不融化(電子線照射)、焼成に至る一連の製造ラインを増設する。
能力は年産10トンで、特に高機能グレード製品の「ハイニカロン®」「ハイニカロン®タイプS」の生産能力を現状の10倍に拡大する。
2017年に操業開始の予定。

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この炭化ケイ素連続繊維は、千数百度の高温大気中においても耐熱性、耐酸化性に優れた繊維である。

炭素繊維は、軽量で高強度という特長があり、航空機の機体などに広く利用されているが、炭素は高温大気中では燃えてなくなるため、この環境下では使用できない。

一方、炭化ケイ素は軽量で高強度に加え、高温大気中でも高い耐熱性を有している。
炭化ケイ素繊維強化セラミックス材料は、ジェットエンジンや火力発電機のタービンなど高温部品への適用が考えられ、燃費の改善やエネルギー効率の向上が期待されている。


炭化ケイ素繊維(SiC 繊維)は1975年に東北大学の矢島聖使教授などにより開発された。

ケイ素を含むポリカルボシランを高温で蒸し焼き(熱酸化)することにより不融化処理し、その後、1200〜1500℃で焼成する。

普通に熱酸化するだけでは強度が高温で低下するが、その原因が、不純物として混入する酸素により繊維が部分的に熱分解することであることが分かった。

東北大学と日本原子力研究所では、不融化処理に当たり、電子線などの放射線を使い、繊維内への酸素の混入を減少させた。

日本カーボンでは、新技術開発事業団の助成を受け、原研との共同研究の後、1983年に「ニカロン」、1995年に「ハイニカロン」の生産に成功した。

  Nicalon Hi-Nicalon Hi-Nicalon Type S
酸素含有率(Wt%) 12.0 1.0 0.8


別途、宇部興産では、ケイ素にチタン(又はジルコニウム)を加えたセラミック連続繊維、チラノ(Tyranno)繊維を開発した。

開発当時の炭化ケイ素系繊維は、非晶質構造から成る繊維であったが、繊維の結晶化を抑制するため、東北大と宇部興産の共同研究で、チタン等の第二金属を添加した。

半導体グレードと耐熱グレードを扱っており、耐熱グレードでは二次加工品(各種織物の他、チョップ状繊維、フェルト、セラミックペーパー等)も提供する。

ーーー

GEとフランスのSafran は、1974年に50/50 JV のCFM International を設立、小型機向けとしてはこれまでにない革新的なテクノロジーが採用された航空機エンジン「LEAP」の共同開発を進めてきた。

「LEAP」は  小型機向けとしては、 下記のテクノロジーを採用している。
    ・ 軽量で耐久性の高い素材
    ・ 最先端の航空力学に基づく設計技術
    ・ 業界最高水準の環境技術など

日本カーボンは「ニカロン」の供給に向け、高圧タービン用のセラミック・マトリックス複合材(CMC )のテストに協力し、採用された
LEAP エンジンは、高熱部にCMC 部品を使用する世界で初めての民間航空機エンジンとなる。

LEAPエンジンは 2016〜2017年に運行開始予定の下記に搭載される。
    LEAP-1A:エアバスA320 neo向け
    LEAP-1B:ボーイング737 MAX (独占提供)
          LEAP-1C:COMACの新型C919(独占提供)

ニカロンの需要は今後10年間で約10倍以上の急拡大が見込まれている。

日本カーボンとGE/Safran は、今後見込まれる需要増加に対応する形でニカロンの安定供給を確保し更に事業を拡大するためには、JVを設立して3社共同で事業を行なうことが最善であるとの結論に達し 、2012年4月に NGS アドバンストファイバーを設立した。

社名 NGSアドバンストファイバー株式会社
資本構成
日本カーボン  50%
GE  25%
Safran  25%
設立 2012年4月
工場 富山市
日本カーボンから新会社にニカロン事業を事業譲渡


今回、
生産能力増強のため、第二工場の建設を決定したもの。


2014/9/18    塩野義製薬にHIV治療薬JVの枠組み変更取引で400億円の申告漏れ指摘

塩野義製薬は9月12日、大阪国税局よりHIV治療薬JVの枠組み変更取引にからみ、「法人税等更正通知書及び加算賦課決定」を受領したと発表した。
更正された所得金額は約405 億円だが、対象年度に欠損金があっため、追徴税額は地方税等を含め約 13億円となる。

同社では、この取引は事前に当局に照会し、確認を得たうえでのものであり、承服できるものではないとし、不服申し立て等あらゆる必要な措置を講じていくとしている。

今回の更正処分による追徴税額等約13億円は、今期に過年度法人税等として計上する。
また、今回の更正処分(税務所得405億円の追加)により前期繰越欠損金が消滅したため、当年度の税金費用として約134億円を計上する。
(不服申し立てをする場合でも、企業会計上は税金を計上することとなっている。)

付記

塩野義は11月10日に異議申し立てを行ったが、棄却され、2015年3月に大阪国税不服審判書に審査請求を行ったが、2016年3月7日に棄却された。

このため、2016年9月2日、東京地裁に更正処分等の取消請求訴訟を提起した。

 

ーーー

塩野義製薬はViiV Healthcare (GSKとPfizerのJV)との 50/50JVのShionogi-ViiV Healthcare でHIVインテグレース阻害薬ドルテグラビルの開発を行ってきたが、2012年10月29日に、HIV治療薬JVの枠組み変更を発表した。

Shionogi-ViiV Healthcare の50%持分をViiV Healthcareに譲渡し、見返りにViiV Healthcareの10%の権利を取得する。

2012/11/2  塩野義製薬、HIV治療薬JVの枠組み変更


今回の発表などを基にすると、事態は以下の通りと推定される。

1)塩野義はShionogi-ViiV Healthcare の50%持分を、先ず英国子会社のShionogi Limitedへ簿価(約130億円)で現物出資した。

2)Shionogi LimitedはこれをViiV Healthcare に譲渡し、対価としてViiV Healthcare株10%(時価約530億円)を取得した。

3)  英国ではこの取引は無税で行われたとみられる。

4) 塩野義は2013年3月連結決算で、Shionogi-ViiV Healthcareの簿価とViiV株式10%の時価との差 40,433百万円を特別利益に計上した。

5)  日本の税務申告では、組織再編税制の規定に基づき、当局の確認を得たうえで、(簿価での)現物出資として税務上の所得はゼロとして申告した。
 (英国子会社では404億円の特別利益が出たが、日本では簿価130億円の持株を同額で英国子会社に現物出資するため、所得はゼロとなる。)

6) これに対し、大阪国税局はこの特別利益を塩野義の税務上の所得と認定し、課税した。

ーーー

塩野義の当局への説明内容(取引のどこまでを説明したのか)、当局側の確認の方法(口頭か文書か)、今回の当局の処分の理由など、詳細が分からないため判断できないが、常識的に考えると、塩野義の主張には無理があると思われる。

資産を他に移転する場合には、移転資産の時価による取引として譲渡損益を計上するのが法人税法の基本的な考え方である。

但し、組織再編成により資産を移転する場合、移転の前後で経済実態に実質的な変更が無いと考えられる場合には、その時点で時価との差額を課税するのではなく、簿価での移転を認め、実質的に処分するまで、移転資産の譲渡損益の計上を繰り延べる。

今回の場合、Shionogi Limitedは現物出資を受けたJVの持株を直ちに譲渡し、対価としてViiV Healthcare株10%を受け取り、利益を得ている。
「移転の前後で経済実態に実質的な変更が無い」とは言えず、また塩野義からShionogi Limitedに持分を移す必要性も考え難い。

実質的には、塩野義がJV持株を譲渡し、対価としてViiV Healthcare株10%を受け取り、利益を得たと見るほうが素直である。
(これが認められるなら、海外資産を売却する際に現地に子会社をつくり、そこに資産を移した上で売却すれば、日本での課税を免れることとなる。)


2014/9/19   タイPTTのベトナム石油精製・石油化学計画にSaudi Aramco が参加  

サウジのSaudi Aramco がタイ国営PTTのベトナムの石油精製・石油化学計画に 参加する。
PTTのトップが明らかにした。

ベトナム政府に事業計画書を提出しており、今後、ベトナムの通産大臣がこの提案を検討、近く訪問するタイの首相とも協議する予定。

タイのPTTは2012年末に、ベトナム南中部のBinh Dinh省のNhon Hoi 経済特区に、日量66万バレルという世界最大級の製油所を建設することを計画していると報じられた。
石油化学コンプレックスの建設も計画に含まれている。

その後、他の製油所計画が進捗しているため、同社は精製能力を40万バレルに落とし、詳細を詰めていた。

PTTとSaudi Aramcoがベトナム政府に提出した計画は以下の通りとされる。

計画 Nhon Hoi economic zoneの石油精製・石油化学計画
 石油精製 日[email protected]万バレル(当初計画は66万バレル)
 オレフィン系 合計年産300万トン
 芳香族系  合計年産200万トン
投資額 220億ドル(PTTの当初見積もりは287億ドル)
出資者
PTT  40%  PTT子会社 Thai Oil と IRPC も参加  
Saudi Aramco  40%    
ベトナム政府  20%    
完成予定 2021年
原油 主にSaudi Aramcoが供給

ーーー

ベトナム政府は2007年9月に製油所の建設計画を明らかにした。9つの製油所を建設し、2025 年までに国内需要の90%を自国内の製油所でカバーするとし、原油処理能力の目標値を日量 111〜121万バレルとした。(能力は当初の計画で、具体化時点で変更される)

今回の計画は地図のC 




現在、具体的に進行しているのは下記の計画。

1)現在稼働しているのはPetroVietnam のズンクワット(Dung Quat)製油所(地図のB)で、2009年に稼働した。
  能力は日量14.8万バレルで、同社は増設を検討中。

2) 出光興産と三井化学は6月6日、両社とクウェート国際石油、ペトロベトナムとの合弁事業である総投資額約90億米ドルのNghi Son 製油所・石油化学コンプレックス建設プロジェクト(地図のA)の最終投資決定を行ったと発表した。

石化計画:
 パラキシレン 70万トン
/
 ポリプロピレン 37万トン
/

2013/6/11 出光興産と三井化学、ベトナムのNghi Son 製油所・石油化学コンプレックスへの最終投資決定

3) Lon Son製油所(地図のG)はPetroVietnamの事業。

この製油所に隣接し、タイのSiam Cementグループとベトナム側のJVのLong Son Petrochemical が石化コンプレックスを建設する。
2012年1月、Qatar Petroleum がこれに参加することが明らかになった。
報道によると、コンプレックスはオレフィン 165万トン、ポリオレフィン(HDPE、LDPE、PP) 145万トン、苛性ソーダ 28万トン、EDC 33万トン、VCM 40万トンなどからなる。

2008/8/25 ベトナム最大の石化コンプレックス、9月に建設着工


4)
Phu Yen省のHoa Tam Industrial Zone(地図のD

Vung Ro Petroleum は英国の投資会社Technostar Management とロシアのTelloil GroupとのJVで、Hoa Tam Industrial Zoneに製油所(LPG, Gasoline, Jet Fuel, Diesel, Fuel Oil) と石化プラント(BTXと年産90万トンのPP)の建設を開始した。投資額は31億8千万ドルとされる。

Hoa Tam Industrial Zoneに538ヘクタールの土地を確保、2007年11月に製油能力 400万トンで投資ライセンスを取得したが、2013年12月初めに、能力を800万トンにアップした。

2013年11月にLummus Technologyとの間で、エチレン回収とOCT(エチレンとブチレンからプロピレンを製造)に関するライセンス・エンジニアリング・技術サービス契約を締結し、2014年1月にはINEOSからInnovene PP 技術(年産90万トン)を導入した。

2014年9月9日、現地で鍬入れ式を行った。

2014/1/24 ベトナムの新しいポリプロ計画 
 



2014/9/20   2014年
イグ・ノーベル賞 

イグ・ノーベル賞の2014年の授賞式が9月18日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大で行われ、「バナナの皮を踏むとなぜ滑りやすいのか」を実験で解明した北里大医療衛生学部の馬渕清資教授と、田中健誠、内島大地、酒井利奈の各氏のチームが物理学賞を受賞した。

日本人のイグ・ノーベル賞受賞は8年連続。

「バナナの皮を踏むと滑る」のはよく知られているが、「摩擦係数」を、実際に調べた研究はこれまでなかった。数十本のバナナを買い込み、むいた皮を測定器の上で踏みつけて、摩擦係数を測定した。その結果、皮の内側を下にして踏みつけると、皮がないときの約6倍も滑りやすくなることが判明した。

馬渕教授らは、バナナの皮の内側にたくさんあるゲル状物質(小胞ゲル)を含んだカプセルのような極小組織が、靴で踏まれた圧力でつぶれ、にじみ出た液体が潤滑効果を高めることを突き止めた。

バナナの皮の滑りやすさは、リンゴやオレンジの皮より数倍高く、雪の上に乗せたスキー板の滑りやすさに迫るほどだった。バナナは、甘みを増すために品種改良を重ねたことで、粘液成分が多く含まれるという。

馬渕教授は、人の関節が滑らかに動く仕組みなどを研究する「バイオトライボロジー」(生体摩擦学)が専門で、研究成果は人工関節への応用に役立てている。

授賞式で馬渕教授は、関節の摩擦を減らす原理はバナナの皮の粘液による滑りやすさと共通していることを、歌やパネルで示して会場を沸かせた。

過去のイグ・ノーベル賞については、下記を参照。

2006/10/13 ノーベル賞とイグ・ノーベル賞
2007/10/8  2007年イグ・ノーベル賞
2008/10/4  2008年イグ・ノーベル賞
2009/10/3 
2009年イグ・ノーベル賞
2010/10/7  2010年ノーベル化学賞とイグ・ノーベル賞
2011/10/1  2011年度イグノーベル賞 
2012
/9/25   2012年 Ig Nobel 賞に日本人の「スピーチジャマー」

2013/9/16   2013年 Ig Nobel 賞、日本の2チームが受賞

このうち、中垣俊之教授らのチームは、2008年に真正粘菌変形体という巨大なアメーバ様生物が迷路の最短経路を探し当てることができることを発見し認知科学賞を受けたが、2010年にはその延長で、粘菌が交通網を整備することを発見し、交通計画賞を受賞した。

ーーー

授賞式では、2005年に「栄養学賞」を受賞した発明家のドクター・中松(中松義郎氏 86歳)が、闘病中のがんの新たな治療法の「発明」について基調講演した。

2005年「栄養学賞」
     36年間にわたり自分が食べたすべての食事を撮影し、食べ物が頭の働きや体調に与える影響を分析

中松氏は本年6月に「前立腺導管がん」の末期状態であることを明らかにしているが、式後、「世界に向かってがんを克服する決意を述べました」と話した。

同氏は5歳の時に発明を始めて以来、14歳で灯油の給油ポンプをつくり、大学2年生でフロッピーディスクの基本原理を考案した。 「治療法がないんだから、自分で発明するしかない」 とし、自らの体を使って、がんの治療法を研究している。

今回の基調講演で発表した「発明」もその一つで、がん細胞が好むたんぱく質などの栄養素を排除したという食品。

また、2013年にSoylentをつくった米国のRob Rhinehartも スピーチした。

Soylentは生存に必要な栄養素が粉末になっており、これを水に溶かして飲む。

ーーー

今回の受賞一覧は下記の通り。

  受賞者 受賞理由
物理学賞 日本  床の上のバナナを踏んだ時の、靴とバナナの皮、バナナの皮と床の間の摩擦係数の測定
参考文献:Frictional Coefficient under Banana Skin
神経科学賞 中国・カナダのチーム トーストの焦げ目がキリストの顔に見える脳の仕組み解明
Seeing Jesus in Toast: Neural and Behavioral Correlates of Face Pareidolia
心理学賞 豪・英・米のチーム 習慣的に遅くまで起きている人は、習慣的に朝早く起きる人と比べて、平均して、より自画自賛的で、より巧みに人を操作し、より精神病質であることの証拠を集めた。
Creatures of the Night: Chronotypes and the Dark Triad Traits
公衆衛生賞 チェコ、米、インドのチーム 人が猫を飼うことは精神的に有害であるかどうかの調査
Changes in personality profile of young women with latent toxoplasmosis ほか
生物学賞 チェコ、独、ザンビアのチーム  犬が排泄するときに、地球の南北の磁力線に体を向けることを発見
Dogs are sensitive to small variations of the Earth's magnetic field,
芸術賞 イタリア 強力なレーザービームを手にあてられながら、醜い絵画を見るときと、美しい絵画を見るときとの人間の苦痛度の測定
(美しい絵画の方が苦痛が少ない)
Aesthetic value of paintings affects pain thresholds
経済学賞 イタリア政府統計局 EUの基準の達成のため、売春、麻薬取引、密輸や、その他の違法な資金取引を入れてGDPを引き上げた。
European System of National and Regional Accounts (ESA 2010)
医薬賞 米・インドのチーム 塩漬け豚で鼻をパックして、ひどい鼻血を治療
Nasal Packing With Strips of Cured Pork as Treatment for Uncontrollable Epistaxis in a Patient with Glanzmann Thrombasthenia,
北極科学賞 ノルウェー・独のチーム 北極熊の扮装をした人間を見たトナカイの反応の調査
(ハイキング姿の時よりも2倍の距離を逃げた)
Response Behaviors of Svalbard Reindeer towards Humans and Humans Disguised as Polar Bears on Edgeøya
栄養学賞 スペイン 発酵ソーセージ用のバクテリアの種培養としての、幼児の排泄物から分離した乳酸菌の評価
(幼児の排泄物からは109種の乳酸菌が見つかったが、どれが最適かを調査)
Characterization of Lactic Acid Bacteria Isolated from Infant Faeces as Potential Probiotic Starter Cultures for Fermented Sausages

 

 



2014/9/22   Bayer、ライフサイエンス事業に注力、
MaterialScienceを分離、上場

Bayerの監査役会は9月18日、今後は完全にLife Science 事業(HealthCare と CropScience )に注力することとし、 MaterialScience事業を別会社として上場させる 、という経営委員会の提案を全会一致で承認した。

今後12カ月から18カ月以内にMaterialScience事業を別会社として上場させる。
これによりBayerは、人間、動物、作物の健康分野における世界有数の企業として自社を位置づけていく。

社員数はバイエル全体でもドイツ国内でも、今後数年にわたって同レベルを維持する予定。

Bayer CEOのDr. Marijn Dekkers は、「我々の意図は、Life Science分野における世界有数のイノベーション企業 である新しいBayer と、ポリマー材料の分野における中心的企業であるMaterialScience 新会社という2つのグローバル企業を創り出すことです」と述べた。

バイエルの重点分野の中心は、医療用医薬品の新製品や、現在進行中の米国Merck社のConsumer Care事業の買収、農業関連事業の好調な推移など、Life Science 事業に移ってきた。

経営委員会は、今後Life Science 事業に注力し、成長のための一層の投資を通じて、これらの活動の好調な推移を継続することを決めた。

研究開発費用を引き上げ、HealthCare と CropScience事業間の初期研究を選択的に強化し、医療用医薬品の新製品を成功裏に発売することを今後も推進していく。

同社では、経口抗凝固剤 Xarelto™滲出型加齢黄斑変性治療薬Eylea™、抗悪性腫瘍剤Stivarga™および Xofigo™、肺高血圧症治療剤Adempas™などのピーク時の年間合計売上高が、少なくとも75億ユーロに達する可能性があるとしている。

MaterialScience事業分離の大きな理由としては、同事業が将来の発展に必要な資金を直接調達できる手段を提供することにある。

バイエルグループ内では、Life Science 事業が本業および外部提携を通じての成長のために多額の投資を必要としており、MaterialScience事業に対する適切な投資を確保できなくなっているが、別会社として上場することで、資本市場からの直接調達が可能になる。。

また、別会社となることで、その組織やプロセスの構造、企業文化を同社が属する事業分野の環境やビジネスモデルに合致させることが可能になる。

Dr. Marijn Dekkers はMaterialScience事業について、近代的で競争力を持つ大規模生産施設を運営し、事業状況も非常に良好であるとし、「グローバルレベルで競争が激化する分野でより一層早く、効果的かつ柔軟に既存の強みを展開するために、分離後の状況を活用していくと確信している」と述べた。
 

ーーー

Bayerは2003年末までに、Bayer CropScience、Bayer Healthcare、Bayer Polymers、Bayer Chemicalsの4社と、サービス会社3社の合計7社を分社化したが、2004年7月にBayer Chemicalsの大半とBayer Polymersの一部を新会社 Lanxess として分離し、2005年に上場した。

2006/9/6 Bayer と Lanxess 

Bayerに残したChemicalsの子会社のH.C.Starck はAdvent International Carlyle Groupに Wolff WalsrodeはDowに売却した。

今回分離するMaterialScienceの主製品は、Polyurethanes、Polycarbonates、Coatings、Adhesives、Specialties で、これらに原料のIndustrial Operationsが加わる。

Bayer は2001年10月に上海ケミカルパークの新生産基地に関する基本契約に調印、その後、3つのコア・プロジェクト(塗料、ポリカーボネート、ポリウレタン)を拡大している。

 

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Bayerの2013年度の業績は下記の通りで、Material Science の売上高は110億ユーロを超え、欧州で第4番目の企業となる。

2013年実績(百万ユーロ)
   Life Science businesses Material
Science
Others 全社 Total
HealthCare Crop-
Science
Total
Pharma-
ceuticals
Consumer
Health
Net Sales 11,188 7,736 8,819 27,743 11,238 1,169 7 40,157
 
EBIT 2,031 1,229 1,729 4,989 435 -11 -479 4,934
EBIT before special items 2,552 1,421 1,801 5,774 429 49 -479 5,773
EBITDA before special items 3,490 1,844 2,248 7,582 1,072 222 -475 8,401

 



2014/9/23 中国発展改革委員会、日系自動車部品メーカー12社への罰金処分理由を公表 

中国国家発展改革委員会(NDRC)は2014年8月20日、日本の自動車部品メーカー12社にカルテルで総額約200億円の制裁金を課したと発表した。

2014/8/20    中国が日本の自動車部品メーカー12社にカルテルで制裁金  

NDRCは9月18日、日系企業12社に対して発行した行政処分決定書を公表し、法律違反の事実を明らかにした。

それによると、2001年1月から2010年2月にかけて、日立オートモティブシステムズ、日本電装、愛三工業、三菱電機、ミツバ、矢崎総業、古河電工、住友の日系自動車部品メーカー8社は、競争を避け、最も有利な価格で自動車メーカーから部品を受注できるようにするため、日本で2社間や多社間の話し合いを頻繁に行い、価格を協議し、たびたびオファー価格を示し合わせ、示し合わせた価格をうち出してきた。

また、不二越、日本精工、ジェイテクト、NTNのベアリングメーカー4社は、2000年から2011年6月にかけて、日本でアジア研究会を発足させ、上海で輸出市場会議を開き、アジア地域と中国市場での価格引き上げの方針、引き上げのタイミング、引き上げ幅について話し合ったとしている。

発表は各社ごとに、独占行為を行っていた期間、価格操作の方法、具体的な製品名、処分の根拠、裁量の基準などについて詳しく説明している。

既に日立オートモティブシステムズと不二越が「
最初に通報し、重要証拠を提出した」としてリニエンシー制度で制裁金を全額免除されたことが明らかになっているが、他の企業も全てが自主申告していることが分かった。

通常は申告の早さや情報の重要度が考慮され減免を受けるが、今回の場合、制裁金の売上高比率(2番目通報以外は違反の程度による)と対応しているのが面白い。

中国語しか入手できていないが、Google翻訳で中国語から英語に翻訳すると大意が分かる。

 

      制裁金

減免 売上比 理由 行政処分決定書
電装部品
  日立     0 100%   http://www.sdpc.gov.cn/gzdt/201409/t20140918_626087.html
デンソー 1億5,056万元  60% 4% 2番目通報 http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626085.html
愛三工業 2,976万元 20% 8% 2品目以上 http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626084.html
三菱電機 4,488万元 20% 8% http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626083.html
ミツバ 4,072万元 20% 8% http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626082.html
矢崎総業 2億4,108万元 40% 6% 1品目 http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626081.html
古河電工 3,456万元 40% 6% http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626080.html
住友電工  2億9,040万元 40% 6% http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626079.html
ベアリング
  不二越   0 100%   http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626078.html
日本精工 1億7,492万元 60% 4% 2番名通報 http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626077.html
ジェイテクト 1億0,936万元 20% 8% 会議発案 http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626075.html
NTN  1億1,916万元 40% 6%   http://www.ndrc.gov.cn/fzgggz/jgjdyfld/fjgld/201409/t20140918_626076.html
総合計 12億3,540万元        


中国進出企業の間では、中国当局が独禁法を国内産業保護のための「外資たたき」に利用しているとの懸念が強まっている。これに対し、李克強首相は天津の夏季ダボス会議の席上、これを否定した。

参加した国際ビジネス界の関係者の多くから、中国政府が反独占措置を採用する際には、法執行の透明性を高めると同時に、企業とのやりとりにもっと力を入れるべきであり、こうすれば誤った見方を減らすことができるとの声が上がった。

NDRC価格監督検査・反独占局副局長は、「これまで行政処分責任書を全文公開したことがなかったのは、主として企業が企業秘密の漏洩や名誉の毀損を懸念することに配慮したためだ。独占行為に対する罰金を申し渡された企業は、一般的に政府機関にあまり情報を公開しないでほしいと考える。
このたび関連の処分決定書の全文を公開したのは、法執行の情報を公開し、社会の監督を受け入れる一つの試みであり、今後は公開度がより高まり、社会の監督を受け入れるようになる」と述べた。

今回の発表は、「外資たたき」の批判に対し、中国の透明性を示すためのものと思われる。
特に、全12社が自主申告していることを明らかにしたことは、「外資たたき」ではないことを強調するためと思われる。

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自動車部品については、日本、米国、EU、カナダなどでもカルテルが摘発されている。

米司法省は2014年9月18日、三菱電機の元幹部社員2人と現役幹部社員1人、日立オートモティブシステムズの現役幹部社員4人の合計7人を起訴したと発表した。
三菱電機の2人は証拠隠滅の罪でも起訴された。

三菱電機は既に190百万ドル、日立オートモティブシステムズは195百万ドルの罰金を払っている。

一連の事件で、25社(+外国企業3社)が司法取引で罰金を払っており、個人としては43人(うち日系企業の外人1人、外国企業の日本人1人)が起訴され、うち26人が司法取引で禁固刑と罰金刑を受けた。(17人は未決)

2013/10/1 米司法省、自動車部品カルテルで更に9社、2名と司法取引 に現在までのものを付記している。

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別件で、湖南省長沙市中級人民法院(地裁)は9月19日、GlaxoSmithKline の現地法人GlaxoSmithKline (China) Investmentに対し罰金30億元(約530億円)を科す判決を言い渡した。
同社幹部だった被告5人(英人1人と中国人4人)は執行猶予付きの懲役2〜3年とした。そのうち中国事業トップであったMark Reillyは執行猶予付き懲役3年で、国外退去とした。

中国で科された罰金額としてはこれまでで最高で、同社と各被告側は罪を認めており、上訴しない方針。

2013年7月、当局は GlaxoSmithKlineの上海市、湖南省長沙市と、河南省鄭州 市の事務所を急襲し、社員を拘束した。公安部はその後、4人の役員を深刻な経済犯罪を犯したとして刑事強制措置を行った。 

同社は市場の拡大と医薬品価格の引き上げのため、政府の役人や医薬協会、病院や医師に多額の賄賂を支払ったとされる。

更に、違法行為のための現金を得るために
増値税(付加価値税)専用の虚偽の伝票を使用した、旅行会社を通じて偽の伝票を発行した、虚偽の普通伝票を発行して現金を詐取したといった犯罪行為があったという。

また、その地位を利用して、旅行業者から賄賂やキックバックを受け取っていた。

2013/7/18   中国、GlaxoSmithKline を贈賄の疑いで捜査


本件や、自動車及び自動車部品カルテルの摘発は、外資企業への不正監視を強める習指導部の方針の表れと見る向きが多い。
(中国の立場で見ると、外資企業に限らず、国内企業も含めた企業の不正監視を強めるということとなる。)

 


2014/9/24 LG Chem、ドイツの再生エネルギー会社の蓄電システム用にリチウムイオン電池を供給

LG Chemは9月21日、ドイツを本拠地とする再生エネルギーのディベロッパーのEnergiequelleにリチウムイオン電池を供給する契約を締結したと発表した。

LG Chemの電池は、風力、太陽光、バイオマス発電の電気を配電するためのベルリンの80km南西のFeldheimにあるEnergiequelle社の蓄電システムに使用される。

来年の第1四半期末までに10.8 MWh のバッテリーを設置するが、これは送電網で毎日2千の家庭に電力を供給する能力を持つ。(Feldheimは人口130人)

LG Chemでは、同社の電池使用の主たる目的は、蓄電時に電気の周波数を安定・調整し、必要なときに小規模電力網に送ることであるとしている。

同社では、これを機会にグローバルな蓄電システム(ESS) 用バッテリー部門での飛躍を図りたいとしている。

調査会社 Navigant では、グローバルなESS市場は2013年の153億ドルから2020年には556億ドルに増えると予想している。

付記

LG Chem は9月25日、カリフォルニアでもリチウムイオンバッテリーでの風力発電の蓄電を開始したことを明らかにした。

昨年にSouthern California Edisonから最も風の強いTehachapi の近郊に32MWhの蓄電システムを建設する契約を結んでいた。

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リチウムイオン電池では、外部の電源からので電流の移動で、リチウムイオンが正極から負極に挿入される。

放電時には、リチウムイオンが負極から正極に挿入されることで、外部回路に電流を取り出す。


 

2014/9/25   独Merck KGaA、研究用試薬の米 Sigma-Aldrich を170億ドルで買収

ドイツの医薬・化学品大手Merck KGaA は9月22日、研究用試薬メーカーの米Sigma-Aldrich  を買収することで合意したと発表した。Merckにとって史上最大の買収案件となる。

買収額は170億ドル(現金)で、1株当たりの買収価格 140ドルは直前1ヶ月の終値平均に36%を上乗せしたものとなっている。

MerckはSigma-Aldrich 買収を通じ、研究開発用試薬および装置を提供するMerck Millipore部門の強化を狙う。

Merck は2010年2月に、バイオテクノロジー業界向けに診断・研究機器を供給する米 Millipore を約72億ドルの現金で買収した。

測定機器メーカーで世界最大手の米Thermo Fisher Scientific, Inc. がMilliporeに約60億ドルの買収案を提示していた。

Merckでは、年間のコスト削減などの効果は買収手続き終了後3年以内に約340百万ドルと見込んでいる。

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Sigma-Aldrich の概要は以下の通り。

Sigma® Chemical Company

The company's roots spring from 1934 in St. Louis, MO, when two brothers, Aaron Fischer and Bernard Fischlowitz, launched a small consulting firm. The two chemical engineers named their partnership Midwest Consultants – parent company of Sigma Chemical Company – and began to help St. Louis businesses produce a variety of specialty products including cosmetics, shoe dressings, and adhesives and inks for cardboard packaging. The firm incorporated in 1935 and hired Dan Broida, another chemical engineer out of Washington University in St. Louis, to manage the company's growing consulting and production businesses.

During World War II, Midwest manufactured ammunition components and made felt and paper parts for signal flares. In addition, saccharin was in high demand and short supply. To fill the need, Broida formed Sigma Chemical Company as a division of Midwest Consultants. For a year, major distributing companies bought saccharin as fast as Sigma could produce it. When the war ended, however, supplies of many raw materials again became plentiful and effectively forced Sigma out of the market.

In its search for a new direction, Sigma's turn toward research biochemicals came in the form of Lou Berger, a friend of Broida who had completed a MS degree in biochemistry at the Washington University in St. Louis School of Medicine under Nobel Laureates Carl and Gerty Cori. As a graduate student, one of Berger's tasks had been to extract adenosine triphosphate (ATP) from rabbit muscle. ATP is a major source of energy in living organisms and was used extensively in the Cori's research. The Coris and other biomedical researchers at this time were involved in studies requiring ATP in quantity. Berger suggested that Sigma produce the compound on a larger scale and taught his process to Sigma personnel. A small ad in a scientific journal brought orders and Broida expanded production. Within two years, Sigma offered eight additional ATP derivatives and raised purity levels.

Sigma entered the next decades with broad expansion into biochemicals and clinical products. In 1964, Sigma London was formed to establish a more active position in the market in Great Britain. Two more foreign subsidiaries were formed – Sigma Israel (1970) and Sigma Munich in West Germany (1974).

Aldrich Chemical Co.

Alfred R. Bader, an Austrian immigrant and chemistry graduate student at Harvard University, entertained the idea of starting a company to sell research chemicals in 1949. Acting on the premise that chemists needed a wider array of research chemicals and better service, Bader and attorney Jack Eisendrath founded Aldrich Chemical Company in Milwaukee, WI, in 1951.

Aldrich offered 1-Methyl-3-nitro-1-nitrosoguanidine (MNNG) as it first product, widely used as a methylating reagent. Other products offered in the early '50s include 3-hydroxypyridine, which later became one of Aldrich's best-selling products; ethyl diazoacetate; tetranitomethane; and ethanedithiol. From 1951 to 1954, Bader developed important collaborations through visits to chemical producers in Europe and the UK. The remainder of the 1950s was characterized by rapid growth in sales and in the number of products offered.

Aldrich's Rare Chemical Library (RCL) grew out of the collecting and salvaging of valuable research samples of retiring or deceased academic researchers and from other sources. Large-scale contributions of samples to the library have come from such noteworthy chemists as Henry Gilman, George Wittig, Robert Woodward, and Louis and Mary Fieser. RCL has led to the discovery and commercialization by others of some valuable chemical commodities, e.g., Roundup® (Monsanto Co.), based on lead compounds obtained from the RCL.

The late '50s and early '60s witnessed the growing importance of custom synthesis and bulk sales at Aldrich. Over the years, these functions evolved into Sigma-Aldrich Fine Chemicals (SAFC), currently one of four strategic business units within Sigma-Aldrich Corporation.

A significant opportunity in the 1970s came when Professor H. C. Brown of Purdue University asked Aldrich to further develop and commercialize the hydroboration technology and organoborane chemistry that he had developed and patented. This led to the establishment of Aldrich-Boranes, Inc., a wholly owned Aldrich subsidiary created to manufacture hydroboration reagents and products. Some of the first compounds manufactured by Aldrich-Boranes were borane-THF, 9-BBN, and borane-methyl sulfide.

Sigma-Aldrich Corporation

When changing trends in chemical research confirmed the synergy to be realized from their complementary product offerings (approximately 40,000 in total at the time), Aldrich Chemical Co. merged with Sigma International, Ltd. to form Sigma-Aldrich Corporation in 1975. With this marriage of broad capabilities and resources, annual double-digit growth would become the standard in the 1980s and 1990s, with significant expansion in facilities, major acquisitions and ventures into new market sectors paving the way into the 21st century.

Sigma-Aldrich's international expansion took off in the 1980s with the opening of subsidiaries in France, Belgium, Japan, Italy, Netherlands and Spain. The acquisition of Biomakor in Israel in 1986 and Fluka in 1989 in Switzerland strengthened this rapid expansion. Sigma-Aldrich continued to increase its international presence greatly during the 1990s, opening 20 offices during that decade either by acquisition or by establishing a subsidiary. In Scandinavia, Sigma-Aldrich acquired four of its dealers, which became Sigma-Aldrich Sweden, Norway, Finland and Denmark. Following the fall of the Berlin Wall, the Company took advantage of the opening of these new markets by opening subsidiaries in Poland, Czech Republic, Hungary and by acquiring a dealer in Russia. Beginning to establish a presence in the area now known as CAPLA (Canada, Asia Pacific and Latin America), Sigma-Aldrich opened offices and distribution warehouses in Australia, followed by India, South Korea, Singapore and Malaysia, as well as Canada, Mexico, Brazil and Argentina in the Americas. This was only the beginning.

From the acquisiton of Supelco in 1993 and Riedel de Haen in 1997, each increasing Sigma-Aldrich's analytical and chromatography capabilities, the Company continued its growth strategy. The year 1999 brought with it the Company's first strategic plan, with Davd Harvey now at the helm as CEO, taking over for Tom Cori. By the next year, Sigma-Aldrich hit the $1 billion in sales milestone, with 6,000 employees in 33 countries – well-known and trusted worldwide.

In 2001, Sigma-Aldrich acquired Isotec, a leader in stable isotope production whose products are used in basic research and the diagnosis of disease. That same year, the Company opened its $55 million Life Science and High Technology Center in St. Louis. In 2004, Ultrafine, a supplier of contract manufacturing services for drug development, and Tetrionics, a producer of high potency and cytotoxic active pharmaceutical ingredients, became a strategic piece of the Company's portfolio. The following year, Sigma-Aldrich underwent its second strageic plan review, announcing the formation of four customer-centric business units and a strong focus on geographic expansion, Internet sales and process improvement to propel the Company to even greater heights. Jai Nagarkatti, former president of Aldrich, then became president and CEO of Sigma-Aldrich.

Sigma-Aldrich acquired JRH Biosciences (now SAFC Biosciences), a major industrial supplier of cell culture products for the pharmaceutical and biotechnology industries, and the Proligo Group, a global supplier of key genomics research tools. Also in 2005, Sigma-Aldrich announced membership in The RNAi Consortium and joined leading institutions including MIT, Harvard, and Eli Lilly to develop and distribute genome-wide shRNA libraries globally.

Sigma-Aldrich once again increased its global reach through the acquisitions of Beijing Superior Chemicals and Instruments Co. in China, Iropharm in Ireland, and Pharmorphix Ltd. in the UK. Other strategic acquistions would soon follow: Epichem Group Ltd. to expand capabilities in materials sciences and semiconductor markets, and Molecular Medicine BioServices to provide large-scale viral manufacturing capabilities.

In 2007, Sigma-Aldrich achieved another significant milestone by exceeding $2 billion in sales, delivering record earnings and further strengthening its leadership in the markets it serves. The strategic plan was proving to be quite successful, paving the way for a renewed focus the following year through the Company's third strategic plan.

More recently, Sigma-Aldrich acquired ChemNavigator in 2009 to provide researchers with industry-leading chemical compound selection and procurement services. That same year, the Company introduced CompoZr™ Zinc Finger Technology.
 

In the decades since the 1975 merger, the Company has generated exceptional growth and continues to undergo many positive changes to drive Sigma-Aldrich into the future of science and technology. One such change has been the rise of the Internet and e-commerce, now accounting for approximately 45% of all research sales to become the Company's most powerful marketing tool. In addition, as Sigma-Aldrich continually increases its global reach, approximately 65% of sales stem from outside of the U.S.

Our future success requires more innovative products, faster technologies, and more sophisticated tools that support our customers' success. To accomplish this, our Company has new strategic initiatives that are expected to drive innovation and expand into new markets by leveraging our core scientific strengths: Analytical Chemistry, Biology, and Chemistry-Materials Science (ABCM). Our ABCM initiatives will help us expand our product offering, open new markets and enhance our position in the areas we know best.

Today, Sigma-Aldrich has a broad offering of more than 147,000 chemical products (48,000 of which the Company manufactures) and 40,000 equipment items. We supply products to customers in over 150 countries around the world through state-of-the-art distribution centers. With a committed workforce of approximately 8,000 employees in 40 countries, Sigma-Aldrich has the unrivalled scientific knowledge, unsurpassed service, and global reach to serve researchers and technologists and to ultimately improve quality of life.
 

- See more at: http://www.sigmaaldrich.com/customer-service/about-us/sigma-aldrich-history.html#sthash.dr6DDNPQ.dpuf

1934年に2人のケミカルエンジニアがMidwest Consultantsを設立し、化粧品や接着剤などを販売した。第二次大戦中にサッカリン製造のため、子会社Sigma Chemical を設立、その後バイオケミカル、医療用製品に拡大した。

別途、1949年にオーストリア移民がAldrich Chemical Companyを設立、化学品の製造販売を開始した。

1975年に両社が合併し、Sigma-Aldrichとなった。

同社は動物血清と細胞培養用培地の開発・製造を行うJRH Biosciences を買収し、その後、SAFC Biosciencesと改称した。


同社は現在、世界の140万社以上の研究開発ラボに23万以上のケミカル、バイオケミカルその他を販売している。
同社はReserach、Applied、SAFC Commercial の3つの部門を持つ。

Sigma-Aldrichの2013年度の業績は下記の通り。(百万ドル)

売上高  金額  
 Research 1,402 化学品、試薬とキットを供給
 Applied 629 高品質製品
 SAFC Commercial 673 原料・バルク、受託合成、カスタム合成
    合計 2,704 試薬・化学品 85%、試験機器 15%
営業利益 661  
純利益 491  

Sigma® Chemical Company

The company's roots spring from 1934 in St. Louis, MO, when two brothers, Aaron Fischer and Bernard Fischlowitz, launched a small consulting firm. The two chemical engineers named their partnership Midwest Consultants – parent company of Sigma Chemical Company – and began to help St. Louis businesses produce a variety of specialty products including cosmetics, shoe dressings, and adhesives and inks for cardboard packaging. The firm incorporated in 1935 and hired Dan Broida, another chemical engineer out of Washington University in St. Louis, to manage the company's growing consulting and production businesses.

During World War II, Midwest manufactured ammunition components and made felt and paper parts for signal flares. In addition, saccharin was in high demand and short supply. To fill the need, Broida formed Sigma Chemical Company as a division of Midwest Consultants. For a year, major distributing companies bought saccharin as fast as Sigma could produce it. When the war ended, however, supplies of many raw materials again became plentiful and effectively forced Sigma out of the market.

In its search for a new direction, Sigma's turn toward research biochemicals came in the form of Lou Berger, a friend of Broida who had completed a MS degree in biochemistry at the Washington University in St. Louis School of Medicine under Nobel Laureates Carl and Gerty Cori. As a graduate student, one of Berger's tasks had been to extract adenosine triphosphate (ATP) from rabbit muscle. ATP is a major source of energy in living organisms and was used extensively in the Cori's research. The Coris and other biomedical researchers at this time were involved in studies requiring ATP in quantity. Berger suggested that Sigma produce the compound on a larger scale and taught his process to Sigma personnel. A small ad in a scientific journal brought orders and Broida expanded production. Within two years, Sigma offered eight additional ATP derivatives and raised purity levels.

Sigma entered the next decades with broad expansion into biochemicals and clinical products. In 1964, Sigma London was formed to establish a more active position in the market in Great Britain. Two more foreign subsidiaries were formed – Sigma Israel (1970) and Sigma Munich in West Germany (1974).

Aldrich Chemical Co.

Alfred R. Bader, an Austrian immigrant and chemistry graduate student at Harvard University, entertained the idea of starting a company to sell research chemicals in 1949. Acting on the premise that chemists needed a wider array of research chemicals and better service, Bader and attorney Jack Eisendrath founded Aldrich Chemical Company in Milwaukee, WI, in 1951.

Aldrich offered 1-Methyl-3-nitro-1-nitrosoguanidine (MNNG) as it first product, widely used as a methylating reagent. Other products offered in the early '50s include 3-hydroxypyridine, which later became one of Aldrich's best-selling products; ethyl diazoacetate; tetranitomethane; and ethanedithiol. From 1951 to 1954, Bader developed important collaborations through visits to chemical producers in Europe and the UK. The remainder of the 1950s was characterized by rapid growth in sales and in the number of products offered.

Aldrich's Rare Chemical Library (RCL) grew out of the collecting and salvaging of valuable research samples of retiring or deceased academic researchers and from other sources. Large-scale contributions of samples to the library have come from such noteworthy chemists as Henry Gilman, George Wittig, Robert Woodward, and Louis and Mary Fieser. RCL has led to the discovery and commercialization by others of some valuable chemical commodities, e.g., Roundup® (Monsanto Co.), based on lead compounds obtained from the RCL.

The late '50s and early '60s witnessed the growing importance of custom synthesis and bulk sales at Aldrich. Over the years, these functions evolved into Sigma-Aldrich Fine Chemicals (SAFC), currently one of four strategic business units within Sigma-Aldrich Corporation.

A significant opportunity in the 1970s came when Professor H. C. Brown of Purdue University asked Aldrich to further develop and commercialize the hydroboration technology and organoborane chemistry that he had developed and patented. This led to the establishment of Aldrich-Boranes, Inc., a wholly owned Aldrich subsidiary created to manufacture hydroboration reagents and products. Some of the first compounds manufactured by Aldrich-Boranes were borane-THF, 9-BBN, and borane-methyl sulfide.

Sigma-Aldrich Corporation

When changing trends in chemical research confirmed the synergy to be realized from their complementary product offerings (approximately 40,000 in total at the time), Aldrich Chemical Co. merged with Sigma International, Ltd. to form Sigma-Aldrich Corporation in 1975. With this marriage of broad capabilities and resources, annual double-digit growth would become the standard in the 1980s and 1990s, with significant expansion in facilities, major acquisitions and ventures into new market sectors paving the way into the 21st century.

Sigma-Aldrich's international expansion took off in the 1980s with the opening of subsidiaries in France, Belgium, Japan, Italy, Netherlands and Spain. The acquisition of Biomakor in Israel in 1986 and Fluka in 1989 in Switzerland strengthened this rapid expansion. Sigma-Aldrich continued to increase its international presence greatly during the 1990s, opening 20 offices during that decade either by acquisition or by establishing a subsidiary. In Scandinavia, Sigma-Aldrich acquired four of its dealers, which became Sigma-Aldrich Sweden, Norway, Finland and Denmark. Following the fall of the Berlin Wall, the Company took advantage of the opening of these new markets by opening subsidiaries in Poland, Czech Republic, Hungary and by acquiring a dealer in Russia. Beginning to establish a presence in the area now known as CAPLA (Canada, Asia Pacific and Latin America), Sigma-Aldrich opened offices and distribution warehouses in Australia, followed by India, South Korea, Singapore and Malaysia, as well as Canada, Mexico, Brazil and Argentina in the Americas. This was only the beginning.

From the acquisiton of Supelco in 1993 and Riedel de Haen in 1997, each increasing Sigma-Aldrich's analytical and chromatography capabilities, the Company continued its growth strategy. The year 1999 brought with it the Company's first strategic plan, with Davd Harvey now at the helm as CEO, taking over for Tom Cori. By the next year, Sigma-Aldrich hit the $1 billion in sales milestone, with 6,000 employees in 33 countries – well-known and trusted worldwide.

In 2001, Sigma-Aldrich acquired Isotec, a leader in stable isotope production whose products are used in basic research and the diagnosis of disease. That same year, the Company opened its $55 million Life Science and High Technology Center in St. Louis. In 2004, Ultrafine, a supplier of contract manufacturing services for drug development, and Tetrionics, a producer of high potency and cytotoxic active pharmaceutical ingredients, became a strategic piece of the Company's portfolio. The following year, Sigma-Aldrich underwent its second strageic plan review, announcing the formation of four customer-centric business units and a strong focus on geographic expansion, Internet sales and process improvement to propel the Company to even greater heights. Jai Nagarkatti, former president of Aldrich, then became president and CEO of Sigma-Aldrich.

Sigma-Aldrich acquired JRH Biosciences (now SAFC Biosciences), a major industrial supplier of cell culture products for the pharmaceutical and biotechnology industries, and the Proligo Group, a global supplier of key genomics research tools. Also in 2005, Sigma-Aldrich announced membership in The RNAi Consortium and joined leading institutions including MIT, Harvard, and Eli Lilly to develop and distribute genome-wide shRNA libraries globally.

Sigma-Aldrich once again increased its global reach through the acquisitions of Beijing Superior Chemicals and Instruments Co. in China, Iropharm in Ireland, and Pharmorphix Ltd. in the UK. Other strategic acquistions would soon follow: Epichem Group Ltd. to expand capabilities in materials sciences and semiconductor markets, and Molecular Medicine BioServices to provide large-scale viral manufacturing capabilities.

In 2007, Sigma-Aldrich achieved another significant milestone by exceeding $2 billion in sales, delivering record earnings and further strengthening its leadership in the markets it serves. The strategic plan was proving to be quite successful, paving the way for a renewed focus the following year through the Company's third strategic plan.

More recently, Sigma-Aldrich acquired ChemNavigator in 2009 to provide researchers with industry-leading chemical compound selection and procurement services. That same year, the Company introduced CompoZr™ Zinc Finger Technology.
 

In the decades since the 1975 merger, the Company has generated exceptional growth and continues to undergo many positive changes to drive Sigma-Aldrich into the future of science and technology. One such change has been the rise of the Internet and e-commerce, now accounting for approximately 45% of all research sales to become the Company's most powerful marketing tool. In addition, as Sigma-Aldrich continually increases its global reach, approximately 65% of sales stem from outside of the U.S.

Our future success requires more innovative products, faster technologies, and more sophisticated tools that support our customers' success. To accomplish this, our Company has new strategic initiatives that are expected to drive innovation and expand into new markets by leveraging our core scientific strengths: Analytical Chemistry, Biology, and Chemistry-Materials Science (ABCM). Our ABCM initiatives will help us expand our product offering, open new markets and enhance our position in the areas we know best.

Today, Sigma-Aldrich has a broad offering of more than 147,000 chemical products (48,000 of which the Company manufactures) and 40,000 equipment items. We supply products to customers in over 150 countries around the world through state-of-the-art distribution centers. With a committed workforce of approximately 8,000 employees in 40 countries, Sigma-Aldrich has the unrivalled scientific knowledge, unsurpassed service, and global reach to serve researchers and technologists and to ultimately improve quality of life.
 

- See more at: http://www.sigmaaldrich.com/customer-service/about-us/sigma-aldrich-history.html#sthash.dr6DDNPQ.dpuf

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Merck KGaAは米国のMerck & Co.とは別会社。
米社は
1891年にMerck KGaA の一族が設立したが、第一次世界大戦で敵国企業の子会社として米国政府に接収され、1917年に独立した。接収後は両社は別会社である。

間違いを避けるため、米国
Merckは米国、カナダ以外の地域では「MSD」(Merck Sharp & Dohme)の名称を使用、逆にドイツのMerck KGaAは米国とカナダでは「EMD」(Emmanuel Merck Darmstadt)の社名を使用している。

2006/3/23 2つのMerck社

同社の2013年のセグメント別業績は下記の通り。(百万ユーロ)

  事業 Sales EBITDA
Merck Serono Biopharmaceutical 5,953.6 1,955.0
Consumer Health OTC 476.9 72.5
Performance Materials Liquid Crystals
Pigments & Cosmetics
Advanced Technologies
1,642.1 779.7
Merck Millipore Tools for the life science  2,627.5 642.8
本社・調整     -196.7
合計   10,700.1 3,253.5

2014/9/26 矢崎総業、ワイヤーハーネスなどでの米国での集団訴訟で間接購入者と和解  

矢崎総業は9月24日、同社と米子会社がワイヤーハーネス、自動車用計器、フューエルセンダーの購入者により、米国ミシガン州東部地区連邦裁判所において提訴されている集団民事訴訟について、原告の一部である間接購入者と、和解金額を100百万米ドルとする和解契約を締結したと発表した。

裁判の長期化が経営に与える影響や費用を総合的に勘案した結果としている。

このうち、自動車ディーラーとの和解金は24百万ドルで、76百万ドルが消費者との和解金となっている。

同時に、米国のTRW Automotive Holdingsと子会社TRW Deutschland Holding も544万ドルで和解した。

TRWについては、ドイツの同業のZF Friedrichshafen AG が135億ドルで買収する話が9月15日に最終合意した。2015年に手続きが完了する予定で、売上高が410億米ドルのBosch、デンソーに次ぐ世界第3位の自動車部品メーカーになる。

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矢崎総業とTRW Deutschlandは本年6月4日に自動車部品のカルテル問題での需要家等による米国の集団訴訟(MDL:複数管轄地同時継続訴訟)で和解案に合意した。

細目を詰めていた模様で、これまで和解額は公表されていなかったが、9月22日に弁護士が裁判所の承認を求める申請を行い、判明した。

多くの自動車部品メーカー(大部分は日本メーカー)が米国司法省との間で司法取引を行い、罰金を支払っているが、それとは別に自動車部品の需要家や自動車ディーラー、消費者等から訴えられている。

これまでの和解の実績は以下の通り。

    司法取引での罰金 集団訴訟
日本精機 自動車用計器 2012/8 1百万ドル 2013/12 和解額 6百万ドル
Lear Corp. wire harnesses     −−−− 2014/5   和解額 8.75百万ドル
Autoliv Inc seatbelts, airbags, steering wheels 2012/6 14.5百万ドル 2014/6/3   和解額    65百万ドル
矢崎総業 wire harnesses 2012/1 470百万ドル
社員6名が禁固刑と罰金
2014/9/22 和解額 100百万ドル
TRW Deutschland seatbelts, airbags, steering wheels 2012/7 5.1百万ドル 2014/9/22 和解額 544万ドル

2014/6/19  矢崎総業、ワイヤーハーネスの価格カルテル問題で米国の集団訴訟で和解 


付記

ティラドは10月3日、自動車ディーラー及び最終購入者により、米国ミシガン州東部地区連邦裁判所に、ラジエータ等の自動車部品について価格の上乗せがあったとする主張に関連して提起された集団民事訴訟について、原告と和解金額を9.75百万米ドルとすること等を内容とする和解の合意をした。

同社は米国司法省との間で、13.75百万ドルの罰金支払いの司法取引を行っている。


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日本企業を中心とする自動車部品メーカーは、日本、米国、EU、中国、その他の独禁当局にカルテルを摘発され、多額の制裁金を課せられている。

このうち、矢崎に対する制裁金(及び今回の和解金)は以下の通り。
 
    制裁金 円換算  
日本 2012/1 9,607百万円 96億円 公取委、自動車用ワイヤーハーネスのカルテルで課徴金
USA 2012/1 470百万ドル 493億円 矢崎総業とデンソー、自動車用ワイヤーハーネス等のカルテル問題で米司法省と司法取引
EU 2013/7 125百万ユーロ 174億円 EU、ベアリングカルテルで制裁金 に付記
中国 2014/8 241百万元 42億円 中国が日本の自動車部品メーカー12社にカルテルで制裁金
USA民事 2014/9 100百万ドル 105億円 今回
自動車関係 合計 910億円  
 
自動車関係以外
建設・電販 2011/11 7,262百万円 97億円 公取委、建設・電販向け電線カルテルで排除措置命令及び課徴金納付命令
VVFケーブル 2011/7 2,461百万円


矢崎総業は非上場のため、詳しい財務状況は不明である。官報記載の損益計算書では下記の通りとなっている。

2009年6月期は営業損益が赤字で、加えて多額の特別損失(内容は不明)があり、大幅赤字で、2011年6月期も最終損益が赤字だが、2012年6月期、2013年6月期は最終損益が黒字となっている。(2014/6決算は間もなく公表される筈で、判明すればグラフを更新する)
 

 


2014/9/27 BASFなど、バイオベースのアクリル酸生産に成功 

BASF、Cargill、Novozymes の3社は9月15日、バイオベースのアクリル酸の生産に成功したと発表した。

チームは3-ヒドロキシプロピオン酸 3-HP)から粗アクリル酸と高吸水性ポリマーの生産に成功した。

製造プロセスも確定しており、年末までにパイロットプラントを立ち上げる。

BASFは先ず、バイオアクリル酸を使って高吸水性樹脂を生産することを計画している。

ーーー

CargillとNovozymes は2008年1月、再生可能原料から3-ヒドロキシプロピオン酸(3HPA)を経由してアクリル酸を製造する技術を共同で開発する契約を締結した。

バイオ技術でつくった微生物を使用して砂糖(グルコース)を発酵させて3HPAに変換するもので、米エネルギー省から150万ドルの支援を受ける。

3HPAはその後、アクリル酸を含む幅広い化学製品に変えられる。

両社はその後、効率的に3HPAに変換できる微生物の開発を続けてきたが、2012年8月にBASFが共同開発に参加した。BASFは3HPAをアクリル酸に変換するプロセスの開発で協力する。

BASFは世界最大のアクリル酸メーカーで、バイオベースのアクリル酸から高吸水性樹脂の生産を計画していた。

2012/8/22 BASF、Cargill、Novozymesの3社、バイオベースのアクリル酸商業化を目指す 

2013年7月にチームはパイロットスケールでの3-HPの生産に成功した。
3-HPのパイロットプラントはNovozymesの協力のもと、Gargillが運営している。

今回の成功で、再生可能原料によるバイオベース高吸水性樹脂生産というBASFの目標に一歩近づいた。

 


2014/9/27    富士フィルム、エボラ出血熱患者に「アビガン」提供 

富士フイルムは9月26日、グループの富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン® 錠200mg」:一般名 ファビピラビル(favipiravir) が、エボラ出血熱に罹患した患者の治療のため、フランスの病院で投与されたと発表した。

フランス政府機関であるFrench National Agency for Medicines and Health Products Safety から富士フイルムに対して、エボラ出血熱ウイルスに感染したフランス人女性看護師の治療用としてアビガン錠の提供の依頼があり、日本政府と協議の上、緊急対応としてこれに応えた。

投与されたフランス人女性は、リベリア共和国の首都モンロビアで医療活動に従事している中、エボラ出血熱ウイルスに感染していることが判明し、治療のためにフランスへ移送された。9 月25日時点で、患者はアビガン錠を服用中。

付記

富士フイルムは10月6日、フランス政府機関(ANSM)から、「アビガン錠」を含む3剤を服用していたエボラ出血熱によるフランス人女性患者が、4日に無事退院したとの連絡を受けたと発表した。

また、ドイツでも、シエラレオネ共和国で医療活動に従事している中、エボラ出血熱ウイルスに感染していることが判明しフランクフルト大学病院に搬送されたウガンダ人のエボラ出血熱患者に10月4日、「アビガン錠」が投与された。ドイツから同剤の提供依頼があり、日本政府と協議の上で緊急対応していた。

また、フランス政府とギニア政府が、11月よりギニアで、エボラ出血熱に対する「アビガン錠」の中規模の臨床試験を実施することを検討している。

付記

フランス国立保健衛生研究機構は2015年2月24日、「アビガン錠」の有効性が示唆される臨床試験の中間解析結果を発表した。

  • 治療開始時のエボラウイルス量が中程度から高い患者群:栄養や水分を補給する治療法と比べて死亡率が半減
  • 治療開始時のエボラウイルスが非常に高い患者群:死亡率減少のシグナルを見出せず。
  • インフルエンザ治療に比べて高用量で10日間投薬したが、有害事象は観察されなかった。

10月9日にはスペインとノルウェーで患者にアビガンが投与された。

付記

富士フイルムは10月20日、エボラ出血熱患者への投与拡大に備え、「アビガン錠」をエボラ出血熱対策として海外での使用を目的とした追加生産を決定したと発表した。

11月中旬よりギニアで行う臨床試験でエボラ出血熱に対する効果並びに安全性が認められた場合は、より大規模な臨床使用のための薬剤の提供要請が見込まれる。

現時点で2万人分の錠剤を有し、原薬としてさらに30万人分程度の在庫を保有しているが、感染規模がさらに拡大した場合においても十分な量を継続的に供給可能とするため、エボラ出血熱向けとしての「アビガン錠」の生産を11月中旬より行う。

付記

韓国保健福祉部は10月30日、「富士フイルムとの間でエボラ治療剤アビガンの供給について合意した」と明らかにした。
これに伴い、食品医薬品安全処は近い将来アビガンを緊急医薬品導入対象目録に追加、万一患者が発生した場合に使用する。

「アビガン® 錠200mg」は富山化学工業が開発した薬剤で、日本で抗インフルエンザウイルス薬として2014年3月に薬事承認を取得している。

2014/8/11 富士フイルムのインフルエンザ治験薬、エボラ出血熱治療に有望か

「アビガン® 錠200mg」の承認には厳しい条件がついている。

動物実験で初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

日本人を対象にした薬物動態試験と追加臨床試験結果を医薬品医療機器総合機構に提出し、成績が確認されるまでは「原則製造禁止」 。
 (申請に用いたのが米国の試験結果で、日本人を対象にしたものがなかった。)

 但し、パンデミック時など厚労相が「要請」した際は製造できる。

ーーー

WHOは8月12日、エボラ出血熱の患者が過去最大の規模で増え続けている事態を受け、安全性などが最終的に確認されていない未承認の薬の使用を一定の条件の下で認める方針を明らかにした。

2014/8/13   WHO、エボラ出血熱治療で未承認薬の使用容認   

田村厚労相は8月15日、インフルエンザ治療薬「アビガン錠200mg」について、「今般の緊急事態とすれば、医師の裁量というか処方によって使うのは薬事法違反とは認識していない」と述べた。

菅官房長官は8月25日、WHOや医療従事者の要請があれば 「アビガン」を提供する用意があると表明した。


米国は西アフリカのリベリアで感染した米国人2人に、
カリフォルニア州San DiegoのMapp Biopharmaceutical が開発し、Kentucky BioProcessing (Reynolds American Inc の子会社)が受託生産した未承認薬「ZMapp」を投与した。

米国人の医師 Dr. Kent Brantly はエボラ出血熱の発生以降はその治療活動に専念していて感染した。
同じキリスト教団体に所属する米国人女性、Nancy Writebol さんも、リベリアでの医療活動中に感染した。

「ZMapp」が冷凍状態でリベリアへ運ばれ、二人に投与された。

Nancy Writebol さんは8月19日、Dr. Brantlyは8月21日に退院した。

ただ投与時期が発症から1週間以上後と遅く、男性医師がエボラ熱から回復した少年から抗体を含む可能性がある輸血を受けていたため、感染症の専門家は薬の直接の効果かどうか疑問としている。

エボラ出血熱のウイルスに感染し、高熱や出血の症状が出ている18匹のサルに未承認薬「ZMapp」を投与したところ、全てのサルで感染症の治療効果が見られたとの試験結果が8月29日の英科学誌 Nature に公表された。

しかし、リベリアの情報相は8月25日、エボラ出血熱に感染し、未承認の治療薬「ZMapp」の投与を受けていた医師が死亡したと明らかにした。
同国ではリベリア2人、ナイジェリア1人の医師計3人に投与、当初は良好な反応を示していたが、うち1名が死亡した。

また、リベリアで感染後、スペインに帰国し、ZMappを投与されて治療を受けていた司祭男性(75)が8月12日に死亡している。


2014/9/29 消費者物価指数の上昇 鈍化

2014年8月の生鮮食品を除いた消費者物価指数(コアCPI)は前年同月比3.1%増で、消費税アップの影響を除くと1.1%となった。
4月は1.5%、5月は1.4%、6 - 7月は1.3%で、月を追って鈍化しており、日銀の目標とする2%から遠ざかった。
10月には1%を割るのではとの見方も出てきた。

食料及びエネルギーを除くコアコアCPIは 6 - 8月が 0.3%に止まっている。

消費者物価指数(前年比)   2014/4以降の上段は消費税アップの影響を除外したもの

  月次(前年同月比 % )
14/1 2 3 4 5 6 7 8
総合 1.4 1.5 1.6 1.7 1.7 1.6 1.4 1.3
3.4 3.7 3.6 3.4 3.3
生鮮食品を除く総合
 (コア)
1.3 1.3 1.3 1.5 1.4 1.3 1.3 1.1
3.2 3.4 3.3 3.3 3.1
食料及びエネルギーを除く総合
(コアコア)
0.7 0.8 0.7 0.6 0.2 0.3 0.3 0.3
2.3 2.2 2.3 2.3 2.3
消費税 3%アップの影響   1.7

     2.0

消費税率の3%ポイントアップに対し、CPIが2%程度アップとなる理由は、下記が消費税が非課税になるため。
  
    健保、労災、自賠責保険などの医療費 (市販医薬品は課税) 、介護保険サービス、教育費、教科書、住宅賃借料(居住用のみ)、その他

2014年4月は、電気、ガス等の消費税が旧税率のため、影響は1.7%程度となる。

参考  それぞれに含まれるもの、除外されるものは以下の通り。

総合

コア

 

コアコア

 

その他全て
(酒類を含む)
  ガソリン                    エネルギー
  電気・都市ガス・プロパンガス・灯油 
  その他食品(酒類を除く) 食品(酒類を除く)

生鮮食品(天候に左右され、変動が大きい)

  

ーーー

生鮮食品を除くコアCPI(前年同月比)は3月の1.3%から4月に1.5%となった。
しかし、食料及びエネルギーを除く コアコアCPIではアップしていない。

コアCPIのアップの主な理由はガソリンなどエネルギー価格の上昇であった。
しかし、最近は、円高の進行にもかかわらず、原油価格値下がりによりガソリン価格や電気代の上昇が止まっている。

 

コアCPIを構成する10大費目(+生鮮食品)の前年同月比の推移は下記の通り。
(消費税非課税分がいくらあるか不明のため、消費税込みのアップ率を表示)

 


2014/9/30 JCRファーマ、「細胞医薬品」の製造販売承認を申請

JCRファーマ(旧称 日本ケミカルリサーチ:2014/1改称)は9月26日、ヒト間葉系幹細胞(MSC)を利用した細胞性医薬品について、「急性移植片対宿主病(急性GVHD)」を効能、効果として、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。

同社では、承認を取得した際には、JR-031が日本初の細胞性医薬品として、移植片対宿主病の治療における新たな選択肢となることを期待している。

本製品は本年11月施行の改正薬事法に則り、再生医療等製品として製造販売承認申請を行っている。

 改正薬事法では、医薬品や医療機器とは別に「再生医療等製品」を新たに次のように定義した。

人の細胞に培養等の加工を施したものであって、
・ 
@身体の構造・機能の再建・修復・形成や、A疾病の治療・予防を目的として使用するもの
・ 遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの

均質でない再生医療等製品については、有効性が推定され、安全性が確認されれば、条件及び期限付きで特別に早期に承認できる仕組みを導入する。
その場合、承認後に有効性・安全性を改めて検証する。

JR-031は2013年12月に、厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けた。

 

JCRファーマは、JR-031を造血幹細胞移植時に発生する重篤な合併症である急性GVHDの治療薬として、日本国内において開発を進めてきた。

急性移植片対宿主病(急性GVHD)は造血幹細胞移植後の患者の予後を左右する移植関連合併症の一つ。

移植された造血幹細胞に含まれる免疫担当細胞(リンパ球など)が、患者の身体を異物とみなして攻撃する疾患で、日本造血細胞移植学会によると年間約1200人が重いGVHDを発症 、このうち約500人は治療薬が効かず、死に至ることがある。

急性GVHDに対しては、第1段階の治療としてステロイドが投与されるが、ステロイド抵抗性急性GVHDに確立した治療法はな く、死亡率は70%に達すると言われている。

JR-031は、健康なドナーから採取した骨髄液から間葉系幹細胞を分離し、拡大培養して製造する細胞性医薬品である。
静脈内から細胞が投与され、その細胞自体が有する性質を利用して治療する。

 2014年4月25日の「NHK おはよう日本」で、ヒトの「治す力」使う “細胞性医薬品” として紹介されている。

白血病の治療を受けた患者が、副作用で全身に激しい炎症が起きた。炎症は全身の皮膚や肝臓、さらに腸まで広がり、深刻な症状を引き起こした。
最後に細胞性医薬品を使用した。

幹細胞を生きたまま点滴で投与すると、炎症を起こしている患部(赤い部分)を自から見つけ、集まっていく。(「ホーミング効果」)
幹細胞(黄色)は「サイトカイン」という物質を出し、炎症を抑えたり、傷ついた細胞を修復する。



いったんは命が危ぶまれる状況になった患者は、1ヶ月の投与で症状は消えた。

臨床試験を通じてJR-031がステロイドに対して抵抗性の患者に効力を発揮することが示された。

一般に細胞治療では、患者自身の細胞を用いる自家細胞治療が行われる。

臓器移植において、移植された他人の細胞をリンパ球が外からの異物と判断し、これを攻撃し、破壊するため、機能喪失と壊死に陥る。

輸血では逆に、体内に入った他人のリンパ球が輸血を受けた人の細胞を攻撃するため拒絶反応が起こる。
最近ではこれを予防するため、輸血用血液からリンパ球を除いたり、放射線を照射しリンパ球の働きを弱めてから輸血することが多くなっている。

それに対してMSC製剤は、他人の細胞を移植しても免疫拒絶されにくい免疫調節機能を有するため、通常の医薬品と同様に、原料(健康なドナーから採取した骨髄液)を培養して大量に製造が可能であり、血液型等を合わせることなく不特定多数の患者への投与が可能である 。

また、自家細胞治療では細胞の加工の時間がかかるのに対し、MSC製剤はあらかじめ製造し凍結保存が可能なため、緊急時にすぐに対応できる。
同社では、緊急時にも速やかに臨床現場に届けられるよう、超低温輸送システムをメディパルホールディングスと共同開発を行っている。

日本医科大学の岡田教授は、幹細胞が炎症部分に集まるホーミング効果に注目、癌の治療にも使えるとして研究を進めている。

ーーー

JR-031は米国のOsiris Therapeutics, Inc. が開発したもの(同社の製品名はProchymal®)で、小児におけるステロイド抵抗性急性GvHDに対する治療薬として、2012年5月にカナダ販売承認を取得、翌6月にニュージーランドでも承認を取得した。世界初の細胞性医薬品となる。

Osirisによると、小児患者の80パーセントまでが診断後わずか数週間で亡くなるとされる。

日本国内においては、JCRファーマが2003年8月にOsirisからMSCの利用および製造について技術提携契約を締結した。

なお、その後、OsirisがMSCに関する権利を豪州のMesoblast Limited に譲渡したことに伴い、JSRファーマの権利のライセンサーもMesoblast に変更された。

ーーー

JCRファーマは希少疾病に特化したバイオ医薬品企業として、ライソゾーム病も含めた様々な希少疾病に対するバイオ新薬の開発を進めている。

ライソゾーム病は、細胞内にある小器官の一つであるライソゾーム (lysosome)に関連した酵素が欠損しているために、分解されるべき物質が老廃物として体内に蓄積してしまう先天代謝異常疾患の総称。

数あるライソゾーム病の中には、既に治療薬が存在しているものもあるが、効果が限定的であったり治療自体の負担が大きい。

JCRでは、これまで培ってきた独自のバイオ技術やノウハウを活かして、付加価値の高い新薬の研究開発に取り組んでいる。

同社は2009年にGlaxoSmithKlineとの間でバイオ後続品を中心としたバイオ医薬品の生産・開発・販売に関する包括的な契約を結んでいるが、2014年2月に、これまでのGSKグループ主体のグローバル市場での同時開発からJCRファーマが日本及びアジア・オセアニア地区をターゲットとして開発を進めることに修正するとともに、JCRファーマが研究を進めている技術に関する研究支援契約を新たに締結した。

今回の契約で、同社は研究リソースの支援を受けて新規技術の開発を促進させるだけでなく、ライソゾーム病の1種であるファブリー病治療薬のバイオ後続品の開発進捗に伴い、最大で25億円のマイルストンを受領することになる。

GSKとの新しい協業の第1号として、JCRファーマが開発中のライソゾーム病治療薬にGSKが権利を有する米国Amicus Therapeuticsの低分子シャペロン技術(標的化技術)を応用した新たな医薬品の共同開発を開始した。


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